親子でハグ | 心が元気になる話

心が元気になる話

心が元気になれば、毎日の生活も、仕事も勉強も楽しくなってくる!
そんな元気のもとになるお話を発信したいと思っています。

母の日で、数ヶ月ぶりに息子を連れて実家に行ってきました。
私の母は、もう70過ぎ。
髪も白くなり、健康もあまりすぐれません。
でも、私たちが行くと喜んでくれて、
玄関を開けた途端にハグしてくれます。

ところで、ハグって何だかわかりますか? 
ギュッと相手を抱きしめることを、
英語では「ハグ」って言うんです。
つまり「抱擁」です。

$心が元気になる話

一人暮らしの母は、
初孫であり、たった一人の孫が来ると
ギュッと息子を抱きしめてくれます。
そして、私と母も同じように
お互いにギュッとハグをしてから、
互いの顔を見て「元気だった?」と聞くのです。

これは、私が一番楽しみにしている母との挨拶です。
そして、きっと母もそうだと確信しています。
なぜなら、母はとても嬉しそうに、
そして、ずっと抱きしめていたいという風に
かたく抱きしめてくれるからです。

帰る時にも同じようにします。
それは、挨拶の一部なのです。
でも、それは挨拶以上のものです。
本当は、ずっとそうしていたいのです。

だから、チャンスがあれば、
私は母と手をつないで歩きます。
母の足が弱くなっているからだけではなく、
腕を組んだり、手をつないで歩くのが好きなのです。

きっと私は、ずいぶん甘ったれなのかもしれません。
でも、私がこのようにするのは、
それが、私が言葉や他の行動では表しきれないものを
伝えてくれるような気がするからです。

母と離れて暮らしている私は、よく電話で話したり、
手紙やカードを送ったりしてコミュニケーションを取ります。
でも、どんなに携帯やネットが進んだ世の中にあっても、
それだけでは表せないものがあるのです。

よく外国では、ハグする光景を見かけますよね。
久しぶりに会った感激や喜びを、身体全体で表すのです。
また、ある国では、ただ挨拶の一部になっている場合もあります。

$心が元気になる話-カップル

でも日本では、そのような光景はあまり見受けません。
そういう習慣がないのです。

うちの年老いた母が、このハグをするようになったのは、
もう10年以上も前のこと。
初孫が生まれ、孫がおじいちゃん、おばあちゃんに抱きつくのは
とっても自然なことでした。
母もそれに応じている内に、それが当たり前になってきたのです。

私がハグの習慣を持ち始めたのは30年ほど前のこと。
聖書にある習慣を取り入れるようになってからでした。
私は自分の家族、友達、仲間ともハグするようになりました。
朝起きた時、寝る時、出かける時、
そして、いつでも心の充電が必要な時に。

でも、自分の年老いた親とハグをするようになったのは、
息子が生まれてから。
そして、ハグが私にとって、もっと大きな意味を持ち、
とても大切な習慣になったのは、父が他界した時からでした。

$心が元気になる話-母と子なぐさめ

父が他界した時、私は心底こう思ったのです。
「もっと、父を抱きしめてあげたかった」と。
ガンで弱り病院のベッドに寝たきりになった父を見舞って
何度も手を握ったり、身体をさすってあげたりはしていました。
言葉でも、沢山のことを伝えようとしていました。
でも、思いっきり抱きしめてあげることはできなかったのです。

息を引き取ったあとの父に会いに行って、
私は父の胸に頭をうずめて泣きました。
でも、父の身体はもうそれに答えることはできません。
人は、息を引き取ってしばらくすると、
その身体は、もう硬くなってしまうのです。

父の魂は永遠で、たとえ身体が死んでも、
私の気持ちは通じると知っていても、
やはり生きている内に、もっともっといろいろな方法で、
愛と感謝と「大好きだ」という気持ちを伝えたかった。

だから、もう同じ後悔をしないようにと
今はチャンスがあるならいつでも、
思いっきりハグをしようと思っているのです。

神様は、人がお互いに触れ合うことでも
気持ちを伝え合うようにと望んでいます。
優しくふれることから、ギュッと抱きしめることまで、
その方法はいろいろでいいのです。
無理をする必要もありません。

でも、家族を抱きしめてあげたいという気持ちがあるなら、
躊躇せず、それをしてあげてほしい。
何か優しいことをしてあげたいと思うなら、
それを、今してほしい。

なぜなら・・・

墓前に花束をささげるよりも
生きている間にプレゼントする方が、
両者にとって嬉しいこと。


$心が元気になる話-父と子

ところで、今までずっと、
バグは聖書や外国の習慣だけと思っていた私。
最近息子と「ドラえもん」の漫画を見ていてびっくり!
というのは、ドラえもんの歌の中に
「ハグしちゃおう!」っていうのがあったんですよ。

そして最近では「フリーハグ」というのが
世界のいろいろな国で流行っていて、
日本でも幾つかの都市でそれが注目を浴びたというのを耳にしました。

医学的にも、触れ合うことは、人間の基本的な必要の一つだそうです。
赤ちゃんなど、触れられることがないと、
どんなに栄養を与えられていても、
あまり健康に育たないそうです。

だから、健康のため、家族のきずなのため、
心のいやしと豊かさのため、
日本でも本当の意味でのハグの習慣が広がったら嬉しいです。

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