私は福島からの自主避難者です。mikoのお話に書いたとおり、311の前は小さなピアノ教室を開いてました。

原発、環境、選挙、政治、市民運動、どれもわかりません。

だから311があっても皆が無関心なのは、理解できます。

福島の原発事故でなく、他のところで起きた原発事故だったら、私の無関心は続いていたと思います。
 
311前の私は、子ども達にピアノを教え、毎日好きな音楽の中で、たのしく暮らしてました。

勿論、行政に何言っても動きっこないから、命にかかわらない以上、おとなしく受け入れるのが最善の道だと心得てました。

でも311後、私の生活、価値観すべてが変わった。原発事故がおこると「代わりのない子ども達の命がこんなに軽く扱われる」と知った。
 
あるかもしれないのに「まったく影響ない」と報道され続けたことが異様でした。

それを徐々に受け入れていく人々の様子も異常でした。

私は当時、土壌や剪定した木などを測定すると、5000~20000bq/kgの汚染が実際にあったいわき市で健康に影響あるかないかなんて判断できなかった。報道されてるように影響ないかもしれないし、あるかもしれない。

子ども達の命、健康にかかわることだったから、無関心ではいられなくなり、自分自身で色々動きました。
 
やはり、議員回りや、反原発や放射能汚染について考える団体の言ってることとやってることが、なんか普通の感覚とかけ離れていたこと、安全アナウンスしかしない行政や報道の異様さ、「なんかおかしい」気持ち悪さに堪えられなくなりました。
 
今、北九州に自主避難して1年半経ちました。あの時いわきで感じた気持ち悪さの答え合わせを、北九州でできました。

私の勘は間違ってなかった。

国民の命、健康は311以前から軽く扱われていた。

新聞、ラジオ、TVは事実を報道するものだと信じて疑いませんでしたが、「それこそが嘘」だった。


また、報道で騙せなかった人たちを様々な運動、組織がそれこそ優しい顔をして寄り添うように、救われない方向に連れていく。
 
 
311前からこの作業をずっとやっていたのかな・・と。
 
 
やはり、子ども達を守るには、自分で考え自分で行動する勇気が必要みたいです。

反対運動の中で「汚染事業を止める」という目的は同じなのに、同じ方向を見ないというだけで恫喝された・・何故・・???

教えあうことが繋がりであって、トップに付いて行くのは繋がりなんかじゃない。
 
 
わたしは、311後初めて行政に電話をしました。福島県民なら皆電話しまくったと思います。

電話して信じた人、勿論います。

電話して、諦めた人もいます。

電話することもなく、報道をそのまま信じた人もいますし。

で、私は「嘘にならない嘘を言って市民を騙す」行政の対応に不信感を持ちました


本当に安全なら全てをHP上に公表すればよいのに文書公開という手続きを経ないと事実を知ることができない。

新聞に載っていないことを公文書を請求して初めて知ることができる。新聞もテレビもどこも報道しない。何より、原発は今も収束していないのに、お笑い番組がバンバン放送されている。

事実から目を背けて日常に戻ることが復興なのか・・・
 
私ができることは、

行政の文書から得た事実、福島で私が実際に見てきたこと、自分の体におこった異変、原発事故が起きたとき、この国がどういう対応をしたのかをそのまま伝えることだけです。