猫、灰だらけ。

猫、灰だらけ。

いつのまにやら、猫4匹。日常は猫に乗っ取られ、乗っ取った猫はうっかりすると
灰だらけにもなる。日々、楽しくも癒されながらも、イラっとする。そんな一コマをちょっとずつ。


今年は振り返ることが辛い一年となりました。

テンを見送り、ハルキチを見送り。

1人残されたコトを抱きしめて、しっかりしないとと思い続けた一年でした。


いつか、どこかでみんなに会いたい。

きっと、会える。

そう思いつつ、毎日息をしています。


そんなある日。

縁あって茶トラの男の子をお迎えしました。

虎焼き柄の、ノースキャロライナキャラメル色の、目がオレンジ色元気な男の子です。

あまりに痩せていて、保護主さんが月齢を3ヶ月ほど見誤ったくらいの酷い状態で保護されました。

喧嘩をしたのか、先天的なものか、左前足の爪が一本出し入れ出来ず、爪の除去手術を終えたのちに我が家へと来てくれました。


お迎えしてからの丸三日間、家庭内で行方不明になりましたが、何とかご飯を食べてもらい、排泄をしてもらい、目の届くところで休んでくれるようになって、ようやく人間も息をつけました。


誰かが毛皮を着替えてきてくれたのかな。

それとも、誰かからの紹介かもな。

とりあえず、うちに来てくれてありがとう。

コトを構ってくれてありがとう…コト的にはちょっと迷惑そうだけど(⌒-⌒; )


そんな感じで今年が終わります。

虎焼き柄の、ノースキャロライナ色はハクといいます。千と千尋の琥珀のハクから勝手にいただきました。琥珀神のように凛々しく育ちますように。


みなさま、一年間お疲れ様でした。

どうか良いお年をお迎えください。

いいことがたくさんありますように。




キリッとハチワレ


今日、ハルキチを見送って来ました。

そこそこ降る雨の中、花を買って所々の渋滞を抜け、2人でドライブです。



苦手な人、ごめんなさい


連れ合いは出稼ぎ中で戻れず、飼い主1人での付き添いとなりました。

昨夜から出発まで、いろいろ考えました。

飼い主には泣く資格もないと思っています。

それでも涙が出るのです。

じわじわ、じわじわ。後から後から。


ハルキチがいつも寝転んでいたリビングで過ごさせてあげたかったけれど、時節柄部屋が暖かすぎて泣く泣く寝室で休んでもらいました。

エアコン最低温度。人間は厚着で過ごせますが、コトちゃんにはムリです。

初めてひとりぼっちになったコトちゃんは、ハルキチを探してずっと鳴き続けていたので、昨夜は別室でコトちゃんに付き添いました。


朝になってコトちゃんが落ち着いた頃、ハルキチにしばらく添い寝をし、2人でドライブへ。

葬儀場に着き、スタッフの方の顔を見た瞬間、力が抜けて泣き通しでした。

テンさんもお世話になった所で、

「テンちゃんとはご兄弟ですか?」と尋ねられました。同じハチワレだし、兄弟以上に仲が良かったんですと答えると

「お互い寂しくなっちゃったんでしょうね」

それを聞いた瞬間、何て優しい言葉だろうかとまた涙が出ました。

この結果はすべて飼い主がまねいたことで、それが変わることはないけれど、その答えは否定も肯定もしなくていい答えでした。

そうか。もしかしたらそれもあるかも。

都合の良いことだけれど、それで楽になることはないけれど。




うんと軽く小さくなったハルキチと、今度は雨上がりの道をドライブして帰って来ました。

今はテンさんと並んで休んでいます。

優しいハルキチには淡いピンクが似合うと思います。

しばらくゆっくり休んでね。


これがハチワレブラザーズの寝相。


この頃、浮きまくっていたくらのすけにも平等に寄り添ったハルキチ。かすがいってこう言うことかな。飼い主は見習わなくては。




今日のコトちゃん


我が家の新人、コトさんは5年前の7月のある日突然我が家の敷地に陣取りました。

月齢に満たないちっちゃいキジトラが炎天下の中、

「私はここにいるっ!」

と、言わんばかりの叫び声をあげていました。

よほどお腹が空いていたのでしょうが、ご飯をがっついているすきに素手で捕まったちょっとどうなんだろう?って子です。


ノミだらけ、シラミだらけ、汚れまくりのガリガリ。ざっと水洗いして動物病院に連れて行き、フロントラインのシャワーを浴びました。動物病院にはポンプタイプのフロントラインがあるんですね。

ちょっと感動しました(なんで?)。


あの頃はモモがいて、テンがいて、くらのすけがいて、ハルキチがいて、我が家は満員御礼。

彼女は里子に出されるはすでした。

情が移らないように、最初の呼び名は「ちっちぇの」。予想に反して彼女はあっという間に猫たちから猫可愛がりされる存在になり、もたもたしているうちに情が移りました。


特にテンは彼女をしっかりと抱え込み、まるで母親のようにお世話をし続けて他の子には触らせないほどに可愛がっていました。おかげでほどなく女版テンさんが出来上がり、誰にでも遠慮なく体当たりで甘えまくることになったわけです。


みんなに可愛がられて5年間を過ごしました。

人間よりは猫が好きな子です。

それがちょうど2年前、モモが病みついてあっという間に逝ってしまいました。1年前にはくらのすけが家出。それから3ヶ月前にはテンが、そして昨日はハルキチが。みんなあっという間に去っていってしまいました。誰かがいなくなるたびに食欲をなくし、悲痛な声で鳴きながらしばらく家中を探して歩き回ります。


ハルキチと2人きりになって3ヶ月。

人間よりは猫が好きなもの同士、ずっと寄り添って過ごしていたのに、そのハルキチがいきなりいなくなってしまい、混乱ぶりは思った以上に悲痛なものでした。

誰もいなくなってしまった。

人間ではダメ。

そんなふうに言われている気がして、涙が止まりません。


飼い主がもっと気をつけていれば、コトをひとりぼっちにすることはなかった。今もみんなで仲良く暮らしていたかも知れない。

明日空に還っていくハルキチを抱きしめながら、いろんな後悔と言い尽くせないごめんなさいを繰り返しています。

昨日は何も考えられず、ハルキチがいなくなってしまった現実が夢のように思えました。

今日はコトの鳴き続ける声に夢ではないこと、自分が息もできないくらいに悲しんでいることを思い知らされました。


黒白とキジトラが寄り添う写真はありません。

眺めているだけで幸せな時間はもっと長く続くと思っていました。

寂しくて、寂しくて、寂しくて。

いきなりハルキチを見失ったコトはきっともっと辛いだろうと、思いやる余裕ももてないほどに寂しいです。


いつかまた会える。きっと会える。

口に出して言えば心の支えになるのかな。



初代キジトラ(白)モモさんとハルキチ。


カーテンレールの上のキジトラ


白黒を見守る黒白


みんなが、恋しい。