画像加工にAfterEffectsのすすめ | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

最初に断っておきますが、半分ネタです。^^

さて、皆さんはPhotoshopの標準フィルタって使っていますか?
私は普段あまり使わないからかもしれませんが、たまーにエフェクトをかけようとしてイラッとすることがあります。

3倍早くなるためのDTP講座

例えば、上の画像にエフェクトを追加するとします。

まず、逆光(いや、使わないけどね^^)。
なぜに小さなサムネイル上で光源を設定しないといけないのか。

3倍早くなるためのDTP講座
↑これ原寸。ライトの中心にしたいのに微調整はムリ

3倍早くなるためのDTP講座
↑微妙な調整はできないけどしかたない


そして「ぼかし(放射状)」。
これのズームって、ちょっとしたところで使いそうなものですが、サムネイルは画像でないどころかワイヤーフレーム! しかも正方形。変形の比率をふまえて中心を設定するってどんだけすごい人よ? 
3倍早くなるためのDTP講座


3倍早くなるためのDTP講座
↑あちゃー、プレートの中心にしようと思ったのに、さすがに一発ではムリでしょ


まあ、パワーのないマシンではズームブラーのリアルタイムプレビューなど夢のまた夢、って何十年前から据え置きだっ。

また、エフェクト系プラグインはレイヤー効果&スタイル搭載のせいか、今はほとんどありません。KPTとかEyeCandyとか、あの手軽さが良かったのに…。

そこで、Adobe CCを契約している人は、抱き合わせになっているAfterEffectsを使ってみましょう(抱き合わせとか言っちゃいましたが、AfterEffectsは単品で買うと10万以上する、映像のプロが現場で使う高度なソフトでPhotoshopより格上です)。デザイン系では入れていない人も多いと思いますが、ぜひとも1度使ってみましょう。ちなみに作例はCS5.5でやってます。個人的にはCC持ってないんで。^^

あれって動画編集用のソフトでしょ、と思うかもしれませんが、動画も1フレームだけなら静止画です。AfterEffectsはその名の通り、「画像に後から効果を追加できるソフト」と考えましょう。大(動画)は小(静止画)を兼ねる。^^

操作はAfterEffects起動後に、コマンド+Iでファイルを読み込みます。
レイヤー付きだとめんどうなので、今回はレイヤーなしの1枚画ってことにしてください。

プロジェクトに画像が表示されるので、タイムラインにドラッグします。
すると自動的に画像と同じ画素数のコンポジションが生成されます。
fpsなどは設定する必要なし。今回は静止画ですから、細かいことは気にしなくて大丈夫。

3倍早くなるためのDTP講座


レイヤーを選択して、エフェクト>描画>レンズフレアでエフェクトをかけます。
3倍早くなるためのDTP講座


光源の位置は画面上でドラッグして制御できます。
3倍早くなるためのDTP講座
↑手軽に正確に位置合わせできて満足^^


エフェクトパネルの光源ボタンをクリックすればXY座標にガイドが表示され、正確に合わせられます。
3倍早くなるためのDTP講座
↑画面上で設定できるだけでも便利なのにガイドまで。至れり尽くせり


数値で管理する場合は、UIの数字の上でマウスを左右にドラッグで数値の変更ができますし、ワンクリックすると数値入力に切り替わるというUI設計。エフェクトパネル上でも、タイムライン上でも好きな方で管理できます。エフェクト自体はPhotoshopと同じなのに遙かに使いやすいです。

3倍早くなるためのDTP講座



また有料のOptical Flaresというエフェクトを追加すると、光源からフレアの向き、レンズの汚れまでシミュレートできるレンズフレアを再現できます。VideoCopilot製のプラグインは安価でありながら、使いやすく実用性もある超優れものです。ちなみに12/4までFlashbackさんで割引きセールやってます。

3倍早くなるためのDTP講座



次にズームブラー。
ブラー&シャープ>ブラー(放射状)がぼかし(放射状)と同じです。
Photoshopと同じようにワイヤーフレームのサムネイルが現れましたが、こちらもレンズフレア同様に画面上で中心をドラッグして移動したり、数字上をドラッグして数値を変更、画像はリアルタイムでプレビューされます。

3倍早くなるためのDTP講座


3倍早くなるためのDTP講座
↑まあ、同じメーカーですからね


3倍早くなるためのDTP講座
↑でも、使い勝手は全然違う、全然ちがーうーよー


同じメーカーで同じフィルタを使うのにこの違いはどうでしょう。UIがいかに大切かを思い知らされる比較ですね。新機能のアピールもいいですが、そろそろ古くさいシステム(失礼)に手を入れてはどうでしょう、Adobeさん。

AfterEffectsには他にも沢山のエフェクトが標準で用意されています。動画専用も多くありますが、稲妻やビームなど、Photoshopにあっても良さそうなものも数多くあります。パラメータなどは、一見わかりにくいですが、よく見るとわかりやすくまとめられています。これ、使わないのはもったいないですよ。
Photoshop CS5で搭載されたパペットツールも、AfterEffects CS3からの移植ですし。

3倍早くなるためのDTP講座


AfterEffectsはデータを直接加工するのではなく、Photoshopでいうスマートレイヤーのように元を非破壊で加工します(元データはリンクのような扱い)。なので、エフェクトの追加や削除が手軽にできます。


さて、ネタ止まりなのは画像としての運用性の低さに起因します。
IllustratorやInDesignにネイティブファイルは貼れませんし、構造上Photoshopと完全互換はしません。エフェクトをかけた画像を確実に画像ファイルにするには統合した画像としてレンダリングする必要があります。そして、元データは一般的ではないAfterEffects書類として保存しておく必要があります。

それと、RGBだけなんです。印刷用途ではなかなか使いづらいですね。

とか言っていたら、公式に同様の記事を発見して動揺。こ、こちらはDTPが前提なので半分はネタであり、Adobeさんにチクッとやっているだけです。本気でお考えの方はそちらをご一読くだされー。^^