3年とは言え、1人で約1400軒の顧客を担当し、場合によっては自分の担当外の地域も廻る事が多々あったので、それはそれはものすご〜くバラエティに富んだ顧客に出会ったきた訳です。どんな顧客がいたか、少し紹介してみます。
まずは…認知症の方…
実は結構多いんです。こちらが気付いてないだけで、実は認知症というパターンと、こちらから認知症に気付くというパターンがあります。
薬箱を出してもらえますか、と言ったらニコニコしながら入れ歯を持ってこられた方もいました。
で、顧客が認知症だとわかった時にどうするか、というと、家族に連絡を取って薬箱を回収する、というのが最もベストかと思われます。
大抵の場合高齢の方で、お医者さんが出された薬をたくさん飲まれてると思いますし、精算時に使ったかどうかわからないという金銭トラブルを避けたいですからね。
後、支払いが悪い方…
これは前回も書きましたが、改めて…
金払わない客なんているの⁈て聞かれる事がありますが、います、たくさん。
居留守を使う人、約束の時間に約束の場所に来ない人、色々言い訳して結局払わない人…
で、そんな人、もはや客ではないので対応としては、まず薬箱の中に薬を入れない、入れても単価が安く、使う頻度の少ないガーゼとか包帯のみにする。後は心を鬼にして徹底的にやる。
上にあげた約束の時間に約束の場所に来ない人、ですが、家を調べあげて休みの日に突撃しました。
元々引越し先の住所を教えない、という姑息な手を使っていたので、こちらも聞き込みをしながら調べに調べあげての突撃でしたが、担当の奥さんは留守でした。が、娘さんに事情を話し、後日、全額回収と相成りました。奥さんもさすがに家族に支払いが滞っている事を知られ、かつ、家まで調べられて観念したのでしょうね。
実はそういうのは他にもいて、対応する人が奥さん、おばあさんだと全く払ってもらえず、ある日対応してくれたご主人に話すと、その日から少しずつ口座振込で返済が始まったという事もありました。
それから訪問販売では避けては通れない、創価学会の方々。まともな方もいましたが、大半の家はまず聖教新聞の定期購読の勧誘してきます。それと、不思議なのですが、家庭内にトラブルを抱えてる家も多い。後、家がすごく汚いとか…
創価学会とは違いますが、エホバの証人の方々もいます。必ず小雑誌くれます。読まんけど。彼らは血がダメなんですよね、確か輸血トラブルとか前にありましたが、それの延長みたいな話しで、漢方に使われる生薬でも「いや、それはちょっと…」みたいなのがあります。創価学会の方々と比べると全然良いんですけどね。
他には私が新規で契約した顧客で、大雨で洪水の被害に遭われた方の家に会社から見舞いの品を持って行ったら、「あんたに出会えて良かったわ」と言われた事とか、こういう記事を書いていて不意に思い出したので書いてみました。
後は、退職して12年ほど経った頃にあった事で、ある日、見知らぬ電話番号から電話がかかり、手が離せず取れなかったので改めて掛け直すと…
「もしもーし、英田町青野の下山ですー、胃薬なくなったけぇ持ってきて欲しいんよー。会社に電話したら休みやってなー、あんたの連絡先あったけんかけたんよー♪」
当時の得意先からの電話でした笑
もう辞めて12年になろうかというのに…私の後に担当した営業マンも何人かいただろうになぜに私…?
とりあえず近況を説明して、会社の留守電に用件を録音してもらえれば大丈夫だと伝え、最後に10年以上経っているにも関わらず、わざわざ私を頼って電話してくれた事に御礼を言って電話をきりました。
下山さん…英田町に下山さんってめっちゃ多いから誰か分からなかったのが申し訳ない…
コーヒー、ビール、日本酒、野菜、お菓子など…色々な物を頂いたり、時には娘さんやお孫さんを紹介されそうになったり、行った先が小学校や中学校の同級生の家だったり、迷子になったり笑
悪い思い出もそりゃありますが、良い思い出の方が圧倒的に多いです。
3年間という本当に短い間でしたが、それはそれは楽しくやりがいのある時間を送る事ができました。
書こうと思えばまだまだ書ける事はたくさんありますが、これにて置き薬の仕事してた時の話、終了です♪