めぐるって不思議だなあと思っていました。


血がめぐる。

星がめぐる。

月日がめぐる、縁がめぐる。


めぐるということのなかには、

「自分の意志や意図、どうにかしようとあれこれすることを超えてはたらく何か」

が確かにあるのだと思います。



そのことを再確認するようなできごとが、びっくりするような形でやってきました。










このブログでも何度も書いているように、
わたしは2011年の東日本大震災を宮城県気仙沼市で体験しています。


だれもが大切なものをうしなって
「時間ぐすり」では太刀打ちできないほどの深い傷をかかえる中、
世界中からかけつけた人たちが

がれきの中から大切なものを救いだし、

傷ついた心と体の手当てをしてくれ、

悪路につぐ悪路を夜通し走って、食料を運んでくれました。



「わたしのところに来て!」と言う遠方の友人たちは
もう何度も聞いたはずのわたしの話にだまってつきあい、

震災から2年が過ぎたころには
「あなたの体験を聞きたい人が大勢いるはずだから」と
各地で話す場を設けてくれました。


最悪の状況のなかで見せられたものは、愛にほかなりませんでした。




そんなふうに心からの愛をさしだしてくれた人たちに、
いったいどうやったらお礼ができるんだろう…?











そのことがずっと心にあったわたしに、ある日チャンスがやってきました。


作家の泉ウタマロさんが詩と絵を組み合わせたご自身の作品を
「熊本チャリティ企画」として出されることを知ったのです。



「希望者が作品を5000円プラスα(任意の額)で購入し、
熊本でボランティアをつづけている星野義幸さんに全額をおくる」

という内容でした。


これなら大好きなウタマロさんの作品を購入できるし、
熊本でがんばる星野さんを応援することで
震災のときに手をさしのべてくれた人たちにお礼ができる!!


そうひらめいて、すぐに応募しました。


希望者多数のため抽選になったと書かれていましたが、
まったく気になりませんでした。



きっとわたしのところにくるにちがいない。

だって恩返しだもの!



根拠はまったくなく
クジにもほとんど当たったためしがないというのに(笑)、
なぜかふしぎな自信だけがありました。





②につづく