シンガポールの中華系にとって、今日はおおみそかで、明日はお正月です。


中国・香港・台湾などでも同じように旧正月をお祝いします。


シンガポールでは月曜日・火曜日はカレンダー上、祝日です。


中国では1週間のお休みになります。


中華圏ではこの旧正月が最大のイベント、街中は赤い色で染まり、盛大にお祝いします。


今日は家族が集まって一緒にご飯を食べる日です。


特徴的な食べ物は、ロウヘイと呼ばれるもの。


これは、大きな皿(直径60cm以上)に、にんじんやキャベツ・大根・などの千切りに生魚とクラッカー、色々なスパイスや甘みを加えて、非常に長いさいばしのような箸で持ち上げては落とす、という混ぜ方をする食べ物。


この持ち上げて落とすという行為が広東語でロウヘイというらしいです。


これは長寿や繁栄など良い意味があるらしく、必ずお正月中にこれを食べます。


中華の円卓にこれが運ばれ、お店の人がスパイスやクラッカー、甘みなどを加えます。


そして円卓に座っている人全員が長い箸を持って、一斉にこのロウヘイを持ち上げては落とすを繰り返します。


今日はゴルフクラブのレストランで飲茶をしました。


最初にロウヘイが出てきて、全員で持ち上げて落として、新年をお祝いしました。


夜はたいていの家でスチームボートと呼ばれる鍋を食べます。


普段と違うのは、アワビが入って豪勢な内容になること。


鶏や豚でダシを取ったとっても美味しいお鍋をテーブルの真ん中において、各自が好きな具をなべにいれて、日本のしゃぶしゃぶのようにして食べます。



今日は、1月1日のお正月と同じように中国や台湾ではカウントダウンをして爆竹をならしたりして、旧正月を祝いします。


シンガポールでは爆竹や花火は禁止されてるので静かな旧正月ですが。


そして明日は元旦。


皆、新しい赤い服を着て、マンダリンオレンジ2つとアンパオ(紅包:お年玉)を持って、年長の親戚宅を巡ります。


親族の中で年長の人の家を最初に訪れることが年上に敬意を表する中華系の慣わしです。


親戚宅ではお菓子や簡単な麺類を用意してお客さんをお迎えします。


火曜日は自宅でゆっくり過ごして、水曜日からは仕事や学校が始まりますが、その週末は親族一同が集まっての大宴会となり、長い旧正月は終わります。


今日や明日はホーカーセンターやお店は閉店しているので、街中はちょっぴり静かなシンガポールです。


1年に色々なお正月があるのも他民族のシンガポールならではの楽しさです。