自分のBlogにこの気持ちを留めておこうと思い、かいています。
『DADA 植村隆博氏の逝去』☜LINK
尊敬する美容師さんです。
…と同じようにおっしゃられる美容師さんがこの日本、世界にどのくらいいらっしゃるでしょうか。
私が植村氏の印象的なところは『話し方』です。
とても『知的』で『静かな情熱』を感じました。
知的で賢い、頭の良い、キレのある一言で人を説得させたり、笑わせることができる方だなと思いました。
私はアカデミーに通ったことはありませんし、氏との多くの思い出があるわけではありません。
ただ2度、お会いしてお話をさせていただいたことがあります。
話というほどの長さではありませんが…私には大きな思い出です。
初めてお会いしたとき、約8.9年前
私の美容師としての転機だと思います。
名古屋でのDADAのカットセミナー。
ナディアパークで行われた、セミナーというには大規模なものでした。
『では、このヘアスタイルをツーセクションで切ることができる人?』
当時、ツーセクションというカットの発想で私はヘアカットをしていて、ヘアスタイリストデビューして間も無く、でも何故か根拠のない自信があった、なんでも来いや、怖いもの知らずな、
そんな時期でした…恥
これ見よがしに1番に手を挙げた私を、植村氏はステージに上げてくれ、シザーを私に差し出して、『では切ってみて』と。
隣にあるウィッグを完コピする、今でも難しい行為ですが、若き日の私は意気揚々と切り始め、
結果、なんだかぼんやりした全然違うヘアスタイルが出来上がった…。
多くの
受講者の前での出来事。
それが本当に悔しかったのです。
それから私は氏の著書である本を買い漁り、DVDを観たり、美容雑誌の特集を切り取り集めたり、氏の提唱するカット技法、発想を全て吸収したいと思いました。
悔しさの反面憧れになったのです。
主催されるセミナー、コンテストにも多く参加し、悔しい思いも、大きな体験もさせていただきました。
サロンワークでも、当時からカット技法を少しずつ変え、多くのお客様に喜んでいただけるようになったのでは、と思います。
いまの仕事に対する思いの基盤になり、お客様や、自分自身に向き合えるようになったと思います。
『同職である、美容師から認められ、憧れになる美容師になること』
が私の夢でもあります。
今日東京青山でとり行われた
VOICELESS
植村隆博氏を偲ぶ会
本当に残念ですが、お客様の予約の関係上、献花することはできませんでした。
気持ちを胸に。
あの時の気持ちを忘れずに、前に!自分らしく前に向かいたいと思います。
ご冥福お祈り申し上げます。