こんにちは。美容家の志田さおりです。
前回のつづきです。完結編
平井さんが亡くなられてから、
私は全くやる気がなくなってしまいました。
何年も生きがいだった大好きなマッサージも
すっかりやりたくなくなっていました。
退院してからの数ヶ月は、
抜け殻のようになって
子どもたちのいない時間は、
よく1人で泣いていました。
なんで、私1人だけが
助かったんだろう。
悲しくて、落ち込んでいた日々。
そんな時に届いた、ピアノ。
私の子供がピアノを習っていること。
ピアノを買ってあげようか迷っていたこと。
平井さんの娘さんが昔、
小さい頃に弾いていたピアノが家にあるのよ
って話してくれたことを思い出しました。
平井さんは、私の子供のために
この大切なピアノを譲って下さったのでした。
平井さんの想い出がいっぱい詰まったピアノ。
胸が締め付けられる思いでした。
何日か経った頃、平井さんの大学生の娘さんが
会いに来て下さいました。
娘さんを見た瞬間、お互いに言葉が出なくて、
ただ涙が溢れました。
気丈に振る舞ってみたけど、
私の心の中は、かなり弱っていた状態でした。
そんな私へ、娘さんが話し始めました。
「 母は、いつも志田さんが来てくれるのを楽しみに待っていました。
帰られた後も、病院に何日もアロマの香りが残って、それだけで癒されていました。
志田さんのお子さんが書いてくれた手紙や絵を
大事にベッドの側に飾って、いつも見て励まされていました。
母は、志田さんに随分救われましたよ。
マッサージで心も身体も楽になったと。
いつもいつも感謝していました。
これからも、志田さんの想いと、その手で
たくさんの人を救ってあげてください。
母も亡くなる直前まで、
志田さんに出逢えて良かった。
ありがとうって言っていました。
本当にありがとうございました」
その言葉に、私は本当に救われました。
私は、落ち込んでる場合じゃない。
私は、あの時、
生きたくても生きられなかった
沢山の患者さんや
平井さんの分まで、
しっかり前を向いて生きないと。
きっと神様に、
「あなたには、まだお役目があるのよ」
そんな使命があって、
命が助かったのかもしれない。
生かされた命を、亡くなられた皆さんの分まで
精一杯燃やそう。
私の人生の本気スイッチが入る瞬間
でした。
それから、私はその時持っている私のなけなしの貯金を握りしめて、
建築家のあつこデザインスタジオさんにお願いし、
壁をぶち壊し、お客様の入ってこれる玄関と
エステルームを作りました。
決して、広い空間ではない玄関やサロンルームだけど、
経済的にも主人に頼ることなく
ちゃんと自分の力で開業し、
やっていこうと決心しました。
スマイリーをオープンしたのは、
退院して半年の時でした。
決して甘ったるい考えではなく、
迷いもなく、
本気の想いでスタートさせました。
そして、病院や施設へのボランティアマッサージも同時に始めました。
そして、今では
マッサージの素晴らしさを伝えるために、
ハンドセラピスト養成講座やフットセラピスト養成講座を開講し、
資格取得されたセラピストたちと一緒に
ボランティアに行けるようにもなりました。
私にも、同じ想いでいてくれる大切な仲間が増えました。
そして、高校の授業の中で
ハンドマッサージを伝える事が出来るようにもなりました。
私のこれまでの辛い経験があったからこそ、
本気の想いで、日々積み重ねていきました。
あのスイッチが入った瞬間から、
よく言われますが、
男らしい熱苦しい女、志田さおりの始まりでした(笑)
そして、美塾では、
創始者である 内田裕士塾長に
講師になる時
こう命名されました。
特攻隊長!!
素晴らしい命名をありがとうございます(笑)
特攻隊長として歩んでいったら、
現在は、
皮を破った
導師になったようです♡
平井さん。
天国で見ていてくれますか?
私は、悔いのない人生を生きるために、
そして人様のお役に立てる自分であるために、
毎日を精一杯、全力で生きています。
私に力を与えてくれて、ありがとう。
本当にありがとう。
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