70年超の歴史ある整体 身体均整法 を学ぶ
\ 8月から学園説明会が始まります /
東京校 2022年開講 土日クラス🌞
【解剖生理学(3)】 の講義の様子です
講師は麻酔科の現役医師
伊藤 樹史(いとう たつし)先生
東京医科大学名誉教授
日本良導絡自律神経学会会長
東京校は、痛みのスペシャリストである伊藤先生が、痛みを中心とした解剖生理学の解説をしてくださっています。
前回の解剖生理学の講義はこちら
腰痛の原因はさまざま
慢性的な痛みとして最も多く、健康上気になる症状の上位に挙げられるのが「腰痛」。
その原因は様々です。
・ぎっくり腰を含むいわゆる腰痛
・腰椎椎間板ヘルニア、すべり症などの脊柱の変性
・リウマチなどの炎症
・骨折などの外傷
・筋疲労などの機能障害
・解離性大動脈りゅうなどの血管
・尿管結石などの泌尿器
・子宮筋腫、月経などの婦人科
・膵臓がんなどの消化器
・精神、心理学的な問題
など…
圧迫骨折は第11胸椎から第1腰椎に多く見られます。
圧迫骨折では、椎骨がつぶれ、椎間孔から出ている脊髄神経を圧迫してしまいます。
第12胸神経の後枝は、デルマトーム上、第5腰椎あたりに出ます。
腰の障がいは足にしか行きません。
はっきりしない腰痛は仙腸関節痛が多い。
椎間関節が減っている人は背中が痛い。
椎間関節の変形では朝の起き掛けが痛いそうです。
大動脈解離による腰痛は、心臓マッサージなどせず、救急車をすぐ要請です
治療(施術)の前後関係を頭に入れておく
伊藤先生はご自身の経験談も話してくださいました。
先生が注射を打った後から痛くなった、という結石の患者さん。
注射で緩んで結石が動くと、後から痛くなることがある。
背中が痛いと来られた患者さんに鍼治療をしたところ楽になって帰られた。夜になって咳込んだのを救急の当番医が診療したところ気胸だった。鍼が肺に刺さったのでは?と当番医に疑われたが、肺に届くような鍼は打っていない。気胸が原因で背中が痛くなることがある。
患者さんはクレームをつけているわけではないので、前後関係を頭に入れて置き、正しい対応につなげる ことが大事です。
「問診票」(問察票)を用意しよう
「問診票」があるのは、レントゲンなどの画像だけでは判断がつかないから。血液検査でも、うつ病や神経症は分かりません。
既往歴を聞く のも大事なことです。
ピリッと光るような質問をしましょう
そして 記録する こと。
均整師は医療行為はできないため問診はできませんが、同様のもの(「問察票」など)を用意して、お客様に記入していただくとよいですね
慢性痛と急性痛は痛みの原因が違う
昨年のノーベル生理学賞・医学賞は、温度を上げていったときにどの受容体が痛むかを発見した方に授与されたそうです。
そんな最新の話題も取り入れて下さる伊藤先生の講義です。
痛みはどこで感じているか。痛みは脳で感じています。
病気やけがによる痛みを「急性痛」といいます。
皮膚をつねった場合、痛みの信号は 末梢神経 を通って 脊髄 の 後角 と呼ばれる部位に入り 脳 に伝わります。脳の 大脳皮質 で痛みを認識します。これが急性痛の痛みの経路です。
リウマチの痛みは、長期間続いていたとしても病変による痛みなので、急性痛です。
このとき何が起こっているのかというと、神経が傷ついたり、脳が変容したりしています。
脳が変容 すると、脳から脊髄の後角に下行して痛みを中和する 下行性疼痛抑制系 が働かなくなり、かえって痛がらせる動きにかわります。これが慢性痛の痛みの要因の一つです。
慢性痛は、単に急性痛の長引いたものではありません。
いまのところは治すことができない痛みです。
急性痛と慢性痛では、薬の効き方にも違いがあります。
急性痛は鎮痛薬が効きますが、慢性痛は鎮痛薬は効かず抗うつ薬が効いたりします。
慢性痛の中には、触っただけでも痛い、うつ状態で痛い、そういうこともある、ということを理解しておきましょう。
痛みの信号がどのように脳に伝わるのか、どうやって痛みが鎮められるのか。その仕組みも教えていただきました。
くわしくは過去のブログをご覧ください
最新情報も常に取り入れて講義をされる伊藤先生の知識の豊富さ。
西洋医学、東洋医学、鍼、均整も受け入れる懐の深さに改めて敬服したのでした
2023年4月開講予定
◆東京校説明会◆
日程 2022年 8/6(土)、9/3(土)、11/5(土)、12/3(土)
2023年 1/7(土)、2/4(土)、3/4(土)
時間 10:00~12:00
(調整体験により延長することがあります。)
*希望者は 13:30~15:00 の講義を見学いただけます。
会場 身体均整法学園 東京校
東京都豊島区巣鴨2丁目11番5 第一巣鴨ビル5階
お申込 電話 0088-22-4813 (通話料無料)
◆東京校は3クラスが開講中◆
● 2021年開講 土日クラス(第1・3土曜日と翌日曜日)
● 2022年開講 土日クラス(第2・4土曜日と翌日曜日)
● 2022年開講 平日夜間クラス(月、火、木、金の夜)
2022A 助講師 久留