這い上がる彼を信じてー
澤村ファンの皆様、少しは悲しみがいえましたでしょうか。
2chやナンJ、その他質問コーナーやネット掲示板には多くの酷評が掲載され、
澤村ファンなら、直視できないものも多かったにちがいありません。
澤村ファンの方からでさえ、「セーブ王を辞退してはどう?」
という辛いコメントも‥
時間が少し経って冷静になって考えてみました。
昨年、60試合に登板して36セーブ。
今年、63試合に登板して37セーブ。
それ以上に、毎日試合に出る準備をしてきた澤村投手。
確かに、重要な試合でふがいない投球をしてしまった事実は隠せない。
でも、私が今年一番願っていたセーブ王を取ったというのも事実である。
そんな澤村を、ファンも一緒になって非難したり愚痴っていたりするのでは
このブログをのぞくであろう澤村にプラスになることなど何一つ無いに違いないと感じました。
澤村ファンとして、巨人に入団したころから当ブログを立ち上げ、
彼と共に、そしてさわ中の皆様と喜怒哀楽を共にしてきました。
だからこそ、彼を支えるべく言葉を今日は並べてみようかと思います。
◇
菅野の二桁、内海の二桁に届かなかった戦犯として酷評された澤村ですが、
私もこの件に関してはお詫びを申し上げてきました。
思い起こせば、彼が先発のとき、何度も抑え投手の失敗のために勝ち星が消えたことがあり、
歯がゆい思いをしてきました。
そんなとき、私は監督を恨んだものです。
完投させなかったから、と。
でも、今回に対して、そのような言葉を見ることはほとんどありませんでした。
今は分業制が確立されており、球数を基準として投手を交代させる要素が強くなりました。
澤村が先発の時は、完投させてもいい場面でも交代が告げられ、
抑え投手が失敗して勝ちを消された試合がどれだけ歯がゆいものであったか。
私は抑え投手を恨んだこともありましたが、
彼から抑え投手を責める言葉はありませんでした。(本心は分かりませんが)
1-0で完投して負けたこともあります。
そんなときはネットで、「澤村を見殺し」という見出しを新聞やネットで見ましたが、
彼は、「1点取られたあの場面に大きな反省が残る」と言って自分を責めました。
1年目の先発だった彼は、1点しか取られていない試合で2つ負けがついています。
2点しか取られてない試合では、4つ負けがついており、
試合を作ったと言われる3点以内の試合で、計10個も負けがつき、6試合は勝敗の関係しない
結果になっています。
新人王に輝いたこの年、11勝11敗の成績は、貯金のできない投手と揶揄されました。
チームが3点以上取っていれば22勝した計算になるのに‥
そんなことをご存知でしたか。
◇
今年8月7日の澤村が抑えに失敗したあの負けが、まるで優勝できなかった戦犯扱い
されているのが、とても残念でなりません。
澤村ファンとしても、あの試合の負けは屈辱的でした。
悲しくて仕方ありませんでした。
でも、果たして今年の優勝できなかった原因は澤村にあるのでしょうか。
絶対に違うと思います。
野手は坂本以外、優勝に絡むような活躍をしたでしょうか?
先発投手陣はいかかですか?
絶対的エースといわれた菅野のがんばりは認めますが、
9月での調子は本調子ではありませんでした。
中継ぎ陣はどうですか?
澤村が救援に失敗した試合で、中継ぎが点を取られて差を詰め寄られた試合が
いくつかありますが、誰一人取り上げる人はいないでしょう。
私は、澤村に代わる何かを責めるために記述しているわけではありません。
野球はチームプレーであり、広い視野で判断することが大切だと思います。
それでも澤村ファンは8.9月と追い上げムードで調子を落とした澤村に
落胆とふがいなさを強く感じています。責任を感じています。
でも、彼一人を責めないでほしいと強く願っています。
◇
澤村は巨人を選び、巨人は彼を選びました。
その巨人でクローザーを懇願して原元監督は配置変えをしました。
その重責は私のはるか予想を越えていました。
昨年60試合登板して36セーブ。
今年63試合登板して37セーブ。
毎朝、投げる準備をし、試合の展開によってはモチベーションを維持できないこともあったり
出番がないと思われた試合に、急に行け!と言われて投げる試合があったり。
過酷だったことでしょう。
がんばってきた事実を褒めてあげてもいいのに、
いくつかの失敗でこれほどまでに責められるのには正直、心が締めつけられそうでした。
年棒を下げろなどという声まで出て、なぜそこまでいわれなくてはいけないのか
巨人というチームを出て行けば‥などと考えたくもなりました。
だって、巨人というチームでなかったら、ここまで責めまれることはなかったかもしれません。
DeNAの山﨑は、8月に大炎上しました。
彼の8月の防御率は15.15。
この数字が大きく物語っていますが、評論家たちから
「疲れがたまっていたのでしょう。」の一言でした。
澤村に対して、9月は疲れが出たといった人はほとんどいませんでした。
◇
CSを前に投げる澤村のシート打撃登板が、調子がいいからといって
いくつかのマスコミに大きく取り上げられていました。
本番の試合で結果を出さないといけないのに、なんだかなぁ~と
思いましたが、マスコミにあおられるのも、プレッシャーをかけられるのも巨人の宿命です。
このチームで、
このポジションでがんばっていくと澤村が誓った以上、
私はただ応援するだけです。
這い上がる彼を信じて―
- 以上 -