産みの苦しみ育てる責任 | 鬼ですけど…それが何か?

鬼ですけど…それが何か?

振付師KAZUMI-BOYのブログ

 
 
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(Yさんより頂きました。)
 
 
今回の任務も完了である。
 
 
毎回思う事であるが、私が十年もの間、宝塚で振付し続けて来た理由の一つに『責任を見届ける時間と場所』を与えて頂ける…と言う事がある。
 
 
 
自分が振付した作品を手直しする時間を与えられ、宝塚大劇場の舞台に乗せる。
 
そして宝塚での千秋楽の後には、東京公演に向けての固め稽古、即ち『育てる時間』が与えて頂ける。
 
 
 
 
それまで…
 
 
悪い言い方をすれば『やり逃げ』的な仕事が常であり、振付した物は全て『使い捨て』が当たり前な現場で生きて来た私に取って、宝塚での仕事は革新的であった。
 
 
『こんなに振付した物を大切に扱ってくれる!』
 
 
と言う感動を得た事は昨日の事の様に、記憶が色褪せていない。
 
 
 
と同時に『やり逃げ』な仕事では感じる事のない『責任』を感じた。
 
 
 
『しっかりとした物を産み、きちんと育てなければ!』
 
 
と言う、自分の振付作品に対する責任。
 
 
そして、それを踊る演者に対する姿勢。
 
 
振付師としての襟を正す、大切なきっかけを頂いた事は、私の人生に多大な影響を与えてくれた。
 
 
 
以前にも記事にしたが、私が十年、変わらぬ思い、変わらぬ情熱を持ち続けて来れた理由の一つ、根本である。
 
 
昨日の月組の舞台、そして今日の星組の稽古、それぞれにみんなの充実した姿を見れて良かった。
 
 
こうしたみんなの姿がまた、私にエネルギーを与えてくれる。
 
 
 
振付を産み出す作業は、時に苦しい物である。
 
 
しかし、こうした、みんなとのエネルギーのキャッチボールがある限り、私は『産みの苦しみ』を楽しみ、『育てる責任』を果たして行くだろう。
 
 
 
星組の東京公演も、期待して頂きたいと思う。
 
 
 
さぁ!帰ろう!