8月8日、吹田市にあるA保育園の前園長(昨年3月辞任)と前理事長(前園長の母)が、保育所運営費などを不正に流用していたと報道されました。飲食費や自宅の光熱費につかっていたのだとか。


 この件について市から情報提供がありました。


 ・同保育園では職員からの預かり金である源泉所得税滞納のためH23年5月に法人基本財産が差し押さえられた。

 ・流用や不適切な会計処理により特別徴収の個人住民税が滞納されていた。

 ・法人がこうむった損害は法人によると約2億円にのぼる。

 ・対外的な負債は約3000万円あり、国・府・市からの運営費が入金された預金口座が差し押さえられたり、電話が止まるなど保育園の運営に支障をきたす状況だった。

 ・指導監査を継続し、H25年12月に前理事長が対外的な債務は完済。

 ・高額給与者の前理事長、前園長を退職させたこともあり財政的に安定し、利用者処遇分野の費用が賄えることになっている。

 ・今年1月からは公認会計士を事務として配置し、保育園運営も安定。

 ・今後法人に対して指導監査は継続していく。


 今回の報道に接して、いろいろ疑問がわいてきました。


 市はH23年5月の所得税滞納の時点でどの程度状況を把握していたのか?

 入金された保育所運営費が私的流用されたとのことだが、これは法人と前理事長・前園長との問題で国・府・市は関係ないのか?

 この間の保育士への給与の支払いの遅延・未払いなどはなかったのか?

 職員数が基準を下回る事態もあったとのことだが、保護者への対応はどうするのか?

 この前園長とその母だけの問題なのでしょうか。これだけの流用に他の職員は気づかなかったのか、わかっていたがどうしようもなかったのか。改善しようとした人はいなかったのか?

 

 今後の解明が再発防止につながります。他の社福法人でも、参考にすべきことがあるかもしれません。

 また、真面目に頑張っている社福法人へのバッシングにならないよう注意する必要があるでしょう。