http://www.sankei.com/west/news/160501/wst1605010009-n1.html

 【ビジネスの裏側】

韓国のカリスマも認めたメード・イン・ジャパンのスゴ技…
タカラベルモントが目指す世界制覇


 産経新聞

タカラベルモントの椅子「YUME」シリーズを導入し、ヘッドスパで評判の美容院「calm’s(カルムズ)」=ソウル市

タカラベルモントの椅子「YUME」シリーズを導入し、
ヘッドスパで評判の美容院「calm’s(カルムズ)」
ソウル市
 
  
 
 




 理美容室の機器やシャンプー類などを幅広く

手掛ける「美」の総合メーカー、タカラベルモント

(大阪市中央区)が、海外展開を加速させている


とく に理美容室用の椅子(いす)の販売に力

を入れており、お隣の韓国では高級サロンの

代名詞ともいえるブランドに育ったヒット製品も

登場している。


世界の理美 容業界でメード・イン・ジャパンが

存在感を高めている。


(栗井裕美子)

 



■極上の寝心地

 

 ソウル市内にある人気美容院

「calm’s(カルムズ)」。


シャンプー台では、数人が頭皮マッサージを

受け、スタッフが慣れた手つきで両手を円を描く

ように動かしていた。



 この美容院の名物という頭皮のマッサージ

「ヘッドスパ」。


サロン院長、李相和さん(41)は約10年前

からヘッドスパを始め、韓国ではヘッドスパの

カリスマとして雑誌などで紹介されている。



 1回当たり約1万~1万2千円と他店のサービ

スと比べて割高だが、月2回通う常連客の中学

教諭の女性(35)は

「すごく気持ちがよくていつも寝てしまう。頭痛が

なくなるし、髪にも良い」と満足げだ。


  李さんによると、店の売り上げはヘッドスパの

導入前に比べて約1・5倍に増えた。


その約3割がヘッドスパの利用によるものという


李さんは

「客単価が上 がった。椅子に腰掛けて作業が

できるのでスタッフからの反応もいい。確かに椅子

は高価だったが、見合った価値がある」と話す。

 



■世界初でブランド力


  このヘッドスパは、タカラベルモントが美容院用

の椅子「YUME(ユメ)」シリーズなどの開発ととも

に提案した新サービスだ。


椅子には長時間寝ても客の首 が疲れないよう

設計し、シャンプー台を大きくすることでマッサー

ジができるようにした。


心地よさに感動した韓国の芸能人が

「ユメのないところには行かな い」と理美容機器

のイベントで発言し、注目度が上がったといわれ

る。


 ユメシリーズのような質の高い製品を武器に

世界展開を進め、韓国以外でも米国や中国など

で高級サロンの御用達としての地位を築いて

いるという。


現在の理美容の業態が発祥した欧州では

ブランド力のある老舗企業が多いため、高級

路線のほかに低価格製品も投入する戦略で

シェア拡大を目指す。



 同社の海外進出の歴史は古い。昭和31年に

米国に現地法人を設立し、その後もパリやロンド

ン、ソウルなどに現地法人立するなどした。


そして画期的な製品を開発することで海外

展開に弾みをつけた。


 昭和37年には、電動で昇降する理容室向け

椅子を世界で初めて開発。


重いレバーで椅子を上下する必要がなくなり、

ハサミやクシなど細かな指先の感覚が求められ

る理美容師にとって、負担を軽減する画期的な

機器として瞬く間に普及したという。


 平成元年には、パーマ液の浸透などに使用

する遠赤外線装置を大幅にモデルチェンジ。


従来品は頭部をすっぽりと包むタイプだった

が、リング状を実現した。


見た目がオシャレで、扱い方も簡単なため大

ヒットした。


 ユメなどシャンプーをしながら頭皮をマッサー

ジするヘッドスパは14年に開発して評判となっ

ている。


人間工学に基づいて背もたれの角度や枕の

位置などに研究を重ね、極上の座り心地や寝心

地を追求してきたノウハウが遺憾なく発揮された

 



■途上国で先手


  画期的な製品で欧米などで地位を得ている

同社が現在、注目しているのはアジア市場だ。


ベトナムに工場を新設し、シンガポールに現地

法人を設立するなど態勢 を強化している。


ベトナム工場でコストダウンを実現し、質の良い

製品を比較的安く市場に投入していくことで、

中国などの新興企業が台頭し、認知度を高める

前に市場を確保しておく戦略だ。


 アジアの途上国も経済発展とともに生活が豊か

になれば、理美容業の市場も大きくなる。


同社の吉川秀隆会長兼社長は

「美しく健康でありたいというのは地球上に生きる

すべての人の永遠の願望」と話し、今後も世界的

に「美」を行き渡らせるため海外展開を続けていく

という。







この地上に女性が、存在する限り、美の追及と、

言うのは、終わる事は無いでしょう。


いや、美に拘る男性も存在しますから、縮小する

事の無い、市場と言えるでしょう。


ここの経営者の方の考え方って、良いですね。


いずれ、中国が、進出して来る事も念頭に置かれ

てる。と、言うのが。


それまでに、ブランドを確固たるものにしておく。


良いですね。


世界を相手に出来る技術を持ってる。って言うの

も、良いです。


こうした企業には、本当に頑張ってほしいもので

す。