先月から 何度も



何度も



電話が入ってた。。。



ボーちゃんを連れ帰った


劣悪なブリーダーから。



数ヵ月前から

野良猫が産んだ子猫まで

持っていって、と


言われるようになって…


無理だと断り、その後は


電話に出なかった。


私自身

時間にも  体力にも余裕がなく


キャパもいっぱいだったから。



しかし、先週

あまりにも鳴り続ける電話に

覚悟を決め取ってみた。


「ビーグルの子犬ば、

      持って帰らんですか」



と。



子犬、、、



だいたい、【売り物】である子犬を

私に託す時は


何らかの障がい を持ち


【商品】とならない場合



私が断れば


【処分】もしくは

【放置】されるだろう…



倉庫の狭いケージで


糞尿にまみれ


立ち上がることもできなかった

ボーちゃんの姿が瞼に浮かぶ、、、



翌日



高速飛ばして  片道2時間


久々に向かった ブリーダー、、、





外の犬舎にいたラブたちが


一斉に吠えて近づいてきた


みんな よく太り


人が好きそうだった。



ゴル



1年ほど前は20頭は居ただろうゴルは


今はかなり数を減らし


5頭くらいになっていた


ゴルだけではなく

全体的に数が減っていたので

訊ねると



「自分ももう歳だから、

少しずつ減らしてるんですよ」

と。

減らした犬たちはどうしたのか?と


聞くと



「新聞に[犬あげます]と載せたら

もらいに来ますよ~。



まだ【使えそう】な犬は

⭕⭕(更に下のブリーダー)に

渡しましたよ」と。

ここで、使われ


そしてまた、余所で死ぬまで


産まされる、、、



「ゴルも、持っていかんですか?」

と言われ、犬舎を覗いてみる



私が声をかけ、手を檻の間から入れると


一斉に逃げた。。。


開け放したケージに入り


隠れようと身を潜める 子が


目に留まる。。。



フレンドリーで、温厚なはずのゴルが…



このコンクリートの犬舎


何年も   ここだけで生きてきた


【知らない人】が  怖いんだろう、、、


うつむく横顔が



悲しかった、、、


【老プードルの部屋】



夜になり、濡れたコンクリートからの

冷気で震えながら

木の板の上で身を寄せ合い


暖をとるんだろう、、、



グルグルと同じ場所を回る子もいた


「プードルも、要りませんか?」


ブリーダーの声を  





私は  


聞き流した…











そして、隣には




吠えまくるポメの部屋


その中に



ポツンと居る  大きな子…



シベリアンハスキー  ♀


5年ほど前に  繁殖の為に仕入れたが


ここ最近  ハスキーは

売れないから

もう 産ませてないらしく





この子は、、、


私がレスキューに入り出した

4年くらい前から


すでに  ここに 居た


その後、何度か来る度に

この子は

ここから、私を見ていた…

ずっと


ここに居た…



そして、


「もう、使わないから」と言われ…





状態を見たくて


ガラス戸を細く開けた隙間に


静かに近づいてきた ハスキー





差し出した私の手を


臭い


優しく 舐めた








「デレルノ…?」








「ダシテクレルノ…?」


「ワタシ モ    ココカラ     デタイ…」



無言の叫びが



突き刺さる





ごめん…

ごめんね…


今日は  連れて帰れない




でも…

「この子は、必ず私が迎えに来るから



   絶対に他所に回さないで!」


言ってしまった




助けたかった



この子を  笑顔にしたかった


ここに

来る度に、見ていながらも


見ぬふりをしてきた この子を…




必ず



来るから



今度は、ここから一緒に帰ろう!


それまで

待っていてね。。。




そして、


その日連れ帰った ビーグル♂  2ヶ月



臍ヘルニアがあり

売り物にならなかった、と。



ヘルニア…かなり デカイ


今のとこは痛みもなく、


押すと戻るから、様子を見て


このまま

去勢の時に一緒に手術できれば

ベストでしょう、と医師が。







体重  1.8Kg


12日に連れ帰り一週間


下痢が止まらず検査をしたら





お腹に 大量の細菌と


原虫が居るとのこと!!!


その場で、すぐに薬を入れてもらい


自宅でも朝晩、投薬。


2週間後に 再検査。



臍ヘルニアが、かなり大きいから


痛がるようなら


すぐに手術が必要になるから


様子を見ていて、との事。。。




元気いっぱいで


甘えん坊で


ヤンチャ坊主のビーグル



娘が  命名   【りょうすけ】くんハート





治療頑張りながら


クリ家で ご縁待ちますらぶ②ハート


ヨロシクねきらきら!!キラキラキラキラ




保健所で処分される子達


ブリーダーで道具として生かされる子達


全てを救うなんて


出来なくて


それでも、何とかしたくて


たくさんの人に知ってもらい


意識を変えてもらいたくて




「可哀想やけど

それも その子の 運命 だから

  仕方ないよ  」


近所の女性が言った…


怒りが こみ上げた

悲しみが 溢れた




【運命】?!



命を  尊厳しない愚かな人間が  



自分達より弱い 動物に




無理矢理 作りあげた 【道】



引っ越しするから


アレルギーになったから


子供が生まれたから


介護が出来ないから


もう、面倒くさいから




身勝手な理由で保健所に持ち込み


【仕方ない】の一言で  


その子の命を終わらせる飼い主




何度も  何度も   何度も


産まされ


奪われ



ボロボロになり



病気になり



捨てられる…



家庭犬として愛され


最期まで飼い主の側に居れる子達



そんな世界がある事も知らず


ケージの隙間から見える世界が全てで



名前なんて無くて



愛される喜びも知らなくて



人間が 操る  命の行く末を


【運命】と言うならば



そんな運命クソくらえ!!!


人間が作り出した 運命 なんて


必ず 人間が 変えられるはず!!!



私たちに出来ることは


限られてるけど



せめて



この腕で抱き締めた子達は


1日1日を  

とびきりの笑顔で過ごしてほしいと願う


特別なんかではない




なんでもない日々を


信じる家族の側で


笑い



眠り



そしてまた、目覚め


自信に満ちた笑顔で


「ボク  幸せだぁ~」って


笑ってほしい


共に歳をとり


白髪になり


足が弱くなったら



ゆっくり ゆっくり



歩けばいい。


見上げる横には


大好きな家族が



いつでも あなたを抱き抱えてくれる



そして 最期は

愛する家族に

「ありがとう」と言ってもらえる



それが、、、


この子達には


贅沢なことですか  …?