民の御館様 〜追い出された殿様〜 | 歴史を感じよう

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日本史について感じたこと、調べたことを連載形式で書いていきます。また、神社やお寺、史跡巡りしたこと、プロレスについても書いていきます。わが愛犬てんのことも語っていきます。そして…「オイラ、えいたろうの相棒のコアラだよ。是非読んでね。」

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私は北条早雲(ほうじょうそううん)の子・幻庵(げんあん)です。
(早雲は伊勢早雲(いせそううん)と名乗っています。)



早雲は小田原城大森藤頼(おおもりふじより)殿より奪取しました。

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コアラ早雲さんは牛の角につけた松明に火をつけ、その牛を放ち、さらに民と兵に火を放させ、藤頼さんに大軍が攻めてきたようにみせたんだね。




小太郎(こたろう)「御館様、牛と火で大軍に見せかけるとは、凄い策だったね。」

早雲「そうだろう。地震の復旧を優先せねばらならないと思い、少ない兵で出来る事を考えたのがこの策だ。よし!門を閉め城を固めよ!大森勢が来るかもしれん。」

小太郎「承知!」





早雲が小田原城を固めている頃、逃げた藤頼殿は城より離れた山の中にいました。

藤頼「はぁはぁ、一体どこの兵だ?山内上杉家(やまのうちうえすぎけ)か?」



そこへ藤頼殿の家臣がやって来ました。

藤頼殿の家臣「殿、先ほど攻めてきたのは…伊豆の伊勢早雲です!」

藤頼「なっ!何!間違えてはないのか⁈ 早雲殿がそんなことをするはずはない!」

藤頼殿の家臣「本当です。今、小田原城に居るのは早雲です。しかも…攻めていたのは兵だけではなく、牛でした。」

藤頼「うっ、牛ぃ〜!!!」



藤頼殿は小田原城に再び入ることはできず、東相模の三浦道寸(みうらどうすん)殿を頼りました。


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三浦道寸です。卑怯な手で城を奪うとは、早雲許せん!


コアラ三浦道寸さんは平安時代から続いた三浦一族なんだ。この後、早雲さんと戦うことになるんだよ。





早雲は小田原城に滞在し、城下の整備と地震で被害を受けた民の看護、伊豆と同じく善政を行なったのです。

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現在の小田原城



小田原城がようやく落ち着き、早雲は伊豆の韮山城に戻りました。



そこへ忍びの新次郎(しんじろう)が報せを持ってきたのです。


新次郎「御館様、茶々丸(ちゃちゃまる)の行方がわかったよ。」


コアラ茶々丸さんは早雲が追い出した前の堀越公方だね。


早雲「茶々丸…どこにいた?」

新次郎「深根城です。」

早雲「深根城…。」








つづく…
コアラ次回をお楽しみに〜