2014年10月27日の開口一番@渋谷HOME、おかげさまで無事終了致しました。皆さん本当にありがとうございました!
今回はもうハイライトがありまくり、どこから振り返り、切り取ればいいのかわからない、「カオス」という言葉でも説明しきれない、「言葉が主役」のイベントと言いながら言葉で言い表し難いと言ってしまうようなバラエティ溢れる夜でした。
いつもいつも大盛況、そして毎回「多様性」と書いているような気がしますが、この2014年10月27日の回はその「多様性」だけではない何かや、この日だけしか味わえない驚きや感動、素敵な出来事がいくつもあり…
「言葉は生き続ける」ことを再確認、そして痛感させるパフォーマンスの連続でした。
今回はまずオープニングで、フランスから帰ってきた村田活彦さんからの報告会があり、フランスのオープンマイクやポエトリーリーディングの様子を、録音も聴かせながら教えてくれました。昨年開口一番に参加してくれたフィル・ド・レことフィリップさんが開口一番へ向けて送ってくれたメッセージと即興のリーディングも聞けて貴重でした。村田さんには日本でポエトリースラムの全国大会を開催するという構想があります。優勝者はパリでの世界大会に出場できると! この村田さんのエネルギッシュな姿とフランスの熱気に促されるように壮大な言葉の宴が始まったのでした。
この日のゲストホストは、開口一番史上初の女性ホスト、詩人のnorikoさんでした。レギュラーホスト陣よりもはるかに司会者然としていて、またオープンマイクのトップバッターとしても良い朗読を聞かせてくれて、素敵な空気感を作ってくれました。ありがとうございました!!
先述の通りハイライトがありまくりで、その一つ一つを書いていくとあまりに長くなってしまうのでやむなく割愛させて頂きますが、このイベントでしか味わえない雰囲気、魅力が生まれているのを実感するような展開でした。言葉のパフォーマーに混じって、いつもはバックでオープンマイクを支えるミュージシャンの人たちもオープンマイクに参加してソロを披露したり、楽器隊のフリーセッションだけでない言葉のフリーセッションも生まれたり…あの空間をもっと多くの人に体感してほしいと心から思います。テーマもごっちゃごちゃで統一感のかけらもないのに違和感もない、予測不能さもオープンマイクの醍醐味ですね。楽器隊の高度な演奏の上で、言葉たちが自由に遊んでいるようでもありました。
今年6月の回など、開口一番に何度か参加してくれたエロ漫画家で芸人のサトマルさんが10月18日に亡くなりました。サトマルさんとの思い出を語る人や、サトマルさんへの思いを込めた下ネタも目立ちましたね。難病に苛まれながらも最期まで明るく、エロを説き続けたサトマルさん。その言葉は、ホストのヒエ氏が言ったように、これからも生き続けます。言葉の可能性、その強さを改めて噛み締めた夜。
そしてこの特筆すべき回で最も特筆すべきなのは、常連の女流詩人・三木悠莉さんの娘さん・三木深國(みくに)ちゃんが5歳にして朗読デビューを果たしたこと。お母さん譲りの、上手な朗読で、この日会場じゅうが引き込まれた最も感動的なひとときでした。何でも、人前で朗読がしたくて、その最初の舞台に深國ちゃんたっての希望で開口一番が選ばれたとのこと。これはイベントとして大きな誇りであります。改めて、朗読デビューおめでとう! これから、素敵な声と言葉をたくさん聞かせてください。
2014年10月27日
開口一番 - Open Mic Session -
@渋谷HOME
【オープニング フランスレポート】
村田活彦
フィル・ド・レ (フランスにて録音)
【第1部】
1.noriko
2.てんトコラ
3.rabbitfighter
4.URAOCB