以下の文章は、先日(6/27)の東京新聞のコラムの一部です。

七十年前の夏、十九歳の外間守善(ほかましゅぜん)さんは、戦火の迫る沖縄から本土へ船で疎開する妹のために、心を込めて名札を書いた。「外間静子」と書かれた布を、十三歳の妹は黙って丁寧に服に縫い付けた。
外間さんは妹を港まで送って行った。人いきれでむんむんする船倉の奥に場所を確保してやって、船を下りた。その船・対馬丸は一九四四年八月二十二日、鹿児島県悪石(あくせき)島沖で米潜水艦に撃沈され、千五百人近い命が海に沈んだ。うち半数余が子どもたちだった。
それから二十年余たち、東京で沖縄戦の実態を伝える催しがあった時、皇太子ご夫妻の説明役を務めたのが、沖縄文化の研究者となっていた外間さんだった。冷静に客観的にと努めていたが、対馬丸遭難を説明していて心が乱れた。
甦(よみがえ)った妹の記憶が外間さんの口を動かした。「私の妹静子も乗っておりました。帰りませんでした」。周囲はとにかく先へと進もうとしたが、ご夫妻はその場に立ちつくした。美智子さまはハンカチを握りしめて体を震わせていた…。

対馬丸のことは初めて知りましたが、読んでいて目頭が熱くなるのは、沖縄の歴史も然る事ながら、東京新聞のコラム二ストの文章の上手さにも起因しているのでしょうね。

さて、今日は7月1日、2014年の折り返し地点です。
“もう半分過ぎた”と考えるか、“まだ半分ある”と考えるかは分かれるところですが、“まだ半分ある”と前向きに捉えたいですね。
まもなく夏本番。海が恋しい季節ですが、キラキラとエメラルドグリーンに輝く沖縄の海にはロマンスが似合います。
そんな沖縄を舞台にした昼ドラ『碧の海~LONG SUMMER~』が始まりました。
fumikaさんが歌う主題歌「消せない約束」がとてもいいです!