時間がずいぶんと経ってしまい、
今更ながらのご報告になりますが、
ご拝読頂けますと幸いです。

去年の暮れから、神戸、大阪で
展開されていた元うさぎ堂という
うさぎカフェの一連の出来事に
ついての最終的なご報告を
させていただきます。

元スタッフのブログの
過去記載の内容と
重複する部分もでてまいりますが
ご了承下さい。

この一連の出来事の発端は
うさぎ堂店内で「お客様のうさぎ」と
「うさぎ堂のうさぎスタッフ」が
交配してしまい産まれた
開帳肢という重度の障害をもつ
「もっちー」の里親さんを
2013年夏頃に捜す事から
始まりました。

そこで、うさぎの保護に
携わっておられるNPO法人
LOVE&PEACEさんに依頼をし
無事にもっちーと里親様の
ご縁を組むことができました。
もっちーは、今も里親様の
手厚い介護のもと、
元気にすごしておりますが
日に日に身体の歪みは増しています。

その後そのうさぎ堂が経営不振で
閉店になる流れになり
うさぎ達がどこかにやられてしまう
かもしれない・・・という
元スタッフの不安が的中し、
経営者達は里親さんを探す事も無く
がんばってくれたうさぎスタッフ達を
とある業者へあっというまに
転売してしまいました。

元スタッフ達はうさぎ達を
取り返そうと再度
LOVE&PEACEさんへ相談に行き
うさぎ達の捜索が始まったのです。

事実調査をし、うさぎ堂の閉店に伴い
転売されてしまったうさぎたちの
行方をLOVE&PEACEさんと
元スタッフ達で必死で探しました。

確認出来ている事としては、
去年の9月上旬に当うさぎカフェの
経営者達が業者に
うさぎスタッフ達を送り、
その後、業者が
繁殖業者などへと転売しました。

利益の為だけに、
たらいまわしにされたのです。

その後10月に
LOVE&PEACEさんと
元スタッフ数名が
最初にうさぎ達が売られた
転売業者に伺いましたが、
業者の社長さんからは
「どこの繁殖業者に渡ったかは言えないし、今さら連れ戻しも出来ない」の
一点張りで詳細な情報を当人から
得る事は非常に困難を極めました。

そして、運の悪い事に
時期を同じくして9月に改正された
動物愛護法が施行されるまえの
駆け込み転売があり、
うさぎ堂のうさぎ達が転売された先に
ほぼ同時期に500匹ものうさぎ達が
いろんな所から転売され、
みんながごちゃまぜになってしまい、
買い受けた業者も一匹一匹を
把握出来ていない様な状態でした。

ペット業界の闇は思ったよりも深く、
なかなか真実も明るみにならずに
足取りが途絶えたかと
思ったのですが・・・
ある繋がりで、
とあるペットショップの店長さんから
有力な情報を得る事ができました。

その方のお話によると、
9月中旬頃(丁度時期もかぶります)
うさぎの競り市の場に行かれた際、
雌用の繁殖うさぎが品薄なのに
関西地方から十数匹羽の雌で
繁殖可能な うさぎが競りに
かけられていたそうです。
普通競りにかけられるうさぎは、
親元・出身地を必ず
表示されるそうなのですが、
「この十数匹のうさぎの出所は
聞かないでくれ。そのかわり格安で」
ということで競りに
かけられていたということです。

特徴のあるうさぎスタッフに
そっくりな子がその中に
居ていた事も確認しております。

そういったお話をたどり、転売先が
さらに転売した繁殖業者の
見当も突き止める事ができました。
その後、このうさぎ達の
返還要請に向けインターネット上で
署名を集め、1447名もの方々から
ご署名を頂戴致しました。
そのお気持ちも携えて、
関東の繁殖業者様と直接面談し、
皆様のご署名もしっかりと
見て頂きました。
(署名に関しては、プリントしたものを閲覧していただきましたが、プリントはLOVE&PEACEさんが責任を持って保管しておりますので、個人情報は守られております。)

その繁殖業者様のお話では、
ペットショップに
売られる子もいれば
非常に残念なお話なのですが
動物園に「生き餌」として
売られる子もいるという事です。
こういった事実は、
今のペット業界から想像すれば
可能性の一つとして浮かぶ事。
それさえも経営者達は
頭に浮かばなかったのか、
ただただ悔しい思いで一杯です。
怒りを通り越して悲しみで一杯です。

もう、見つからないと
絶望的な状況の中、
元スタッフの一人が
かえで、かすみの二匹が
東京のとあるうさぎカフェで
働いているのを見つけました。
できれば一生懸命お世話してきた
私達の手で、ゆっくり過ごせる
里親様を探したいと思い、
LOVE&PEACEさんと共に、
そのうさぎカフェのオーナー様と
お話をしにゆきました。

本当に元うさぎ堂にいた
うさぎ達なのかを実際にスタッフが
見て確認する必要があったのと、
あちらは、ここまでの脈絡を
ご存じないだろうからということから
私達は一般のお客として
予約をしてから伺い、
オーナー様がいらしゃったので
オーナー様にお話があると前置きをし
身分を明かし一連のお話を
させていただきました。

営業時間内のため
お客様がいないと確認した上で
営業の邪魔にならないように
最大限に配慮し、
お話した時間分の利用料金も
支払った上でお話させていただき
うさぎ達の返還を
おねがい致しました。

もちろん、買い取られた金額と
病院代などの飼育費用も
お支払いする事で
お話は進んでいました。

話を納得頂き、その場では返還を
快く引き受けて下さったので、
皆で安心し、闇に消えた子達の事を
思い出しながらも
気持ちが一気に明るくなったのを
憶えています。

先方様としては、
驚かれたと思います。
だけど同じうさぎを
愛する者同志だと
思い、ご理解頂けたものと
判断してしまいました。

かえでちゃんの容態を見て
急に動かすのははばかられたため
その場はとりあえず、
預けたまま戻りました。

その後、紆余曲折があり、
結果としては二匹は未だ、
うさぎカフェで働いています。

かえでとかすみを買われた
うさぎカフェの先方様が
うさぎ達のオーナーではありますが
この一連の出来事を把握し、
ご理解頂けなかったことは
とても残念に思っています。

なぜ、急に手のひらを返され
LOVE&PEACEさんや
こちらを批難する様な事を
ブログに記載されたのか・・・。
悲しい思いで一杯です。

そのうさぎカフェさんとの
部分の詳細においては、
後日LOVE&PEACEさんより
ご報告があるかと存じますので
細かい記載は差し控えさせて
頂きますこと、ご了承ください。

沢山の方々にご署名を
いただきましたが
うさぎスタッフを一匹も
手元に戻せなかった事が
悲しく、残念で、もっと早く
うさぎ堂経営者の不審な動きに
気づいていれば・・と
悔やまれてなりません。

かえで、かすみたち以外のうさぎ達。
今も、どこかで幸せに
生きていると願っています。

かえでとかすみが
買い取られたという事は、
こういったペットショップや
関係業者が買い取って、
店頭で売られ、今は
だれかの家の子になっているという
可能性も残されています。
そうあることを切に願います。

ご署名くださり、
ご心配のお声を下さった
皆さまに、ご報告とお礼として
変えさせて頂きます。
沢山のお心、本当に
ありがとうございました。

そして、全てのうさぎカフェが
そうであるとは限りませんが
うさぎカフェに行く事は、
そういった背景の子達も
いるのだと言う事を
頭の片隅に置いて頂きたいと
お願い申し上げます。

うさぎは夜行性に近い
薄明薄暮性であり
明け方や夕方などに行動する動物です。
人間の生活ペースに
合わせさせることも出来ますが
本来はうさぎの本能としてある
リズムを考慮してなるべく
日中はゆっくりできるような
環境と時間を与えてあげるのが
望ましいです。

うさぎを昼間から
 店頭で陳列し、触ったりすることが
一日、毎日と継続されることは
うさぎにとってストレスとなる
可能性もあるということなのです。
そして、今もうさぎカフェで働く
かえでちゃんとかすみちゃん。
ごめんね、というしかありません。

この悲しい出来事を風化させては
ならないと思っています。
同じ悲劇が起こらないよう、
あの子達をどうか
忘れないであげてください。
経営者の采配によっては、
幸せに暮らす事の出来た命達です。

以上、
元スタッフからのご報告でした。
ご拝読頂きありがとうございます。


*うさぎ堂のうさぎ達の行方に関して
何か情報がございましたら
どんな些細な事でも結構ですので、
メッセージにてご一報下さい。
よろしくおねがい致します。


うさぎ堂(現閉店)元スタッフ一同