逆転の発想ートランプの勝利で日本の憲法改正の機運は遠のいたのではないか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

民進党や共産党系の人は喜ぶだろうな、と思っている。

トランプ氏は大統領に就任すれば、日本に対して米軍駐留費の負担の大幅な増額と防衛力の大幅な増強、さらには在日駐留米軍の大幅な縮小等を求めてくるはずだから、その延長上で憲法改正の圧力も相当強烈にかかってくる可能性がある。

しかし、トランプ氏が日本に対して強く出れば出るほど、日本の国民は、現在の憲法秩序、憲法体制の維持に固執するようになるはずである。
安倍総理が本音では憲法改正を熱望していたとしても、憲法改正に向けた運動は国民運動としては盛り上がらなくなる。

アメリカの圧力で日本が憲法改正に追い込まれる、ということを今の国民が容認ないし歓迎するなどということは、私にはおよそ考えられない。

万一そういう事態に追い込まれたら、日本の国民は、憲法を変えないで日本の安全保障を確保する道を選ぶはずである。
どういう道があるのかは何とも言えないが、少なくとも戦争放棄の憲法を改正して、国軍を創設する方向ではない。

万一トランプ氏が日本に核武装を求め、日本に無理難題を押し付けてきたら、日本の国民ははっきりとアメリカに背を向けるようになる。

これは、自民党でもそうだ。
万一安倍内閣や自民党がトランプ氏の求めに応じて日本の核武装や国軍の創設のための憲法改正に舵を切ったら、日本の国民は安倍内閣や自民党に背を向けるようになる。

まあ、安倍内閣も自民党もそんな乱暴なことはしないだろうから、何にしても憲法9条をはじめとする憲法改正の機運は、消失はしないまでも、盛り上がることはない。