今日は漢方の話をします。


ちょっと前に疲れに関するワークショップを開催して
貧血に伴う疲労に良い漢方を紹介したところ、
とても興味を持って頂いたので、漢方のあれこれや私の体験を
紹介していきたいと思います。



私と漢方の最初の出会いは、旅行で行った香港でした。


ガイドブックで調べた漢方薬局で漢方を調合してもらいました。



当時(1997年)の私は今とは大違いで、
グルメを気取って毎日甘いお菓子やデザートを食べ歩いて、
その結果、冷え性・肩こり・乾燥肌・くまなどに悩んでいましたから、


漢方医にも『血が汚い= 於血(おけつ)!』と診断され
ものすごく苦い漢方薬を処方されたのでした。



1ヶ月分処方してもらい、2万円くらい払ったと思います。


ただ、あまりの不味さにギブアップガーン



せっかく高いお金を払った漢方薬でしたが、1回しか飲むことなく、
当然、悩みの症状も改善することはありませんでした汗



私の体験からしても、漢方に馴染みのない日本人には、
漢方薬は、まずい・高い・長く飲まないと続かない(3ヶ月以上とか)
というイメージが定着していると思います。



が、本当は全然違うのですビックリマーク



シンガポールに住むようになって、漢方がぐっと身近なものになって

漢方のことがよくわかるようになりました。



幸い、家では毎晩、漢方薬を使ったスープも母が作ってくれるので

漢方薬はもはや薬ではなく、食事の1つ、まさに医食同源を

実感しています。



これは我が家に限ったことではなく、

中華系シンガポーリアンの家庭では代々、食べ物として
日常的に料理に使われたりしています。


(まったく漢方を使わない家庭もありますが。。)




確かに美味しい味ではないものもあるけれど、
その効果は確かで、急性の症状であればすぐに効果を期待できます。



名医と呼ぶにふさわしい漢方医は

シンガポールの地域地域にいますし
診断と漢方薬の値段もそれほど高くありません。




一昔前、菜食と玄米中心の食事をしていた時、
寝ても寝ても眠くて、起き上がれないほど疲れたことがありました。



あまりにも長時間眠れるのでさすがにおかしいと気づいて
漢方医を尋ねたら、血が足りないという診断。



血を増やす作用のある漢方、
当帰(とうき)・川キュウ・人参・棗(なつめ)
などが入った漢方薬を処方してもらいました。



これは、養命酒にも入っている
代表的な血を養う作用のある漢方薬です。



と、同時に食生活でも、鉄分の多い豚のレバーや赤肉・
ほうれん草・パセリなどを積極的に取るようにしたら、
ほどなくして症状は劇的に改善しました。



特に棗(なつめ)は甘くて美味しいので
貧血に伴う疲れがある人や冷え症には日常的にお勧めする漢方です。



お湯を注いでお茶として飲んだり、
鍋で水と10分ほど沸騰させると、
柔らかくふやけて甘くて美味しいお茶請けにもなります。



日本の漢方薬局でも手に入ると思います。



ただ、棗(なつめ)を食べてニキビができたり、
便秘になる人にはお勧めしません。



このような症状は、熱が身体にこもったために起こる症状なので
穏かに熱を下げるウリ科の野菜(今ならスイカ・キュウリ・ウリなど)
を食べると良くなります。



私も今でも疲れと貧血予防として、
週に2回は棗(なつめ)とクコ・当帰を
水で沸騰させて温かい甘いお茶を楽しんでますドキドキ



この時期は、シンガポールも日本同様に、
1年で一番蒸し暑くて体力が消耗しやすく疲れやすいときです。



日々食べるもの、飲むもので体調を整えて、
健康維持に努めたいと思っています。