沼さんに。 | 谷口礼子オフィシャルブログ「じゃこのおもしろいこと」

ああ、とうとう今日が来ちゃったなあ。

沼さんが劇団を辞める日です。

http://ameblo.jp/ohnumayuuki/entry-12175947165.html

 

 

沼さんから呼びだされてファミレスに行って、その後ちょっとお酒も飲んで、

沼さんの考えている将来のことを聞き、話をたくさんしました。

 

いろいろ聞いて、ああ、もう一緒に劇団のこと考えたりしなくなるんだなと知って、

正直「もうどうにでもなれー」とちょっとふて寝しそうな気持ちにもなりました。

 

たけど、わたし、ほんとに心から、沼さんには幸せになってほしくて、

そのことをずっと、伝えました。伝わってるといいけど。

劇団にいようが、いまいが、幸せに過ごしてほしくて。

誰にとっても限りのある時間を、わたしたち納得いくように過ごしたほうがいいと思って。

 

 

 

沼さんに、こんな話をしました。

 

わたしはね、もしも大きな災害が起きて、

自分がどこかで行方不明になった時、

劇団メンバーが「じゃこー」って探してくれることを、

ある時リアルに想像したことがあって、

わたしほんとうに素敵な出会いをしてるんだなって涙が出たの。

いまでも思いだすだけで泣いてしまうほど、

劇団のみんなはわたしの心の親しい場所にいます。

 

もしもメンバーの誰かが人生に行き詰まった時、

わたしはちょっとでもその誰かを助けられたらなと思っていて、

その中にもちろん沼さんも入ってたから、

そこから沼さんが抜けようとしていることが、

とてもさみしくて、やるせない。

そんなの、しょうがないけどさ。

きっとわたし、沼さんのことこれまでより「何してるかな」と考えなくなるし

沼さんのこと、いつの間にか頭から抜けちゃうかも……。

正直言ってすごくさみしいんだ。

 

沼さんはうんうんと聞いていました。

聞いてくれました。

勝手なわたしのことば。

 

 

集団の中にいることの利点はたくさんあって、

でも、それにおぼれちゃいけないんだとわたしも常々思っている。

反対に、集団にいることで、どうしても制限されてしまうこともある。

そういうこと、自分で作った劇団を畳んでここにやってきた沼さんは、

きっとたくさん考えていると思う。

わたしも、似た境遇だから、そういうふうに、思ってきました。

考えて悩んで苦しい思いもお互い、しているなあと、

勝手にちょっとした戦友みたいな気持ちでやってきました。

 

……世の中、変わらないものはやっぱりないもんです。

人はいろいろなことを、それぞれの考えで言うものです。

自分だって、考えていることはどんどん変わります。

沼さんにとってのいまが、私にとってのいまが、結局どんなものだったのかは、

本人にしかわからないし、未来でなければわからない。

進んでいくしかないんだな。

 

 

 

「うちの劇団の沼さん」、と、ちょっと自分のもののように沼さんのことを紹介するとき、

ときたま誇らしい気持ちでした。ありがとう。

 

いままでのように横暴な言い方するけどね、

わたしが沼さんのことを忘れてしまわないように、

どうか、目いっぱい幸せに、活躍してくれ!

目の端にチラチラ入ってきてくれ!

 

そうしてくれたら、わたし幸せです。

頑張ってね。

はなむけに。