それ言っちゃダメ。 | 夢だけど、夢じゃなかった世界一周!

夢だけど、夢じゃなかった世界一周!

他とは違って、あんまり良い事書かないけど。


バス乗り場を間違え、バスに乗れなかった僕は駅へと向かった。

歩いて2分、ケルンのセントラル駅に到着。


インフォメーションセンターに行き、夜行バスで行くはずだったミュンヘンまでの列車チケットを購入。

78ユーロ(約10,405円)
受付のお姉さんに勧められたチケット。

丁寧に説明してくれたけども
一生懸命に耳を傾けたけども
唯一、僕が聞き取れた英単語は「ブレッド」

パンって何ー?
と考えていると1枚の紙を貰う。




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期待していた方には申し訳ないんですが、ラブレターとかそういった類の物ではなく、ケルンからミュンヘンまでの行き方が書いてある紙です。


その時、乗り換えが4回もある事を知る。

出発は翌日早朝。
約9時間50分の大移動。

間違えた僕が悪いので、その辺の事を気に病む事は止め、僕はケルンの駅で寝れない眠りについた。

バスチケットは小さくクシャクシャに丸め、紙専用のゴミ箱に捨てた。

結局、パンとチケットの関連性は見い出せないまま。




翌日早朝。
すぐさま僕は電光掲示板の真ん中を陣取る。

イタリア、フランスと僕が訪れたヨーロッパの国々は、嫌がらせの如く出発の10分前位じゃないと、どの電車がどのプラットホームに止まるか教えてくれない。

出発時間の10分前。
僕が乗るであろう、ケルン~コブレンツ行きの電車のプラットホームナンバーが表示された。

僕はそのプラットホームへと向かう。

けど「絶対違う!」よね。

そのプラットホームに止まっていたのは明らかに、超特急の列車。
日本で言う所のやまびこ、なすの。

でも、来た時間帯も行き先も全く同じなので、僕はそれに乗った。

各座席にはシートナンバー。
そのシートナンバーを見ながら乗車する人々。

僕のチケットに、シートナンバーなる物は書いていなかったが「時間と行き先合ってるし、大丈夫っしょ!」と少々生意気な態度。

いつ何が起きても、すぐに逃げられる席。
かつ、置き引き被害に遭いにくい席。

出入り口から徒歩7歩、窓際の席を陣取った。




「ここ、私の席です!」

5分もしない内にお姉さんに声をかけられる。

座り心地の良い座席。
後ろの人に悪いと思って、2センチだけシートを倒した矢先の事だった。

そのお姉さんいわく、僕が乗る電車は次の電車らしい。

「ソーリー!ソーリー!」と毎日言っているであろう英単語を連呼し、僕はやまびこから下車。
次に来た電車に乗った。


乗り換えが4回あると言っても、終点で降りて乗り換え、終点で降りて乗り換えを4回繰り返せばいいだけ。

ケルン駅出発から約2時間後、終点のコブレンツ駅に到着。

コブレンツの駅でフランクフルト行きの電車を探す。


失敗は成功のもと

と言ったことわざがあるように、フランクフルト行きの電車にはすんなりと乗れた。



2時間後。
何事も無くコブレンツを出発した列車は、時間通りに終点フランクフルトの駅に到着。


ちなみに僕が買った列車のチケットは、ケルン~ミュンヘン間、24時間以内なら何度でも乗り降り自由なチケットらしい。

とか、そんな事はどうでもいいんで、早々に僕はフランクフルトからヴェルツブルグ行きの電車に乗った。


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フランクフルト。
きっと魅力のある街なんだと思う。

日本に戻ったら、いつ海外旅行に行けるか分からない。
フランクフルトには、もう2度と来ないだろう。

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フランクフルトで見た空は、久々の青空で
「綺麗だな…。」
なんて思いながら、僕は眠りについた。






何故かしら?



目が覚めると、後ろに電車が進んでる。
フランクフルトを出発した時は、前に進んでた。



何故かしら?




マップを見るもGPSが起動しない。

GPSが正常に作動した頃、僕はフランクフルトにいた。

降りるはずの終点、ヴェルツブルグで寝過ごした。


懐かしむ事もなく2度目のフランクフルト。
空はまだ青かった。

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今度こそ、2度と来る事はない。
来たくない。

日が西に傾きかけた頃、再び電車はヴェルツブルグへ向けて、前に進みだした。

この電車に座った時から、僕は1歩も動いてない。




など、そんな事もあり最終目的地のミュンヘンに辿り着いたのは22時00分。

まさかヨーロッパで15時間近くも移動するとは…


でも、何だかんだ言って電車での移動も楽しかったので良しとします(^_^)



ケルンからミュンヘンまでの間に見た車窓からの景色は、紅葉などもしてて本当に綺麗でした。

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また、何人かの人達にも親切にしてもらい、バス移動では出来ないような経験もできました(^_^)


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ドイツ語とか全く分かりませんが、そう言った人達のおかげで、長い移動でも苦にならなかったです。


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その中に英語を話せる人がいて、僕に優しく教えてくれました。


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僕でも聞き取れた簡単な英語。
何を言っていたのかは理解できます。


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「フライト。1アワー。セームプライス。」





僕は静かにYesと言った。




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