少しの話

4月1日の退団発表から、しっかり皆さんに説明をする機会を作れてなくてすみません。

今日は劇団を卒業し、会社を設立した経緯を少し話そうと思います。

改めまして、応援してくださってる皆様、10年間沢山の人に支えられて劇団プレステージで演劇をやり続けることができました。

何もできなかった10年前から、お芝居と創作を続けられてきたことは、いつも支えて応援してくれている皆さんがいるからです。
改めて、本当に幸せなことだなと劇団を辞める発表をした4月1日に、活動を振り返りながら深く感じていました。
どんなにお礼をしても足りないけれど、もう一度お礼の言葉を伝えさせてください。
今まで沢山の応援を本当にありがとうございます。

突然ですが、ここで皆さんに質問を投げかけてみようと思います。

皆さんが一番求めていることはなんですか？

ここでの求めていることというのは、自己の本質的な部分で求めていることです。
イメージしやすい近いところで言うと、就職活動で進路を定めていく時に行う、自己分析で到達するところかな。
自分の核には、自分のやりたいことで、周りの人を幸せにしたいという座右の銘のような軸があって、そのやりたいことが、今までは劇団と俳優というものでした。
23歳でアミューズに入って、劇団プレステージという団体でいかに大きくなるか、いかに沢山の人達に我々が生み出す演劇で楽しい感情を生み出すことができるか。感化させられることができるか。
これらを強く想って活動してきました。
ですが近年、映像の演出や監督業、その他の作り手側の仕事もやらせて頂くようになって、自分のやりたいことは劇団や俳優だけではないという気持ちに気づき始めました。
気づき始めたというか、歳を重ねるにつれて、価値観の間口が広がっていったのかもしれません。
色んな所から作り手側の仕事の相談がきて、様々な仕事に触れる中で、自分に対して１つ１つ質問を呈していきました。

今自分を必要としているところはどこだろうか？
今自分が世の中に対してできることはなんだろうか？
今自分のやりたいことは？

そこで出てきたアンサーは

身の回りの表現者達と作り手側を繋げていくことや、アーティストが作品を作りたい時の環境作りやアイディアを提供すること。
俳優やダンサーの生活をより豊かにしていき、文化芸術家達の尊厳を守ること。
アートとエンターテイメントを使って、世の中を明るく彩っていくこと。

このように、自分が出した答えは俳優という職業に固執したものではありませんでした。

自分のこれからやっていきたいことと、これまでの劇団員としての活動を続けていくかどうかの葛藤が、もちろんなかったわけではありません。
前提として、やっぱり劇団員のみんなが好きだし、ここ10年ずっとみんなで芝居を作ってきたこの道程は、困難も本当に沢山あったけれど、自分の人生でかけがえのない経験で、10年間続けられたことは、劇団員、アミューズスタッフ、舞台やイベントで関わってくださる各技術スタッフの皆様、グッズ制作やデザイン周りを担ってくださるスタッフさん、いつも取材にきてくださるメディアの方々、なにより日頃から応援して下さる皆様、こういった多くの方の支えがあって成り立つことでしたから。

ただ、判断基準として1つ決定的に思ったことそれは、自分が劇団で活動するよりも、自分の今考えていることを1つでも多く実行に移せたら、様々な表現者にとって、より豊かな創作環境を作れるんじゃなかろうか？
その新たな創作物を多発的に生み出せるのではなかろうか？
こうした思いが劇団を卒業するに至った決定的な要素で、そこから劇団員とアミューズに退団を伝え、会社を設立しようと心に決めました。

会社名はFor Gimmick
企業理念は“まだ見ぬセカイを描け”

ホームページを見た方はもう読んだかもしれないですが⬇



いつもの日常にもっとアートのある景色を描きたい

ほんの少しでも大きな違い
アートがもつ無限のチカラに可能性を信じて

“あっ”

と言わせる仕掛けをもって

For Gimmickは形にとらわれず各ジャンルのアーティストと共に
世の中や、クライアントや、生活者の課題をアートで解決していきます。




我々が考える様々な仕掛けで、世の中にプラスの価値を創造していく企業にしたい。
役者やアーティストを沢山救っていきたい。

とにかくアーティストに優しい起業でありたいと思う。

動き始めてるプロジェクトがあるので、これからの動向に注目して頂けたら幸いです。

皆さんも痛感している通り、世の中がコロナの影響でとんでもないことになってます。
経営者としては、いきなり窮地におりますが、信念は曲げず、一喜一憂せず、清く正しく美しく生き抜こう思います。

あと最後の報告になりましたが、今後の俳優としての芸能活動は続けていきます。
これまでみたいに頻繁に舞台に出ることは中々難しいと思いますが、映像、CM、広告は今後も出演します。

ファンレターやプレゼントに関しては今後、弊社For Gimmickにお送り下さい。
ホームページに住所が書いてあるので、そちらにお送りいただけたら全て届きますのでご安心を。
→https://forgimmick.com/

長くなりましたが、最後まで読んで頂いてありがとうございます。

文は書かないと鈍るね・・・

p.s.

「Prism」の次の作品今年撮れるかな。

プロットはもうできてる。

コロナ終息して撮れるといいな。

一日も早い終息を願って。


原田 新平