竹渕慶 Official Blog

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 my singing life

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この度は、竹渕慶 Special Mini Album “舞花 ~my flower~”の抽選にご応募頂き、本当にありがとうございました!


このミニアルバムは、8/30(金)~ 9/15(日)の2週間限定、オンライン限定、1500枚限定発売でありましたが、予想以上の反響を頂き、本当に嬉しく思っています。
既に沢山の感想をTwitterなどで頂いていますが、ほぼすべてのご当選されたお客様へのCDの発送作業が完了しつつあるこのタイミングで、
このミニアルバムについて改めてみなさんに制作に至る経緯や関わって下さった方々のご紹介などをお話したいなと思いブログを書いています(^^)


そもそものきっかけは、私が組んでいるtetra+というバンドが休止するとなった同時期に、my flowerを音源化したいのでぜひ力を借りたいとメンバーである千葉にお願いしたのが発端です。
最初は、高校生のころ関取花さんのために親友と共に作った”舞花 ~my flower~”という大切な曲を形として残しておきたいという想いしかなく、アルバムにしようという考えは一切ありませんでした。
しかし他にも残しておきたい曲があり、千葉と相談した結果、今の「竹渕慶」を残そうという結論に至りました。何年後に聴いても恥ずかしくないような、誇れるような、そんな作品にしようと。
そこで千葉の高校生からの同級生、大河原大地をメンバー(共同制作者)として誘いました。根っからの人見知りな彼は最初ほぼ言葉を発せず(笑)少々難易度が高かったものの、実力は文句の付けようがありません!(今ではとても仲良しです← 口数も多くなり、終盤では嘲るような目で私を見てくることも多くなりました☆)
彼は今後、某有名クリエイターチームに所属する予定ですが、今回の素晴らしい仕事ぶりを振り返ればそれほど驚きではありません。いやしかしおめでとう!!!


このミニアルバムに入っている曲たちについてですが、
曲作りなどまずアルバムの基盤となる曲の選曲から作業としては始まります。膨大な曲数から選ぶ事になるかと思いきや、ここは意外とスムーズに進みました。
私自身が新たに作った楽曲や高校生の時からストックしていた楽曲はもちろん、千葉や大地くんが手掛けた曲もあり、バラエティに富んだ曲達が集まってくれました。そしてこの曲順で本当にいいのかどうか、同じ曲を何度も聴いて、何度もループさせて、ようやく8曲が出揃い、アレンジ作業へと移りました。

このアレンジ基盤のdemo作り、アレンジメントの作業が一番長かった。
構成からコード、時として楽器のフレーズまで決めるこの作業は、作詞作曲作業に並ぶ重要なお仕事です。
壮大バラード、洋楽ロック、今風R&Bなど、色々な表情を見せられるように様々なジャンルの要素をポピュラーミュージックに取り入れました。メイン曲でもあるNo.3の”舞花 ~my flower~”は私の意向を第一に優先してもらい、結果ピアノ伴奏一本のみというアレンジになりました。

曲ができたら、まず流れとしては千葉からある程度の構成や大まかなアレンジ案をアレンジャーの大地くんに伝達し、大地くんが具体的なアレンジ、プログラミングをしてくれます。
作り込んでは何度もやり直しの繰り返し...大地くんは本当に無茶ぶりによく耐えてくれました。最悪な空気になることもあったけど、おかげで誰に聴かせても恥ずかしくないアレンジに仕上がったと思います。


demoが仕上がったらここから楽曲に魂を吹き込む作業が始まりました。そう、生の楽器を録音するレコーディングというものです!
スタジオはSound City Annexさんという一流ミュージシャン御用達のスタジオ。
今では打ち込みでもクオリティが高いものが作れます。でも打ち込みと生の楽器どちらが良いなど比べるものではないものの、予算が許す限り今回のアルバムでは生で録りたかったのです。出来るだけ人間らしさがほしかった。
既にある楽曲をどの方にお願いしどのようにアプローチするか、言わずもがなこの作業がとても大切であり、なかなか難しいのです。
ありがたいことに沢山な方々からのご協力があって、このブログでは説明しきれないほどの経歴をお持ちのベテランの方々から、将来必ずや名が馳せるであろう若手の方々まで、本当に素晴らしいミュージシャンの方々に参加して頂くことができました。

Dr.小森啓資さん(嵐、松田聖子、葉加瀬太郎etc.)
Ba.竹下欣伸さん(Misia、椎名林檎、久石譲etc.)
Pf.光田健一さん(From 元スターダストレビュー、小田和正etc)
Gt.越田太郎丸さん(葉加瀬太郎、中孝介etc.)
竹越かずゆきさん(ゴダイゴ、松任谷由実 etc.)
Org.大高清美さん(From カシオペア)

といった大御所のミュージシャンの方々と

Dr.神田リョウさん
Ba.森田悠介さん
Gt.宮崎 遊さん

といった若手として最前線でご活躍されているミュージシャンの方々、
そしてtetra+からの付き合いでもあり、今では千葉と同じバンド「東京Monochrome」に所属する

Pf.高藤颯
Gt.加部輝

にも参加して頂きました。

No.7の”Won’t you fly to my side”だけ他とは違い、アレンジ及びピアノ演奏を成田玲さんにお願いしました。
その中で光るガットギターは柳生俊彦さん。皆様まさに名演です。

以上、総勢13名もの凄腕音楽家の方々の音がこのアルバムには詰まっています。
演奏に耳を傾けても楽しめると思いますし、何度か聴いて新たな発見があると思います。


そして楽器演奏のレコーディングが終わるといよいよ歌録りです。
私の魂を吹き込む番です。

人によってそれぞれだとは思いますが、私はレコーディングの時、感情を露骨にさらけ出して歌います。
感情に歌声を乗っ取らせると言ったらわかりやすいかもしれません笑

ライブでは、みなさんの顔を直接見られます。みなさんも同じように、こちらの表情や仕草、空気感を目で捉えることができます。
でも音源ではそうはいきません。声だけですべてを伝えないといけません。
だからレコーディングのとき、みなさんは目の前にいないけど、ライブのときと同じように表情や動きを作ります。むしろライブのとき以上にそれは激しいかもしれません笑
逆に無感情にまっすぐさらっと歌った方が伝わりやすいときもあります。
まさに歌の難しくそして面白いところですね(^O^)
何曲かピックアップして曲の紹介をしたいと思います。

一曲目、そして最後の曲の″my valentine″
これは、だれひとり必要のない人なんていない、みんな愛を運べるんだよという、優しい曲にしたくて作りました。サビの英語部分は、
「たとえば君が鳥だとしたら、僕は川だ。
僕は君がもっと高く飛んでいくのを下から静かに見守っているよ。
君の羽根が傷ついたときには、いつでも僕の上で休んだらいいよ。」
と言っています。
鳥と川にたとえていますが、僕は君に恋をしています。でも川は飛べないし、ただただ決まった方向に流れ続け、自由に飛んでいく鳥を下から見上げることしかできません。でもそれでいいんです。見守っているだけだけど、疲れたら自分のもとへ休みに来てくれる、それだけで川は十分なんです。大きな愛をもっています。

2曲目のMorning side
これは、決意宣言の詞ですね!去年書いたものです。
私は今大学4年生で、3年生だった去年は企業への就職活動をし、上手くいけば企業などへ就職するという道も当然ありました。
周りの友達はほぼ全員その道を進み、実を言うと私も就職活動を始める時期のギリギリまで企業に就職するつもりでいました。
でも自分の気持ちに向き合い、その結果今の自分がいます。そのことに一切後悔はありません。決断までは本当に悩んだし迷ったし時間がかかったけど、決めた後はもうなんの未練も揺らぎもありませんでした。
そんな曲です!

そして3曲目、舞花~my flower~
これはご存じの方も多いかと思いますが、私が高校2年生の時に高3で卒業された関取花さんという尊敬してやまない先輩に向けて親友と二人で作った曲です。
親友である大野ゆはが詞を書き、私が曲をつけました。
詞の内容は当時花先輩に向けたものになっていますが、みなさんそれぞれのいろいろな気持ちを重ねて聴いてもらえたらと思います。

6曲目のPrayer
これは、タイトルどおり「祈り」です。
これは詞が先で、曲が後なのですが ある出来事を知り、個人的にとても心を大きく揺さぶられることがありました。それをこの曲に込めました。

7曲目のWon’t you fly to my side
これも実は高校生の時に作ったものです。なので個人的には詞がなんだか初々しくてこっぱずかしいのですが笑
簡単にいうと恋の曲です。はい、青春ですね。
あ、実体験とは限りませんよ笑


こんなように一曲一曲に込めた想いがあり、
その感情を声にのせて集中してレコーディングを進めました。
自分だけではどうしても曲の先入観や固まったイメージに縛られてしまいがちなので、
時には千葉や大地くんに歌い方やニュアンスなどディレクションをもらいながら楽しく歌録りしました(^O^)

録ったらおしまいではありません。
何本か録った中から良いテイクを細かく細かく選んでいく作業があります。
つるっと一本これでいい!という時もあれば、細かく割って選んでいく時もあります。
この綿密なテイク選びも結構集中力が必要で重要な作業なのです。



そして次に!ミックス、マスタリングという作業をご存知でしょうか?
この工程が音楽を作るには重要中の重要な作業です。この作業の良し悪しで全てが決まるといっても過言ではありません。

ミックスとは音量をバランスから、全体の方向性までを調整する作業です。
なんとこちらの作業は、赤川新一さんにお願いする事ができました。
これまた大のベテランで、一緒にお仕事できるとは信じられない気持ちです。出来上がった音はにやけが止まらない仕上がりで、一流とは何なのかをまじまじと感じさせられました。

マスタリングとは簡単に言ってしまえば、ミックスで整理した音源の音圧を上げて、音質や曲間など細かい作業を含め、最終的に音楽を完成させる作業です。
お願いしたのはSaidera Pradisoの森崎雅人さん。誰もが知っているようなアーティストの方々の音楽を”完成”させている方で、紛れもなく日本トップクラスのマスタリングエンジニアの方です。
赤川さんからのミックス音源で既に完成ともいえるクオリティで、これ以上良くなるの?という疑問を抱いていましたが、流石は森崎さん。ただのマスタリングではなく、ミックス音源の雰囲気を壊さずに化けさせてくれました。

こうして沢山の一流の技が詰まった作品が出来上がり、完成した音源を聴いたときは一同感動が止まりませんでした。
上に記した音楽家の方々とお仕事させて頂くことができて、本当に心から光栄です。

皆さんはどの曲がお気に入りでしょうか?
ちなみに千葉はMorning SideとPrayerがお気に入りなようです。


さて、音楽が完成しても、CDはまだ完成ではありません。
ジャケットデザイン、それらを含めたアートワークにもふんだんなこだわりが詰まっています。

ジャケット写真を撮ってもらったのは、大地くんの友達であるタカラマハヤ君。美大に通う彼は私よりも年下ですが、とても綺麗な写真を撮ってくれました。
ジャケットデザインは千葉のプロデューサー仲間である川添太嗣君。タイトルだけでなく至るところで金箔押しのデザイン。

歌詞カードは敢えて一枚一枚をバラバラにし、手紙のようにしました。視覚的なものなので一層細かいチェックが入るのは言うまでもなく、幾度とない見直しとやり直しとが繰り返されました。
又、僭越ながら私のメッセージも中表紙に付け加えさせて頂きました…いかがだったでしょうか(^^)?


こうしてあらゆるこだわりが詰まったアルバムのタイトルは名付けて

「舞花 ~my flower~」

やはりこの曲がこのアルバムにとっても竹渕慶にとっても原点です。

長い作業を経て、改めてこうして皆様に聴いて頂けていると思うと、なんだかとても感慨深いです。
製作期間は約一年。思い返すと苦労がほとんどですが、皆様にお届けすることが出来て、頑張った甲斐があったと素直に思えます。

そしてこのアルバムは上に記した方々以外にも、沢山の方々のご協力のおかげで作り上げることができました。
なんといってもtetra+時代からお世話になっているsiosai labelとライブハウス″Last Waltz″のオーナーの石原忍さん。
上に記したSound City Annexやカシオペアの大高清美さんをご紹介して頂いたり、又、何から何まで貴重なアドバイスを頂き、あらゆる面で色々とご教示頂きました。
本当にありがとうございました。


そしてそして何より、応募して下さったみなさま、聴いて下さったみなさま、いつも応援して下さるみなさま、本当にありがとうございます。
みなさまがいなかったら、このCDは当然、生まれていません。
私もきっと、歌うことを選んでいません。



今回このアルバムは自主制作という形を取らせて頂きました。
結果的に今のこの時代にこの作品を作れたことに意味があると思っています。
しかし、販売から流通までを少人数で行い、鋭意作業に励みましたが所々で不備が生じてしまうこともありました。ご心配とご迷惑をおかけしたことを心からお詫び申し上げます。
このアルバムに関してのお問い合わせ等ございましたら、お手数をおかけしますが下記アドレスまでお問い合わせ下さい。何卒よろしくお願い申し上げます。
お問い合わせ先... tkproject711@gmail.com



そして大変残念ながら今回お届けできなかったみなさまへ

今回は事情により1500枚限定という形で発売させて頂きました。
冒頭でも述べたとおり予想以上の反響があり、たくさんの方からの応募を頂くことができました。
しかしやはり、このCDを求めて下さったすべての方にお届けすることができないことは、私達としても残念であり心から申し訳ない気持ちでいっぱいです。本当にごめんなさい。
でも私はこれからも制作、音楽活動を続けていきます。またみなさんのもとへ声を届ける機会があったときには、
そのときにはぜひ、ぜひ手にとって頂ければと思います。
これからも竹渕慶をよろしくお願い致します。


ここまで長い長いとりとめもない文を読んでくださった方々、本当にありがとうございました。
CDの感想などTwitterでもこのブログのコメントでも、お寄せ頂けると嬉しいです(^^)
これからも末永くみなさまとのご縁が続きますように。


2013.11.4
竹渕慶