Illustrator3Dでイラストを描く9 | 3倍早くなるためのDTP講座

3倍早くなるためのDTP講座

DTPの作業を早くするためのテクニックを綴っていこうと思っています。

今回は3D機能を使ってスペースコロニーを描いてみましょう。
ガンダムっぽいですが、ガンダムのではありません。

適当に作ればすぐにできるものですが、これまで学んだマッピング調整などのテクニックを駆使して作ります。

ポイントは2つ。
1. コロニーの透明部分と羽根の位置が合っていること(羽根に付いているミラーで光を内部に反射させるため、ずれていてはいけなのです)。
2. 羽根とベンツマーク部分が交互に(60度)ずれていることです(こちらは見た目を重視しただけ)。以下、マッピングの目安となる寸法です。


まずは回転体の元となるオブジェクトを作ります。




効果>3D>回転体で360度回転させます。



上面から見るとこうなってます。

↑外側の円が羽根、内側がベンツ部分のマッピング部分です。


まず、ベンツ部分から作りましょう。
マッピング部の直径は110mmになるので、アタリ用に110×110の四角を描き、不透明度を0にしておきます。

小さな●の半径分だけ内側になるような円を描き(●が5mmとすると2.5mmずつ内側=105mmの円を描く)、四角の中心と合わせます。円周に沿うように小さな●を配置してシンボル化します。

↑アタリ用の不透明度0%オブジェクトがないと中心がずれるので注意。平面マップなので、貼り込む際90度回転することを想定して(平面表側は上から見たとき手前から奥に貼られる)この向きです。



次に羽根部分です。こちらは極座標となるので、上から見た状態のものを作ります。
こちらは半径66なので直径132×132mmの円と、132×132mmの四角を描きます。四角は位置合わせ用です。後でライブトレースがしやすいよう、明度差を強くしておきます。


ちょっとしたテク(効果>パスの変形>変形)を使うとカンタン羽根が作れますし、羽根の幅を変えるのもカンタンです。今回は羽根の幅は15mmにしました。


↑基準点を中心下にするのを忘れずに。アピアランスは拡張してから回転します。

Photoshopでフィルタをかけると90度回転してしまうので、-90度回転してからPhotoshopで極座標フィルタをかけて戻ってきます。



↑回転してPhotoshopへ

ライブトレース>拡張してシンボル化。



これで羽根とベンツをマッピングするとこうなります。

ちなみに羽根は目見当です。うまく合わせる方法が見つかりませんでした。偉そうなこと言ってすみません。すみません。



次に円筒部分です。
マッピングは上面から見たときに右が起点になります。上面図を見ると、右側でちょうど羽根が終わっています。下図でいえば、ブルーが透明部分、赤を銀色部分とすると羽根と透明部分が一致します。


ということは、マッピング用のシンボルは6等分して左側を銀色部分から始めればちょうど上図のようになるはずです。というわけで下のように作成してシンボル化します。緑部分は不透明度30%です。

↑サイズは天地150mm、左右を30πにして6等分。


構造体を非表示にしているので、銀色の表示部分にグレーのマッピングをしてゆけば、ほぼ完成です。

↑ただのグレーのシンボルを、



↑表示部分にペタペタ貼り込んでいきます


↑マッピングが済んだ状態



あとは角度や光源などを調整し、透明を使用しているので「非表示の面を描画」にチェックします。



これで完成です。

細かいのでモアレが目立ちますが、一応データ的には大丈夫なはず。ただし自信を持っては言えません。


心配ならラスタライズしてしまいましょう。


仕様上、全部回ってるけど気にしない