「輪廻の宇宙」なるアート……。
モチーフはやまなしかな。。。?
ささやかな目抜き通りを越えてたどり着いた花巻空港駅がこちら。
手動のアルミサッシをがらがら引いて中に入ると、
20人もいればぎゅうぎゅうになっちゃいそうな待合室で
花巻農業高校の生徒さんたちがだべっていたりして。
ゆうても空港の最寄り駅がこれですよ。
うそでしょ?!
癒されるーーー
いいねー、このベンチで
いくつもの淡い恋が育ったり実ったり破れたり
していくんだろねー
いいねーえ
電車で5分、いよいよ
町中すべてが賢治ゆかりの地と言っても過言ではない、花巻駅に到着!!
生家からお墓まで、三歩歩けば賢治の足跡にあたるくらいのエリアです!
まずは花巻駅すぐのコンビニで自転車を借りて。。。
賢治が「イギリス海岸」と呼び親しんだ北上川へ!!
「このくらいなら全然大丈夫だよー」と笑っていたコンビニのおじちゃん。
そうなのね。。。
雪国スタンダードからしたらこんなのそよ風なんでしょうね。
確かに傘もささずに歩いてる地元の人の多いこと。
うちらは肩にも背にもまっしろに雪を積もらせながら
ひたすらチャリをこいだのでした。
賢治はドーバー海峡の面影を見て「イギリス海岸」と命名。
鉱物や地質学も大好きだった「石コ賢さん」、
生徒を連れてここでいろんな発掘調査をしたんだって。
晴れた夜には、水平線の向こうまでまっすぐのびる北上川と
空を走る天の川がつながって。
この岸辺で賢治は『銀河鉄道の夜』を着想したと伝えられています。
畑作業してたおじちゃんが、わざわざ土手をのぼって解説しに来てくれた!
聴けば、イベントなどで何度も発表をしているほどの賢治研究家さん。
『銀河鉄道の夜』に登場する、
大きなクルミや牛の祖先の足跡は
そのまま賢治がここで発掘してるんだって!
賢治祭などの時には、ダムの放水制限をして当時の面影を再現してるんだそう。
愛だね!
じつはわたくし、
イギリス海岸にこれまであんまり興味がなくて。
ももクロちゃんが通ったという情報がなければ
今回もスルーしていただろうポイントでした。
でも、いざ、
賢治がたたずんでいたのと同じ場所に立ってみたら。
この川がたしかに、
彼の心に原風景として刻まれていたのだということが
いかにもはっきりわかったのです。
そうなんだね。
カンパネルラがザネリを助けて溺れたのも、
又三郎たちが遊んだのも、
署長さんが毒もみをした「白い河原」も、
みんなこの川辺だったんだね。
今にも向こうから賢治が
生徒さんを引き連れてやって来そうな風情がありました。
うちらの他に誰もいない、雪の日だったからってのもあるのかな。
とにかく静かな感動とともに
(あたかも賢治がこの川辺に
120万年の歴史を感じて
作中で「プリオシン(≒鮮新世)海岸」と呼んだように)
100年をひとっとびできた体験でした。
長くなっちゃったので
絶品お昼ごはんは次の記事に続く!