震災からもうすぐ3年。



あのときの

怖さやショックや絶望感は

まだまだ胸の中にあるのだけれど、

ここ最近は

「あのときしてもらったこと」

ばかりをなぜか思い出します。



隣町から

いちばんに給水車が来てくれて、

初めて飲料水をもらったとき。


「ありがとうございます」


と言ったら、


「困ったときはお互いさまだがら」


って

とびっきりの笑顔で答えてくれた

ふっくらした顔のお母さん。



少ない食べ物を分けてくれた

避難所で隣合わせで暮らした

おばあちゃんたち。



「使いかけで悪いけど、

   あった方がいいでしょ」


って

保湿クリームを

手渡してくれた同級生。



携帯がやっと通じるようになった

その日、

震える声で電話をかけてくれた

遠くの友だち。



ここには書ききれないほど、

本当に本当にたくさんのことを

してもらったんだなって

あらためて

じーっと感じています。



今思うと

心配してくれたみんなだって、

あのときは

不安を抱えていたに違いない

と思うのです。



テレビや新聞で

あの未曾有の災害を

リアルタイムで見ていたわけだし

(被災した私たちは

 ほとんど情報が閉ざされ、

 あれほどの被害を受けていたことが

 しばらくわかりませんでした)、

原発だって

いつどうなるか

今以上にわからない状態だったのです。



きっとみんな

思っていたと思うんです。


「自分だって

    いつどうなるかわからない」


って。



その思いをまったく見せずに

私たちに

あらゆる手を

さしのべていてくれたんだな

と思うと、

本当に胸がいっぱいになります。



あの助けがなかったら、

この3年間を乗り切ることなんて

私には到底できませんでした。




さっき車を運転していたら、

久しぶりに空が青くて

フロントガラス越しに

胸のところにお日さまがあたって、


「生きてるってなんてうれしいんだろう」


って思いました。



自分が生きてることも

みんなが生きてることも

ホントにうれしいなって。




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いろいろあったし

これからだって

きっといろいろあるけど、

みんな生きていこうね。



みんな本当にありがとう。