人が人と話していて、
妙な違和感を感じたりする時
色々な理由が考えられるけれど
ふだん、音楽活動をしている自分からすると
それは、考えてみたら大抵 決まっていて
活動に対する姿勢(情熱) だったり
その人の中で、どのくらいの割合を
"音楽"(この場合プレイヤーとして)が
占めているかによる。
(ミュージシャン同士の場合、音楽の場に限るお話)
もちろん、その人によって生き方や
置かれた(置いた)環境、状況、心や体も違えば
ほかに 大切なもの がいくつあるのか
も違ってくるし その大きさだって違う。
年齢関係なく、
音楽を完全に趣味で楽しんでいる人もいれば
生活の中心において生きている人もいる。
たとえ、心の真ん中にいつも音楽があったとしても
毎日の中で音楽ができる時間の長さも人それぞれ
定期的にできるライブの数、場所の範囲、かけられるお金の額、、、
これらの要素がすべて合致する、
全く同じ気持ち、状況の人なんて
まず出会わないに等しい。
それでも活動を続けているなかで
話していると、もしくは話す前から
ステージをみた時点ですでに
同じにおいがする、きっと同じ方向を向いて
音楽をやっているんだろうなと(自分だけが思っている場合も大いにある)思うミュージシャンの方とも出会ったりする。
そんなとき私は何故かホッとした気持ちになる。
私は元々函館で生まれ育ち
音楽の専門学校へ進学するために札幌へ一人、移り住んだ。
このとき、当然のように
周りには自分と似たような
夢や目標を持っていたり
もしくはその時学びたい事が一緒の
同世代が多く居た。
同じくらいの情熱を持つミュージシャンが
たくさんいる環境だった。
札幌市内にある外の箱(ライブハウス)で
歌わせてもらうようになってからも
対バンするバンドやソロのミュージシャンの方には
なんか、上手く言えないけどきっと同じだ…。
と思う事が多かった気がする。
(あくまでも当時の自分の目には)
BeeTANとしての活動をしてから
4年ちょっと経った頃
生活上の事情で地元の函館に戻ってきた。
この時の私は数ヶ月でまた
札幌に戻るつもりで一時帰宅の予定だった。
結果的にその約10ヶ月後に
函館市内で戻ってきてから初めて
ステージに立たせてもらい
そこから色んなご縁、出会い、繋がりを頂いて
様々な場所で歌わせてもらうことができた。
市内のライブハウスやバー、カフェ、レストラン、
駅や空港、フェリーターミナル、野外イベントのステージ、、、
私の知らなかった函館の音楽がそこにはあった。
でも色んなステージに呼んでもらうほど、
色んな大人たちとの交流があるほどに
札幌で活動していた時とは違う、違和感がずっとあった。
最近になって考えて、気づいたこと、
自分の感じ方、主観でしかない、個人の感想だけど
この町の人たちの音楽の楽しみ方はもしかしたら
札幌などの町よりも多様化しているのかも知れない、ということ。
すべてをみてきた訳でも知っている訳でもないけれど
自分が経験したり出会ったりした事を遡っていった時
"なんか、同じかも"と思うことが(札幌に比べて)
あまり無く(それが 良い、悪い では無い)
というよりかは
この町にいるからなのかもしれないけれど
一度でもあっただろうか、と思い返す。
その中でもわかったことは
何が合致していなくても、全然違っていても
音楽を"真剣"にやっている人が
沢山いるということ。
どんな着地点を見据えていたって
一生懸命やっている、その瞬間は皆同じ。
ずっと音楽をやらせてもらって
もうすぐBeeTANとして15年。
ライブをやらせてもらい、続けられていること
応援してくれる人がいること
本当に幸せです。
でも自分にとって、音楽活動とは
幸せ、だけではなく 苦しさ も
共存するもので、
逆にそれがなくなったら私にとっては音楽活動ではないのかもしれない。
ずっとずっと届かなくて苦しくて悔しくてもどかしくて
届かないものを追いつづける、その方法も見失ったりするし自分を疑ったりもする。
この気持ちだけはきっと 歌にもできない。
まだ、今のわたしにはできない。
だからこそ頑張っていける。うたっていける。
年数が経つ度にやりたいことが変わっていく、増えていく
でも根本にあるものはずっと同じ。
同じにおいがする人と出会ったり話したりするとホッとすると先ほど言いましたが加えて焦りもします。
負けてられない、自分はもっとやるんだ、と。
でも考えてみたら
音楽に限らずふだん生きている中でも
基盤が一緒だったり考え方や価値観が似ていたり
色んな環境が違ったとしても話していて楽しい、分かり合える人っていますよね。
逆に世代とかが近くても一生分かり合えないだろうなって人もいたり。
誰に何が言いたい訳でもないブログですが
色々と考える節目にきたといいますか、
これまでのことを思い起こす機会があったので
自分自身が忘れないためにも綴らせてもらいました。
今後ともBeeTANの活動への応援を
どうぞよろしくお願いいたします