金魚すくいの金魚は弱い? | 金魚の都

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「金魚すくいの金魚は、すくって持って帰ってもすぐに死んでしまう」という話しをよく聞きます。


中には、「弱い金魚を選んで使っているらしい」なんていう話しまで世間では流れていたりしますよね。


それでは、実際に金魚すくいの金魚は普通の金魚に比べて弱いのでしょうかはてなマーク


まず、金魚の種類でいうと、金魚すくいで使われるのは和金の小さい個体で、通称小赤と呼ばれるものです。


和金は金魚の祖先であるヒブナに非常に近い体型をしており、人の手によって作られたところが少ない分、体質が強く、金魚の中では最も丈夫な品種と言えます。


つまり、品種的に言うと、金魚すくいの金魚はとても丈夫な品種を使っているということになります。


では、なぜすぐに死んでしまうことが多いのでしょうか。


その大きな理由として次の4点があげられます。


①過密飼育である


②ポイで追い掛け回されることにより、体力消耗と多大なストレスを受けている


③お持ち帰りの際の環境が劣悪


④知識がない人による間違った金魚飼育


少し解説していきたいと思います。


まず①過密飼育ですが、金魚はできるだけゆったりと飼育するほうが、元気に大きく成長します。


逆に過密になればなるほど病気になる可能性が高くなるのです。


どの程度の環境が必要かと言うと、一般的に飼育するときの目安としては、体長(口から金魚の尾びれの付け根までの大きさ)1㎝につき1ℓの水量が必要とされています。


例えば、5㎝の金魚を3匹飼育するには5×3=15ℓの水が入る容器がいるということです。


しかし、金魚すくいでは、この割合よりもずっと過密な環境となっています。


加えて、大抵の場合はエアレーションだけで濾過装置は設置されていません。


時間が経てば経つほど金魚へのストレスは増し、病気になる可能性が高くなるでしょう。


②ポイで追い掛け回され~についてはそのまんまですね。


一日中追い掛け回されたらどれだけ丈夫な金魚でも病気になってしまいます。


③持ち帰りの際の環境~ですが、金魚屋さんやホームセンターで金魚を買うと、ビニール袋に水を入れ、そこに酸素をパンパンに入れて密閉してくれます。


こうしないと、酸欠を起こしてしまうからです。


しかし、金魚すくいで持ち帰る場合は、小さなビニール袋にそのままの状態で渡されることになります。


手に入れてすぐに帰り、大きな水槽に移してあげればまだいいのですが、多くの人はその後もお祭りを楽しみますから、ビニールの中の金魚さんにすると、ゆらゆら揺られるわ、酸素はなくなってくるわ、水温も変化してくるわで、かなり過酷な環境を強いられることになるんですね。


そしてとどめは、持ち帰った金魚を水道水へそのままドボンという④間違った金魚飼育です。


これだけ重なると、どれだけ丈夫な金魚でも、元気でいろと言う方が無理ですね。


つまり、結論としては、


「金魚すくいの金魚は弱いのではなく、丈夫であるが、弱っていることが多く、間違った飼育方法によって死んでしまう」


ということです。


金魚すくいの金魚をうまく飼う方法については、後日書きたいと思います。


こちらの記事にもリンクを貼ろうと思いますのでお楽しみに。