さすがにね。2年越しですよ。
完結編を書かずに終わってしまったこのシリーズ。結構みなさん読んでくださって楽しんで下さったのに、なぜ2年前の私はそのまま放置したのか。
それは今となっては覚えていません。(おい)
記憶を頼りに、その後の~37歳からの運転免許・完結編~、いってみたいと思います!
免許合宿から帰宅して1週間。
満37歳の私は江東区にある運転免許センターに出向きました。
教習所でも学科試験のためのテストをクリアしていますから、普通にやれば大丈夫……
とはいえ、忘れないうちに試験を受けないと、ということで、仮免許を握りしめ、受付に並びます。
朝早く並ばないと、午後の回に回されることもある、とネットで調べて、早起きして8時前に行きました。
私は山形の教習所の卒業生。並んでいる人たちもそれぞれ、いろんな教習所の出身みたいです。
なかには、教習所を経ずに自力で受けに来ているチャレンジャーもいるみたいで、そういう人の合格率はかなり低いと聞きました。ドキドキ。キョロキョロ。
無事午前の回の受付ができると、流れ作業のように、視力検査をして、試験会場の受付へ。
運転免許センターで受付や誘導をしている係員の方はみんな、警察官みたいにびしっとしていて、指示も大きな声で毅然としているので、ちょっとびくびくします。
試験会場に入ると、同じ部屋の中で、普通免許以外の人も一緒に試験を受けることがわかりました。
机の列が違うだけで、大型二種とか、すごく難しそうな試験を受ける人もいます。
列によって世代も緊張感も違って、私の普通免許の列は若者ばかりですから、「テストだり~」ってかんじの人が多く(笑)学校の定期テストを思い出します。
マークシートを塗りつぶして、テストは終了。もうこれでOKと思ったら退席して大丈夫でした。
「〇:〇〇にこの部屋に戻ってくるように」という指示を受けているのでいったん解散になります。
やることがないので、試験会場の近くのトイレに入ると、近くの席に座っていた口ピアスの女の子が、ものすごく入念に化粧をしています。
合否の結果待ちなのに、なんで?というほどの気合の入りっぷり。「へー」と思いながらトイレを出る。
指定の時間になると会場の教室が開き、再度試験を受けたのと同じ席に着席します。
ここからが面白かった!
頭上にあるモニターに、合否の番号が表示される、ということで、「ジャン!」とばかりに番号が出るのです。
ヒヤヒヤしながら自分の番号を探します。
……あ、あった~~~!
すると、すかさず「不合格の人は起立して下さい」と合図がかかり、椅子をガタガタさせて不合格メンバーが立ち上がります。完全に見せしめみたいになっているのですが、「不合格の方はそのまま一列で退席してください」と言われ、みなさんそのままぞろぞろ部屋を出ていくのであります!
ある人はうなだれながら。ある人は笑いながら。ある人は恥ずかしそうに。ある人はまっすぐ前を向いて当然のような顔をしながら!
なんだこれ。
そして、「合格の人は写真を撮りますので起立してください」と言われ、立ち上がって列を作らされ、荷物をもって部屋を出てみんなでぞろぞろ行きます。手数料を払うとすぐに、写真ブースがいくつも並んでいるところに出ました。
ここで気づいた!
あの口ピアスの子の正しさに!
……化粧!!
しておけばよかったのだ!!!!
あの待ち時間に!!
……。
後の祭りです。
もう間に合いません。とりあえず眼鏡を外すという最低限の抵抗しかできませんでした。
しかも、写真撮影も、超・流れ作業!!
「ハイそこに荷物を置いて座ってくださいね」
「ハイ撮ります」
「ハイお疲れさまでした」
写真は、選べない。
やり直しは、よほど目をつぶってでもいない限り許されない。
……どうなったんだ?
確認する間もなく次へ行かされます。
免許ができあがるまで休憩となりました。
運転免許センターの食堂はまるで学食みたいで、せっかく来たのでラーメンを食べました。
もう合格したんだし、しばらく来ることはないもん。
免許が出来上がる時間をみて、受け取りに行きました。
はじめての免許は3年間有効。有効期限の背景が明るい緑色になっています。
写真は……
完全に敗北。
37歳の女ののっぺりした素顔が写りました。
致し方なし。
私は3年後のリベンジを誓いました。
こうして、37歳の私はようやく初めての運転免許を手にすることになったわけです!
涙で枕を濡らしたあの日々も無駄じゃなかった!
正真正銘、輝く普通免許(MT)です!
37歳で運転免許を取った我が祖父と並びました。おじいちゃん。なんか、ありがとう!
いやあ~~、
二年越しに、ついに完結しました!
私は返納してませんよ!
ちゃんと、ペーパーにならないように、たまに、乗ってます。
ただし、マニュアルはもう無理かもしれません。さすがにね。
レンタカーでマニュアルってなかなかないし、もう、ちょっと怖くて乗れません。
どうしても運転することになったら、練習が必要ですね。
でも、あの「半クラ」の感覚とか、ギアをガチャガチャする感じとか、なんか無性に懐かしくもある。
やっぱり、経験したのとしてないのとでは雲泥の差なので、お金と時間をかけてとてもよかったな、と今も思います。
歩行者の時も、道路標識を見るようになったし。
助手席に乗った時も、安全確認に協力できるようになったし。
いつの間にか、若葉マークも取れて、普通のドライバーになりました。
シミュレーターでしか乗ったことのない高速道路も、もう走れるようになりました。
来年は、初めての免許の更新があると思うので、写真をリベンジできるように頑張ります!!
ということで、またいつか、同じ話題でお会いしましょう~!!
~完~
▲何度か教習所編で登場していた私の「呪いのノート」