結婚式そして新婚旅行⁇ | 玉造のイタリア料理店 IL BAFFOのブログ

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イタリア料理店IL BAFFOの日常

台風と台風の合間の
汗ばむくらい良く晴れた10月7日

西宮神社(例の福男レースのあるとこです)にて無事、結婚式を行いました。
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お互いの両親と親戚の方だけでの
小さな式でしたが、とても厳かで素晴らしい式でした。

仲の良いお客様も何組か来てくれて
皆さんにお祝いしてもらい
とても思い出に残る一日となりました。


次の日からは、
僕ら二人でいつか行きたいと思って
なかなか行く事のできなかった
滋賀県余呉湖にある『徳山鮓』さんへ

鮓といっても、
いわゆる握り寿司ではなく
フナずしをはじめとするなれずしなどの
発酵食で超有名なこちら

なれずしとは
冷蔵庫もなかった時代、
貴重なタンパク源である魚を
保存する為に
米飯と塩で漬け込み乳酸発酵させたもの。

滋賀県だとフナずしが有名ですが
他にも和歌山のサバやサンマ、
岐阜では鮎で作ったりします。

一日二組限定で
宿泊もできるということで
せっかくならと一ヶ月以上前に
予約の電話をしたのですが
平日にもかかわらず すでに満室らしく、
大広間でよければ部屋を用意できますよ
と言って下さって
なんとか予約が取れたのでした。
しかしすごい人気ですねぇ。
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大阪から車で2時間半
余呉湖畔に到着
こちらは旅館ではないので
部屋にはテレビも無いし自販機もありません。

周りは民間と畑があるだけ。
ゆっくりお風呂に入り
後は本を読んだり、
テラスから余呉湖を眺めたりしながら
夕食を待ちます。
こんなゆっくりした時間の過ごし方もいいもんですね。

冬はこの辺り豪雪地帯なのですが
余呉湖は水深が深いので、
凍らないそうです。

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余呉の郷土料理
初めて食べるフナずし
思ったようなクセは無いのに
味は濃厚で熟成したチーズのよう。
地元の蜂蜜と合わせて食べます。

もう一つは天ぷらでも頂きました。
天ぷらにすると
さらに味が凝縮します。

サバのなれずしには
イタリアのカチョカバッロというチーズを削って出されます。
意外な組合せですが
発酵食品どうしで良く合います。

お酒も地元の冨田酒造の『七本槍』
大阪で一回飲んだ事があったのですが
こちらの酒蔵だったとは驚きました。

その他の料理も
全て余呉の恵みで構成されています。

鹿の胡麻和え
余呉湖天然うなぎ炭火焼
琵琶ます
しょうげんじ、くろかわ
(地元のキノコ  初めて聞きました)
子持ち鮎甘露煮
天然すっぽん鍋
つきのわ熊の雑炊

うなぎ炭火焼は大ぶりで肉厚なものが
長細いお皿に一本丸々出されます。
ちなみにこのお皿は
余呉湖をかたどったものだそう。
上には鮮やかな緑の実山椒が
ふんだんに散りばめられて
皮もパリパリに焼かれて
うなぎ好きからしたらたまりません。

デザートはフナずしの飯を使った
アイスクリーム
レアチーズのような酸味があって
面白かったです。

余呉の郷土料理でありながら
柔軟な発想の組合せに脱帽ですね


IL BAFFOでも
カラスミやパンチェッタ、リモンチェッロなど保存食を作っているので
今回は非常に刺激的な経験になりました。

その季節にその土地で採れるものを調理して提供する。
イタリアでは今でも郊外にいけば
そんなお店が数多くあります。
当たり前のように思えますが
流通の発達した日本では
貴重な存在だと思います。

まさに地元に根付いたお店でした。

季節ごとに献立は変化するので
次は春あたりに訪れたいですね。