2016年1月13日、スポーツ紙がSMAPの解散危機を報じました。



 それからの報道合戦は皆さんご存知のことと思います。


 
 日々、報道される内容はあまりにもこれまで見てきた5人とはかけ離れたものでした。そのため、記事の内容にはどうしても疑問を感じてしまいます。



 まず、疑問を感じたのは、飯島マネージャーが独立を画策したという報道についてです。SMAPがデビュー25周年という記念の年を前にそのような画策をするでしょうか?これまで彼女は、文字通り人生をかけてSMAPを支えてくれていました。そのような方が、SMAPにとってマイナスになるような働きかけを行うでしょうか?




 飯島マネージャーを知る麻生香太郎さんは日経MJの紙面とご自身のブログで次のように語っています。



【一部引用】

現場で動いている飯島氏が女帝(すごいレッテルだ)に見えたことは一度もない。メンバーが不安になる時、ピンポイントで影のように存在する。いつも物静かで一般客に混じると分からなくなる佇まいだった。
SMAPは恵まれているな。それがいつも飯島氏を見ていて思うことだった。
紅白の楽屋裏通路では、いつも一人で走りまわっている。それでいて必ず向こうから挨拶をしてくる。裏方に徹して目配りを怠らない。マネージャーとはこうあるべき人。それが本当の、飯島氏だ。

(中略)

事務職からSMAPマネージャーへと飯島氏を抜擢した母・メリー氏の慧眼。そのメリー氏を恩人とは思いこそすれ、反逆しようとする訳がない飯島氏の立ち位置。
親が娘(ジュリー)に事業を継承しようとするのは当たり前のことで、それをいちばん心得ていたのが飯島氏だ。

-------------------------------------------


彼女を近くで見てきた方が感じるこの彼女が本当の彼女なのだと思います。




 NHKの三溝敬志部長は1/20の定例会見の際に飯島マネージャーについて、1/11に対面した際の様子を語っており、「いつもと変わらぬ様子だった」「(のど自慢の)来年以降の話をしましょう」と約束し、終了後は上機嫌で引き揚げていったと明かしています。
 


 また、SMAPの4人が独立を検討しているという件についてですが、この点にも疑問を感じています。2015年8月9日放送(収録は8月6日)のワイドナショーにて「楽天・コーチ辞任 原因はオーナーが現場介入!?」というニュースに対して中居さんはこのようにコメントしています。



 「僕は介入して辞めてたとしても介入してなくて辞めたとしても、そういう球団ならば下の人間は従わなければならないと思います。」「ファン心理はプロに任せた方がいいと思います。残念ながら楽天はオーナーがそういう人だからしょうがないと思います。そういう人に受け入れられて選手は頑張って、そういうものだと分かって入ってるでしょうし」



 このコメントは、報道がもし真実だとしたらと前置きしてコメントしたものです。


 
 さらに、球団だけに限ったことではなくタレントやTV局など組織に所属している者として仕方がないことだと続けています。




 「(例えば)ジャニーズ事務所という組織として、一回一回ジャニーさんが来て『ちょっとYOUの座り位置はこっちじゃないか』とディレクターに言ってる。それは入っちゃだめだよっていう、分かんないですよ、極端かもしれないですけど。フジテレビで言うと、亀山さんがそこに来て『そこは違う。立つところはこっちだ。』って言ってたら、いやそこまで言わないでください、と。だから、どこまで介入するか。亀山さんが言うっていうフジテレビはこういう組織ですよと、社長が出てくるんですよって言われれば、その組織に従うしかないんじやないかなって。そういう組織ですよ、こういうルールですよって。」



 つまり、組織の中で生きるのであれば、下の人間は上の人間に従うべきだという考えであると発言しているのです。組織人としての考えがこんなにもはっきりしていて、こんなにも上下関係を重んじている人が独立など考えるでしょうか?



 また、独立を検討している状況で後輩グループである舞祭組のアルバム制作の話を中居さんは引き受けるでしょうか?アルバム発売が発表されたのは2015年9月20日。キスマイのコンサートに中居さん自身がサプライズで登場し発表しました。年末も制作に取り組んでいることを中居さんはご自身のラジオで語っています。
 


 木村さんについては「1人だけジャニーズ事務所に残ることが決定している」と報じられていました。しかし、彼は過去のインタビューなどで度々SMAPであることの誇り、5人でいることの大切さを語っています。そのような考えがある中で考え方に差があったとしても、そのまま結論を出すでしょうか?結論を出す前に5人でいる方法を模索するのではないでしょうか?28年共に歩んできた仲間とのこれからに関わる大切な判断をする場面で1人だけで結論を出したというのは、これまでの彼の義理堅く、嘘のないまっすぐな生き方とあまりにかけ離れています。



 また、他の4人において「一旦辞意を表明したので、やっぱり事務所に戻りたいと言っても事務所側は簡単には受け入れることができない」と報じられていました。木村さん以外の4人もSMAPという存在に対する思いは強く、度々インタビューで「SMAPに支えられてきた」「SMAP以外の人生は考えられない」と語っています。その存続に関わる重要な決断をする上で、5人の気持ちが同じかどうか確認せずに事務所に辞意を表明したりするでしょうか?




 さらに、SMAPは2020年東京パラリンピック大会とパラスポーツの復興を目的に設立されたパラリンピックサポートセンターを応援していくことが決まっており、「オフィスオープン発表会」と「パラ駅伝 in TOKYO 2015」に参加しています。



 2015年11月10日のオフィスオープン発表会で木村さんは「リオ、冬季のピョンチャン、そして2020年の東京、自分たちが出来る範囲で全力でサポートさせていただけたらと思っています」と発言しています。解散や独立について話し合っていたのであれば、「2020年」と具体的にいつまでSMAPとしてサポートしていくと発言するのではなく「これからも」などぼかした表現をするのではないでしょうか?また、解散や独立について話し合っているときに、そもそも2020年東京パラリンピックのような大きなイベントの応援をしていくという重要な仕事を受けるでしょうか?





 毎日のように飛び交う報道の中で、いろんな方が「4人が独立したがっていた」ということを前提に今回の件を議論されていますが、以上の点から私はその話が本当にあったのかどうかさえ疑問に思っています。ましてや解散しようなどとは考えてもいなかったのだと考えた方が自然です。




 長々と今回の報道に対する疑問を並べてきましたが、結局は、SMAPの5人と飯島マネージャーが語っていない以上、真実はわかりません。





 ただ、はっきり分かっていることもあります。




 それはSMAPにとって空中分解になりかねない程の危機があったこと、また、危機はあったけれどこれからも5人で前に進むと決めたことです。



 前を向いて進むと決めたのですから、今後この解散騒動を笑い話にすることはあっても、具体的にどのようなことがあったのかSMAPのメンバーが真実を語ることはないでしょう。




 今後も週刊誌やスポーツ新聞、ネットニュースなどで真偽のわからない情報が、「関係者」というどこの誰かも分からない人物から語られることでしょう。でも、そんな情報に一喜一憂せずSMAPのメンバーが決めた道を追いかけ、共に歩むことがファンに出来る唯一のことだと思います。




 確かに騒動後の事務所の対応やメリー副社長の記事には疑問を感じます。そもそも1/13のスポーツ新聞に記事が出たときに何故「協議・交渉がなされている事実は存します」などというFAXを出したのか?それがなければ公にならず事務所内部で終わらせることが出来たのではないか?また、メリー副社長の記事には経営者としてだけでなく人として残念な思いです。1/18の生放送前にされた話し合いよりも以前に答えたインタビュー記事を、生放送後に発表することに両者にとってメリットを全く感じません。




 それでも誰かを責めることではなく、愛することから始めたいと私は考えています。




 これまでSMAPの5人はどのような状況でも誰かを責めるようなことは決してしてきませんでした。自分たちのファンが誰かを責めていることを知って一番悲しむのはSMAPの5人ではないかと私は思っています。




 危機が起きても、その後、危機が起きる前よりもパワーアップをしてきたSMAP。




 これまで様々な困難を乗り越えてきた5人ですから、今まで以上にステキな未来を見せてくれると信じています。







 最後にあるエピソードをご紹介させていただきます。スマスマの生放送の翌日、1月19日に収録された中居さんのラジオが1月23日に放送されました。




 中居さんはそのラジオで今回の報道に触れることはありませんでしたが、あるSMAPの曲を流しました。




 その曲の歌詞を一部ですがご紹介させて頂きます。




「STAY」 song by SMAP

この先どうしようもなくすれ違ったり
言い争いがあったりもしても
どうか道の途中で手を離そうとしないでよ
ちゃんと繋いでてよ
Let you know 大事なのは続けること
楽しいだけでいれない時も

I'll be…Won't you stay?
We'll be 罪を捨て 僕らずっと共に歩こう
永遠なんて言わないからさ
5、60年それだけでいい