■韓国文化から考える、JYJの“私生”事態! | 韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!

ポッドキャスト韓国語マガジン“サランヘヨ・ハングンマル”の編集長が、韓国と韓国文化の見つめ方を伝授します。

韓国・ソウルの中心で愛を叫ぶ!
チリの空港で、地球を半周して到着するJYJを待つ現地ファンたち!



●誰がこの国を本当に愛しているのか


『スポーツ東亜』によれば、JYJがチリの空港についたのは早朝4時30分だったにもかかわらず、空港には約400人のファンたちが熱狂的に出迎えたといいます。


前日から待っていたというマルセラ・ペレズさん(女、22)は、「JYJを実際に見られるなんて信じられない。本当に飛ぶような気分だ。私の人生に奇跡が起こった」と感激を伝え、「公演は9日だが、私たちはよい席に座れるよう、8日から公演場に並んで待つ。野宿する覚悟もできている」と話したとのこと。


男性ファンもけっこういて、10代後半に見える10人ほどの男性ファンたちの中には、感激に涙を流している姿も見られたといいます。一人の男性は胸に「今日は自分の誕生日」だというメッセージを書いたTシャツを着て、JYJの目を引こうと努力していたという報道です。(^^;)


チリの有力日刊紙『ラ・ホラ』は、「K-POPの主人公JYJ、とうとう今日到着」というタイトルで、彼らの驚きのチケットパワーと、JYJが現地料理士を雇用してチリ料理を味わう計画だという内容を報道。チリ最高の主要日刊紙『ラス・ウルティマス・ノーティシアス』は3/9、JYJに向けた国民の熱狂振りを1面を割いて報道し、チリの人々がアジアの歌手にこのように熱狂することに大きな驚きを表現したとのことです。


現地メディア関係者は、「今やファンだけじゃなく、多くの国民が初めて韓国の音楽を聞き始めた。K-POPはファン層にとどまらず、今や一般人たちの関心事となっている」と伝えたといいます。


遠く地球の反対側まで足を運んで、韓国歌手として初めてコンサートを開き、世界中の韓国コンテンツの売り上げを引っ張り、今まで韓国という国の存在も知らなかったような人に韓国を知らしめ、やがて韓国語の歌を口ずさませ、韓国に対する憧れを抱かせている、若く、独立して、夢を追い続けるJYJ。


彼らが、祖国である当の韓国において、音楽番組にはいっさいの出演が許されず、私生活もなく苦しめられ、それで問題が見つかれば、それだけが取り上げられるのだとしたら、いったいこの国を本当に愛しているのは誰だろうか、という疑問がわいてしまいますよね。(>_<)


(ところで、個人的に私も若き日に南米旅行したことがありますが、二日かけて移動するだけで親知らずが炎症を起こし、しばらく寝込んだ思い出があります。「40時間の移動」だけで、ハンパなくたいへんなのに…´ぅ_ ;`)



●彼らの言葉を封じ込めてはいけない


ここからは私の意見を率直に書きますが、個人的には、芸能人は社会的「公人」ではあっても、韓国文化からいえば、ファンとの関係はもっと率直な「オッパ(兄)」と「トンセン(妹)」の関係でもあり、間違った行動をとる相手に「人間」としての率直な不快感を表現して、そんなことがこんなに悪いことなんだと教えてあげてこその「オッパ」だと思います。


問題の音声ファイルを聞いてみると、合間合間に確かにすごい「욕」をいって小突いたりしているのはいいことではないけれど(特に暴力は)、しかし、それ以外に話していることはみんな正しいことばかりだし、合間に入る「욕」も、厳しい戒めとして、どれだけ怒っているか、どれだけたいへんかを率直に表現している、感情ゆえの表現ですよね。


ちなみに、「욕(辱=悪口)」は、日本にはない韓国の文化ですが、自分は怒っているということを表現する独特なレトリックであり、英語の「ファッキン…」などとまったく同じ。直訳すれば、それはもうたいへんな意味になりますが、感情を表現することに目的があるので、ふつう意味どおりには捉えない、一種の言い回しの習慣なわけです。


「その感情をそのまま表現したことが間違いで、3人はその時に人間的に対処せずに警察に依頼すべきだった」といいますが、私は、逆にそういう社会的手続きではなく、「人間」としての感情を隠さずに率直に表現したことが、彼らがいかに率直な「人間」であるかという、彼らの魅力なのではないかと思います。(個人的に、映画『息もできない』の主人公サンフンの「욕」のような人間らしさが感じられました)


いずれにせよ、悪口がよくはなくても、でも彼らの心情の率直な「言葉」を封じ込めてはいけないと思います。心情を表現するための「言葉」をやめてしまったら、彼らの魅力はなくなってしまいますよね。


人間が根本的に持っている「心情」が伝わってくるということがあっての韓国の文化であり、韓国のスターたちは皆、自分の愛情を率直に表現した歌声と、そしてその「言葉」によって、韓流を世界に広げていったと思うからです。


それはまさに「愛することを我慢することができない」という、人間としての率直で、自然のままの心情ですよね。彼らは考えてそうしているのでなく、その思いが強いからそうしている。ファンも、その「心情」が自らの中に伝わったから、彼らの「心情」の歌声や言葉に自らの生きる意味までも感じてしまうわけです。


それが、韓国スターたちが、イモ&サムチョン・ペンなどの世代を超えたファンを持つ理由だと思います。その「心情」を自らの中に感じるから、彼らを応援せざるを得なくなる。それは単に彼らがカッコいいからとか、歌がうまいからということを超えた、人間としての“生きる意味”に対する共感だからです。


彼らが、そういった「愛を抑え切れない」という率直な心情の塊であるがゆえに、単に韓国スターとして初めて南米でコンサートを開いたという社会的な成果ではなく、彼らが南米まで行って直接、歌いたかった、歌を通して地球の裏側まで愛を示したかった、その心情に人々が共感することができるわけですよね!´▽`


(P.S. ちなみに私がここでいったようなことは、韓国人の一般の男性たちがネット上でけっこう書いていたことです。悪口や暴力はいけないけれど、いっていることは「あたっている言葉(맞는 말)」だというコメントを多く見かけました)




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