4日間連続。
手慣れた手つきで、クロックスから靴に履き替える。
履き替えるだけなので、手とか使ってないんですが、ここまで来たらもはやバイト。
しかし、バイトと違うのは、何故かお金が増えないと言う事実。
「このまま、チャリに乗ってバイト行けるわー」
って地下鉄に乗った。
この日は、翌日の朝にロンドンを発つダイチ君も同行。
地下鉄下車から徒歩1分。
入り口でパスポートを見せ、カジノの中へと入った。
この日の軍資金は100ポンド(約18,478円)+クレジットカード。
通算85ポンド(約15,700円)も負けているので、10ポンド賭けの所で最低8回は勝ちたい所。
店内を様子見。
勝てそうな場所を探してみたのだが、すぐさま女性ディーラーの胸元に目が行ってしまい、吸い寄せられる様にしてそこに着席。
10ポンドを賭けてのブラックジャックが始まる。
8回勝てば良いのだが、それが難しいという事は馬鹿な僕でも分かる。
全く面白くも何ともないんだが、面白いくらいに10ポンドチップが減っていく。
ポケモンで言ったら、レベル70のミュウツーに、レベル35のエビワラーで挑む様なもの。
エビワラー、何体いても足りない。
圧倒的、エビワラー不足。
その言葉通り、サイコキネシスをくらった僕は目の前が真っ暗になった。
持ってきた100ポンドが綺麗さっぱり無くなっていた。
普通だったら、もうここで止めるのだろうけれど「治験」と言う名の「保険」が、僕の足をATMへと連れて行った。
まだ行ける!
100ポンド(約18,478)引き出した。
数日前。
「ブラックジャックの方が勝ちやすいよ。」
とダイチ君に言われていたのだが、中途半端な知識でブラックジャックを覚えている僕は、ブラックジャックで賭ける事をやめた。
勝てる気がしない。
結果、初心に戻った。
ルーレットの赤黒、2分の1しかない。
初日に勝った、あの日の様に!
50ポンド紙幣2枚をディラーに渡し、25ポンドチップ4枚を貰う。
しばらく、右手に100ポンドチップを握りしめ、不審者みたくカジノ内をウロウロ。
すると、ルーレットの台が6、7台ある中で、赤が6回連続している台が目についた。
「さすがに7回連続で、赤が続いちゃう確率は低い。」という推理。
そう思った単純な僕は、迷わずその台へ行き、黒に賭けた。
手持ちの100ポンドの中から、半分の50ポンドを。
何の躊躇もなく…
多分、日本にうどんを食べに来た外国人旅行者に対して、箸ではなくフォークを差し出す。みたいな顔してたと思う。
負ければ、9,000円近く失う。
勝てば、9,000円を手に入れられる。
何となくだけど、負ける気がしなかった。
確率は2分の1。
眼鏡をかけた男性ディラーの投げた白いボールは、コロコロと音を立てながら、ルーレットの周りを回る。
そして、疲れた様にその白いボールは、黒へと入っていった。
50ポンドを手に入れた。
手持ちが150ポンドに増えた。
そこからは僕の時代でして、同じような戦略と賭け方で、確か3回連続して勝ちました。
そして、カジノを出た時、僕の手持ちは300ポンド(約55,000円)まで増えていた。
こんなに増えたのに、これまでのトータルでは、15ポンド(2700円)勝ち。
それでも、何とか負けた分は取り返した。
これで、終わり。
もう、絶対にカジノはやらない!
そう決意し、久しぶりににダイチ君とケバブを食べた。
確か、ダイチ君もプラス、マイナス0で終えていた。
ホステルへ戻り、僕、ダイチ君、トウル君の3人で、毎晩恒例になりつつある1ポンドを賭けての大富豪が始まる。
15連敗した。
9ポンド(約1600円)がダイチ君のふところに。
6ポンド(約1,100円)がトウル君のふところに。
結局、マイナスになった。
でも、もうカジノには行かない。
あのスリルは、十分に楽しんだ。
翌日、ダイチ君はイギリスを出る飛行機に乗った。
僕をカジノの道へと誘ったダイチ君。
ルート的に「南米で会うかもね!」
って言ってたけれど、もし南米で会ったとして、
そして、再びカジノへ誘われたとしても、僕はカジノには行きません!
でも、賭け大富豪なら、またやってもいい。
今度はポンド以外の通貨を賭けたい。
ペソとか。
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