ごちょのブログ〜英国 のんびり田舎日記

ごちょのブログ〜英国 のんびり田舎日記

*お知らせ* 2013年5月中旬にてCherish Kitchenレッスンを一時クローズします。詳細はhttp://www.cherish-kitchen.comまで。

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大変ご無沙汰しております。

季節は流れ
今年も残りわずか。
我が家のデコレーションも少しづつクリスマスらしく。
今年は少し控えめでしょうか?


さて
多くの想いと愛情を込めて初めたチェリッシュキッチンですが
こちら英語圏でのマーケティング事情に合わせて
ブランド名を新しく変えることにいたしました。
Naoko's Kitchen

自分の最大のアイデンティティである日本人であること。
そしてその日本人がサービスする日本食であること。
この基本的な特徴がひと目で伝わるブランドを、と
長い間悩んだ末に決心しました。

それに伴い、ホームページも新しく開設いたしました。
常連として気に入っていただけた地元の方たちも少しづつ増えてきたところですが
まだまだこれから。

どうぞこれからも温かく応援頂けたら嬉しいです。

柏木直子
Naoko's Kitchen
大変ご無沙汰しております。

Cherish Kitchenとして
今年の初旬から続けてきている
寿司レッスンと、絵本読み聞かせ&キャラクターパン作り。

大半がアップロードしきれておりませんが
できる範囲でご報告しておりますので
お時間あるときにでも、こちらを覗いてみてやってください。
Cherish Kitchen Face Book

柏木直子
庭先の桜がほころび始めた
今月初旬。

もう数日で訪れるイースター用に
ホットクロスバンズを焼く。
イースター当日に
このレーズンパンを焼くのが、この国の伝統。

甘い香りが朝食にぴったり。

焼きたてのバンズに
バターをのせていただくと
レーズンの甘みとバターの塩味とで
絶妙に美味しい。



そんな
少しずつ華やぎ始めた4月のこと。

天気の良い週末には
コンウォールらしい過ごし方を。

Tor (奇岩の山) ハイキング.

Moorという枯野が広がるエリアには、たいていTorがあり
その周辺をハイキングする、というもの。
この季節
老若男女&犬、そして馬にとっても特別なことではない。

普通に公道歩きます。


普通に野原も走ります。


そんな中
今回向かったのが
ストーンヘンジ コンウォール版。

3500年前からここに存在しているものらしい。

柵もなく、普通に佇む。

そこがこの国らしい。


しかし、ここはまだ目的地ではありません。

向かう先は、このTor。


崖の上です。


3歳半ちかい長男ですが
落下も恐ろしいので捕獲し
一路頂上へ。


到着した先は
非常に絶妙なバランスで成り立った岩山でした。

隙間から、向こう側の街並みが見えるほど
点と点でバランス取っています。

Phew!
ちょっとした達成感と
そよ風が気持ちよい。

何はともあれ
下山後は
これまたコンウォールらしく
パスティとアイスクリームで一息:

このパスティ。
300年以上前から、この地の主要産業であった鉱山業。


その労夫のランチ用に作れた、肉と野菜を厚めのパイ生地で包んだ
オールインワンメニューなのだ。
(これがまたとても美味しい!)

子供には、アイスクリームもお約束。
(とにかくこの国の子供は、アイスクリームをよく食べる)


ようやく訪れた春。



そして
だいぶ一緒に遊ぶようになった子供達。


さぁ
明日はなにをしよう?
バレンタインデーを迎えた先月のこと。


何よりも嬉しい、夫からの花束...と言いつつ
そこは花より団子。

子供の寝静まったあとに
2人で
チビチビ楽しむウィスキータイムが
実は一番のプレゼント。


そう。
こちらのバレンタインデーには
男性から、女性から、は問わず
愛おしい気持ちを伝える日。

そこで
私も息子たちへ
心ばかりのプレゼントを。

ごっこ遊びに興味のある長男へ
手作りお買い物キット (Shop keeper set)。


こちらのテレビ子供番組
公共のプレイグループでは
こうした工作時間が盛りだくさん組まれている。
(しかもほぼ無料)
毎日、こうしたアイディアに触発され
ついつい黙っておられず。



お酒好きな方はお分かりのことでしょう、
全てウィスキーやエールの空き箱を利用して作りました。
小さな手でスキャンしてくれる商品やコインは全て
100円ショップならぬ1ポンドショップ (Pound Land)で購入。

ピッピッ(もちろん生声)


袋 (Plastic Bag) に詰めて
全部で "8ポンド" だそう。
高いのね。


はい、これでよろしく。


おつりをどうもありがとう。


その他には
段ボールを解体して作った、海賊船。


しかし
甲斐なく
このあとすぐに
あっという間に次男(1歳半年)の手により崩壊...

...されたので
キッチンセットにリニューアル!
(これまた、ウィスキーの箱が再利用。)


オーブンではホールチキンが良い香り。


こうして
子供達の遊ぶ合間に
慌てて作った食事。

からすみの和風パスタ
アジのたたきサラダ


今日も
家族そろって笑顔で囲める食卓に感謝。
元気に食べてくれてありがとう。



ありがとう。
ありがとう。

そう胸に呟きながら
終わった一日のこと。
ふと
気がつくと
もう3月。

まだ "先月" と思っていたら
既に "先々月" のこと。

今年もこの季節がきた。


優雅で
シックなのに
どこか憂いを漂わせるアネモネ。

まるで
長いまつげを伏せた女性をイメージさせる花。
大好きな花のひとつ。

先々月の1ヵ月間
地元のコンウォールで寿司レッスンをさせていただいた。
ありがたいことに
2回も参加くださった、地元フードライターの方が
レッスンをブログにしてくださった。

心からありがとうございました。
何よりの励みになります。

初凪のころからは
とうに過ぎてしまいましたが
面白い体験に恵まれた先月でしたので
簡単にご報告を。

隣町にあるFalmouth Universityにて
学生主催で日本文化の紹介・体験イベントが開かれた
1月中旬のこと。

ありがたいことに
お手伝いのオファーをいただき
イベントの一部セクション、書道のお手伝いを
させていただくことになった。


昼間たっぷり体を使って遊んだ
3歳と1歳の息子たち。
早めに帰宅をしてもらった夫にバトンタッチし
独りで一路会場へ。


私にとっては
英国の大学構内に入るのも
初めてなので
それですら探検気分。

夜間の会場は既に、神秘的なアジアン雰囲気。

(壁面には終始、"もののけ姫"が上映されていました)

今回、私が見本として用意したお手本が
"美" "愛" "道" "英国" の4つ。
(最初の3つは、日本人以外の人から人気の漢字だそうなので)


いやはや、とにかく楽しい。
私は今回、漢字としての書き順にこだわらず
とにかく、毛筆と薄い半紙の感覚を楽しんでもらえたら、と思い
自由に書いてもらうスタイルを選んだ。

そうしたら...


本当に自由なスタイルだった。
(当たり前ですが)

参加者に漢字の印象を聞くと
口を揃えて
”絵みたいでアートに感じる(文字には見られない)”
"くにゃくにゃしてて、可愛い"

なるほど。

その他に
ご本人の名前を漢字にして欲しい、や
興味のある言葉を漢字にして欲しい、と
多くの要望をいただく。


名字が "ダイヤモンド" という品のある女性。


お名前が "ゾーイ"。


"サッカー" が大好きだそうです。


忍者文化が好きだそうで、"炎" や "影" を書いていました。


来月、日本に旅行するにあたり
日本語を勉強中の方が書かれた一文。
("私"の 右側"ム" が独立して書かれていたので、これは修正後のもの)

とにかく、楽しく客観的に
日本語の面白さ、美しさ、複雑さを体験した
一日だった。

そもそも
英国のこちら田舎では
大変マイノリティなアジア人。
だからこそ
こちらに移ってから気づけたことがある。

黒髪の静かな美しさ、黒い瞳の神秘性。
心から美しいと思う。
生まれて初めて
誇りに思えた時を忘れない。

=余談=
有名な話ではあるが
年中無休で、かつ15分おきに空模様がガラっと変わる英国。
そのお陰でか
ふとした瞬間に
こんなにも素晴らしい光景に会える。
(密かにタブルレインボーになっています)



小さくてもいい。
架け橋になれたら。

そう心に
いつも
思っているのです。



今年も
一年の中で最も冷え込む季節を迎えたコーンウォール。

こんな日には
ことこと煮込んだ
オックステールのミートソースが
よく似合う。

肉と野菜の旨味を凝縮した
濃厚なソースは
最高のご馳走。

そんな冬の恵みを
お腹いっぱい食べて
元気に遊び回る息子達。

いつの間にか、家族みんなで1つのゲームを遊べるようになった。

澄みきった冬の美しい空気を
胸一杯に吸い込んで
大地を踏み込み、蹴り上げる感覚。

その度に思う。
こころから、健康であることに感謝。
いつも初心をありがとう。

とは言っても
まだ3歳と1歳の幼子。
この季節は特に薬が手放せない。
2週間おきに何かしらの菌と戦っている彼ら。
(基本的に鼻水は随時、です)

さて、前置きが長くなりましたが
今日は
日頃大変お世話になっている、英国の市販薬について。

こちらに来て、すぐに驚いたことのひとつに
市販薬の充実さがあった。
とにかく基本的な症状に関しては、処方箋なしで薬が購入でき、
かつ
大変多くのメーカーが販売している。
(その競争のおかげで、大変リーズナブルなのだ)
しかも、それが普通の街のドラッグストアやスーパーストアで
いつでも購入でき
そのため
小児、大人含め大半のことは医者に行かずに済むのだ。
(だから、国策のNHSが成り立っているのでは?)

最もお世話になっているのが
この小児用薬、Calpol。


パラセタモールという薬を使った
解熱、痛み止めの代表薬なのだが
なにがすごいか、というと
使い勝手の良さなのだ。


同封されているスポイトを瓶に刺すと


ピッタリと密着する作りで
片手で瓶を傾けながら
スポイトで薬を吸い込むことが出来るのだ。


つまり、片腕で子供を抱きかかえながら
薬を吸い上げ、子供の口まで運ぶことが出来る、というわけ。

甘くて(でもシュガーフリー)子供も大好きな作りなので
地元の友達たちは、”Magical medicine" と笑う。
もれなく
我が家の子供達も、毎回喜んで飛びつく。


その他では
乳歯の生える時期の痛み緩和ジェル。

(これは、凄い!大人が口内に試しても、気持ち良い!)

さらに
口内炎の薬(幼児から使えます)


全て
地元の友達や
薬局の薬剤師さんに教えてもらった知識だが
どれだけの夜中に
救われてきたことか。

ありがたい。
ありがたい。


そんなことを思い
ふと、見上げた空のあまりの美しさに
頭を下げた、冬の日。
"crisp cold days with beautiful blue skies."

Cornwallの冬の空は
凛々しいほどに澄み渡り
指で弾けば
キンと
音が聞こえてきそうなほど。


青空に向い、迷いなきそびえ建つ、この教会。


12世紀からこの地で、地元の人々の生活を温かく見守ってきたそう。
静謐さを漂わせつつ
今では毎週、児童館的なサークルを開催してくれており
子供を抱えて定期的に通う私。
(英国では、こうした”トドラーグループ” "プレイグループ” と称した
公共のボランティア育児支援が、各地域主体で驚くほどたくさん開かれています)

こうした場を通じて
価値観のあう気のおけない友人に恵まれ
毎週1回、持ち回りで各家に集まっては
子連れランチをするようになった。

そんな
地元の人たちの生活習慣を見ていて
気がついたのだが
ランチに、スープとパンのセットをいただく、というのが
大変定番のよう。

コンウォール以外の街カフェでも
よく見かけるため
おそらくこの国の定番なのではないかしら。
(ちなみに大型スーパーでは、たくさんの種類の”Ready to eat" スープが売られています)

特に寒い季節には
体が温まるうえに
野菜をたくさんいただけるため
我が家でも人気のメニュー。


前夜から煮込んでおいた
7種類もの野菜スープで
朝の体を目覚めさせる。



チーズとバターをトッピングして焼いた
チーズトーストも、この国の子供用スナックの定番。
スープに浸して召し上がれ。

まだ夜明け前に家族揃って囲む
穏やかなひと時。
暖かな部屋の中にいると
もう春の足音が聞こえてきそうなほど。


今日もみんなが笑顔で過ごせますように。

ようやく明けた空を見ながら
お皿を洗う、そんな日のこと。

<余談>
この”チーズトースト”のこと。
地元の友達が、"Small tipsだけど" と教えてくれたのが
このウスターソースを軽く振りかけて食べる方法。


半信半疑で試したところ
これが、絶妙に美味しい。
(英国ウスターシャー州が生まれのこのソース。
日本で売られているウスターソースと違い
甘みが少なく、よりスパイシーな味わい。
且つ、サラサラとした液体なので
パンにも染込みやすい)

小さな知恵は、大きな楽しみをくれました。
英国の中でも南西部に位置し
穏やかな気候のCornwall.
それでも
ようやく今冬初の雪が舞った今月初旬。


キリッと締まった空気の中
駆け抜けるように過ぎた先月を振り返る。
2つの大きなチャレンジに恵まれた31日間だった。

1つは、Cherish Kitchenとしてのオリジナルメニューで
地元の方を対象に
Sushi Lessonsを3回行わせていただいた。
レッスン場所と集客にご協力くださった、勤務先のKachoに深く感謝。

もう1つは
地元の大学で、日本文化の紹介エキシビションに協力できたこと。
私は、書道を担当して。

今回のブログでは、Sushi Lessonのご報告を。
こちらでは、本当にベジタリアンの方が多く
レストランでも必ずベジタリアンメニューがあるほど。
そのため、レッスンメニューにもノーマル版とベジタリアン版を取り入れた。
巻き寿司(ノーマル版、ベジ版)と握り寿司(ミックス版)という具合に。

参加くださったのは
日本に滞在した経験のある方や
デザインの仕事をされていて日本の美術に興味のある方、
寿司を作ってみたかったが、どう作っていいのか分からず困ってた方、などなど。


とにかく
英国でも和食を楽しんでもらえることをテーマにおいていたため
特殊な素材はいっさい使わず
地元の人に馴染みのある魚、野菜や調味料で仕上げた。
(もちろん、日本の伝統的な寿司との違いは説明が必要ですが。)

そして、馴染みが薄い調味料(寿司酢や味噌、干し椎茸、わさび等々)に関しては
単体で味見をしてもらった。

とにかく楽しんで!という気持ちを込めて。

それらの意外な香りや旨味に驚き
そして美味しい!楽しい!と盛り上がってくれた。

巻きの手順にも真剣なまなざし。
 

初めまして、の参加者同士でも
助け合って取り組んでくださったり
冗談を言いながら和気あいあいと。

Ta-da!!

残念ながら、こちらの国では鰹節の入手が難しいため
干し椎茸を出汁に使った味噌汁をセレクト。
出汁をとるところからのデモンストレーションにも
多いに盛り上がってくれた。

やはり、目の前で経験&体験していただくのが一番。
(どうやら、多くの方は”お湯に味噌だけを溶かして飲むのが味噌汁” と思っているそうです。
そのため、”なんだ、たいして美味しくないじゃないか” と思われてしまうのだそう)

楽しく作っていただいたあとは
私がデモンストレーションで作ったお寿司をご試食いただいた。


参加してくれて、心からありがとう。
本当に楽しかった。
そう皆さんに伝えながら、レッスンを終える。
それぞれの愛する家族が待つ家で
あのお寿司たちが喜ばれますように。


そんな新しい年の始まりのこと。

<追伸>
参加くださった生徒さんの多くから
後日、レッスンを褒めてくださるメールをいただいた。
レッスンの帰り道にそのままスーパーへ寄り
寿司キット(巻き簾、海苔)を買って帰ったよ、と。
明日友人を招いて、手作り寿司で驚かせてみるんだよ!など。
何より嬉しかったのが、
”あなたは、このレッスンという仕事を続けるべきだ。
本当に素晴らしい経験だったよ。自分を誇りなさい”と。

新しい経験という ”楽しみ” を皆さんに提供したつもりが
それ以上に私自身が、"喜び" と "勇気" をいただいた。

心から心からありがとうございました。
こちら英国に渡ってから、ちょうど1年半が経つ今日この頃。
最近分かってきたこと。
それは、地元海産物の素晴らしさ。

私たち家族が住むのは
この国の中でも最南西端に位置するコンウォール。
英国一、海に接する面積が多い州だとか。


その立地の恩恵でしょうか、
コンウォール産の魚貝類は
英国の中でもどうやらブランドのようです。
(どの国でも国産物が一番、なのは同じなのですね)

ロンドンの人気レストランや高級スーパーでは
メニューに”Sushi with Cornish(コンウォールの)mackerel" "Cornish crab £xxx"のように
あえてCorwall産である表示がされている
(他の地産については書いていないのに)。

我が家はお肉より魚が好きな子供達なので、
なおさら新鮮な地元の海の幸を、と
せっせと市中のマーケットに足を運び
その日の朝に穫れたお魚をいただく。


地元Truroに週2回来てくれるお魚屋さん。
日本では見慣れない魚の特徴について
毎回しつこく質問する私でも
とても親切に、そして紳士的に教えてくれるお父さん。
大変温かい人。
この方自身が現役の漁師でもあり
早朝に獲ってきた、新鮮な魚をその場でさばいてくれる。
(しかもとても安い!)

そんな
我が家のささやかな贅沢。
初日は刺身でいただき
翌日は塩でしめ、半干物風に。

この日はベラ科のWrasse


新鮮なためか、鯛に似たプリプリとした歯ごたえが最高に美味。

子供達の手も止まらない。

翌日には
鯛茶漬けならぬWrasse茶漬け。
昆布茶をかけていただきます。


英国の代表的料理、Fish & Chipsに使われる鱈科のCod。
こちらは、刺身でもふんわりと柔らかい身で甘い。

翌日は握り寿司に。
塩でしまった身は、しっとりとすし飯によくあう。


この日はシーフード プラッターに。

マトウダイ科のJohn Dory
和名 ほうぼうのGurnard
ほたての貝柱 Scallop


余ったガラで出汁をとった味噌汁は、
お寿司屋さんでいただく味そのもの。


3歳と1歳を迎えたばかりの息子たち。


こうやって
日本伝統の素晴らしい味付けを伝えていけたら。
と、ささやかながらにも願いを込めて
今日もキッチンに立ちます。

<追伸>
海の恵みを最後まで大切に、と
余った貝殻は、キャンドルフォルダーに。