先日のバードクリニックに・・・
張り紙が貼ってあって、
「塩土を食べさせないで!」って書いてありました。
載せてよいかどうかわからなかったのですが
飼い鳥の皆さん、あまりこういった情報知らない方が多いと思うので
なにかヒントになればいいなと思い情報共有の為に載せました。
私も初めてこの張り紙を見て知りました。
見えにくいと思うので、下記に記載します。
塩土をたべさせないで!
当院ではかねてより塩土をたべさせないようにと言ってまいりましたが、
それは調子の悪くなる鳥が高率に塩土を食べているからです。
食べなくなって調子が悪くなった鳥は一羽もおりません。
しかし出版される本等には、相変わらず塩土がミネラルの摂取のために
必要であるとして、食べさせることを薦めています。
この根源になっているのが、ペルーのミネラル岩塩です。
ペルーの鳥たちがこの岩塩の土を食べにくるのは、ミネラル摂取のためだというのです。
ミネラルはフルーツや野菜類から十分に取れるはずなので私はかねがね
この「ミネラル摂取説」に疑問を持っておりました。
それで<百聞は一見にしかず>で実際にペルーに言ってこの現象を見てまいりました。
結論から申し上げますと、ペルーの鳥たちはミネラル摂取のために土を食べているのではありません。
彼らは解毒のためだけに土を食べているのです。
アマゾン地方には乾季と雨季があり、乾季には中毒を起こしやすいナッツ類が
多くなり、それらを食べるインコ類は解毒のために食前に吸着材であるカオリンを多く含む岩塩の土を食べにくるということでした。
雨季には無毒のフルーツが沢山なるため、鳥たちは有毒なナッツ類を食べる
必要がなくなり、解毒の必要もなくなるため岩塩にはこなくなるそうです。
もしミネラル摂取のために食べているなら年間を通して食べにくるはずです。
さらに乾季であっても有毒なナッツ類を食べない鳥たちは岩塩には来ないそうです。
そして現地の専門家もミネラルはナトリウムを含めて食物から十分採れると言っておりました。
解毒の必要のない飼い鳥に「解毒剤」である土を与える必要はないということです。
飼い鳥たちに、野生下と同じ食餌を与えることは不可能です。
しかし、フルーツや野菜など、自然界に存在している食物を多種類バランスよく
食べさせて、本来摂取しているであろう栄養に近づけることはできると思います。
自然食を心がけてあげて欲しいと思います。