朝高生は普通の高校生です | ここが変だよ在特会(仮)

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全ての差別に反対します!

朝鮮学校・・・

在特会やクソウヨのフィルターを通すと「スパイ養成機関」「テロリスト養成所」「反日工作員養成所」等々でしかない朝鮮学校ですが、実際のところ、どういう学校なのか?

行った事もなければ見た事もない人にとってはどのように見えるか?

卒業生であり、今現在も子供を朝鮮学校に通わせている親の立場としても気になるところです。

まさか、普通の人まで在特会やクソウヨのように馬鹿な印象を持っているとは思いませんが、「分からない」と言うのが、本当のところなのではないでしょうか?

当ブログ、2010/8/27のエントリー「ブログ閉鎖」(実は「朝鮮学校ってどんな学校」)にも書きましたが、朝鮮学校は普通の学校です。

http://ameblo.jp/korea-one/entry-10631546406.html


では、朝鮮学校に通う生徒達はどうでしょう?

結論を先に書くと「普通の生徒」ってことになります。

去る11月21日、広島で「『朝鮮学校無償除外反対アンソロジー』朗読会in広島」と言うイベント(?)が行われました。

関係者を含め、約100名が参加したそうです。

今回は、「ここが変だよ在特会(仮)」の「糞在特会で遊びましょ」って趣旨とはちょっと違っちゃいますが、そこで発表された広島朝鮮高校の生徒の詩を紹介したいと思います。

「普通の高校生」の詩を読んでみてください。


無題』 李恵永(高2)

 いつまで
 いったいいつまで続くのだろうか
 100年前のあの日から
 一体何が変わったのだろうか

 知らなかった
 私たちに吹く向かい風が
 こんなにも冷たく、鋭く、痛いことを
 私は今日まで守られていたから

 やっと知った
 一世、二世が今まで流した
 血と涙の本当の意味を
 本当の訳を
 チマチョゴリに込められた思いを

 私も座っている訳にはいかない
 私はウリハッキョで学びたいから


願い』 金寿梨(高2)

 私たちの願いは一つ
 ハッキョで思いっきり学び
 トンムたちと楽しく過ごしたい
 この願いは届くのだろうか

 私たちの願いは一つ
 「チャビョル(差別)」なく学び
 トンムたちと明るく過ごしたい
 この願いは叶うのだろうか


』 方春菜(高2)
 「私たちも同じ高校生です―。」
 「朝鮮学校の無償化にご協力お願いします―。」

 同級生たちがのどを枯らして叫ぶ声は
 いったいどこに届くのだろう

 無表情で冷たい氷のように過ぎていくこの人たちは
 なぜ分かろうとしてくれないのだろう

 私たちも母親のおなかから生まれて
 初めて立った日があって
 初めて自転車に乗れた日があって
 初めて友だちとケンカした日があって
 初めて人を好きになった日があって

 みんな同じなのに、
 どうして
 「同じなのか?」と
 悩まなきゃいけないんだろう。


無題』 権蓮伊(高2)

 無償化に期待し、
 無償化に裏切られ、
 無償化に泣き叫び、
 無償化に疑問を持つ

 無償化に喜べる日は来るのだろうか


差別と偏見の壁』 崔千玲(高2)

 私たちは生きている
 自分達の国の言葉を話し
 自分達の国の文字を書く
 自分達の国の民謡を習い
 自分達の国の文化を学ぶ

 当然のような事が
 何故反対されるのか
 私たちの存在を
 何故知らない人がいるのか
 私は疑問に思う

 民族自体を差別し、
 権利を与えないのは
 本当に正しいことなのか
 もっとおたがいの事を理解し
 歩み寄る事こそが
 正しい事ではないのだろうか

 文化や言葉のちがう人たちと仲良くする事は
 そんなに害のある悪いことなのか
 私はいつも疑問に思う

 次の世代に在るべきものは
 明るい未来
 そして
 差別や偏見のない
 平和な社会であることを
 私は心から願う


無題』 黄希奈(高3)

 色んな歴史を経て、「今」がある。
 誰が何と言おうとも「今」を変える事は出来ない。

 でも未来を変えることはできる。
 そのためには「今」を頑張れば良いのだ。

 日本と朝鮮
 過去の悲しい出来事から抜け出して
 力を合わせて明るい未来へ駆けだそう

 そのためには「今」が大切だ
 どんな小さな出来事でも
 理解しあわなければいけない

 「今」私たちに何が出来る?
 それは
 同じ高校生として、
 朝鮮人としての
 心の叫びを伝え続けることだ。 


無題』 李愛理(高3)

 響け この思い 土の根っこまで
 どんな 強い風が 遮ろうとも

 育て 立派な葉を つけて
 激しい雨が 降り続けても

 負けるな しっかり根を張って
 荒れ狂う波が 押し寄せても

 太陽の光を たっぷり 浴びて
 胸を張って 堂々と 響け
 私たちの願いよ 根っこまで


忘れられない』 許佳恵(高3)

 「朝鮮学校無償化除外、反対!」
 「私たちも同じ高校生なんです!」

 その声を聞き、私の前で立ち止まった男の人

 その人はまだ若く、サングラスをかけていた
 右手には私たちが配ったビラ
 左手には杖を持っていた

 「署名お願いします!」
 と声をかけると
 その人は肩にかけていたかばんの中から
 一枚のカードを取りだした

 「障害者カード」
 カードには名前と住所が書かれていた

 必死でジェスチャーをする彼を見て
 目が見えないんだと分かった私は
 カードに書いてある名前と住所を署名用紙に書いた

 彼は杖で点字ブロックの上を歩いて行った

 いままで何人もの人にもらった署名
 でも、いちばん忘れられない署名


無題』 金柔純(高3)

 私たちも同じ高校生
 他と何も変わらない
 ただ国籍がちがうだけ
 ただそれだけ

 朝高生の姿を見てください
 ウリハッキョで学ぶ私たちの姿を見てください
 あなたの心で感じてください
 「学びたい」と言う私たちの気持ちを


永遠』 白美純(高3)

 私たちは今日も明日も走りまわる
 「無償化」
 この三文字を手に入れるためだけに


一番大きく深いもの』 黄允実(高3)

 朝鮮学校だけ除外された
 中国の民族学校だって
 ブラジルの民族学校だって
 みんなみんな適用されたのに
 私たちだけ除外された

 テレビを見ると腹が立つ
 スパイを育てる学校?

 ほんまにそんな事思っとんか
 ただのいじめにしか見えんのんじゃ

 腹が立つけど
 許せないけど
 一番大きく深いのは
 私たちを分かってくれない悲しみ


除外反対』 表翔基(高3)

 無償化
 いつになっても

 きまらない
 だからさけぶ
 除外反対と 


2文字』 柳弥那(高3)

 「朝鮮学校」
 学校という言葉の前のたった2文字で
 世間は私たちを嫌う

 「朝鮮人」
 人はみんな同じなのに
 人の前のたった2文字の言葉で
 日本は私たちに試練を与える

 何のために声を枯らして叫ぶのか

 私は聞きたい
 何のためあなたは政治家になったの?と。

 私は叫びたい
 「無償化にご協力ください」と。

 いや、ちがう
 「私たちは朝鮮学校という学校に通う朝鮮人という
 立派な一人の人間です。」と


無視しないで』 金裕花(高3)

 普段は塾へとつながる道が
 あの日は恐くてたまらなかった
 冷たい視線と冷たい言葉に
 私はすごく傷ついた
 同じ塾の生徒は不思議そうに
 私を見つめて通り過ぎる
 そんなことするなら勉強しろよって
 思っているのかな?
 
 無視せずこのビラもらってよ
 読んだらちゃんと分かるから
 同じ勉強してるじゃん


ウリハッキョ』 郭貴将(高3)

 十五年間通っているウリハッキョで
 ぼくは勉強だけではなく
 色んなことを学んだ

 この十五年間で学んだ事は
 ぼくのこれからの力になるし
 ぼくの人生の誇りでもある

 だからこの十五年間を
 次の子どもたちにも
 学んでほしいんだ
 そしてウリハッキョを
 守り続けるんだ!



私達も同じ高校生です』 金智世(高3)

 何故ですか
 私たちにも権利をください
 学ぶ権利を・・・

 私たちの前に突然現れた差別
 必死になって戦うなんて
 想像も出来なかったあの日

 今、私たちはあるべき権利を求めて
 
 今日も外へ出て大声で叫ぶ

 「私たちも同じ高校生です!」


自分の居場所』 金光希(高3)

 日本で生まれた私。
 当たり前のように日本学校に通ってた私。
 何も知らないままに日本で生きてた私。
 「無償化」を知らなかった私。

 でも、中身は朝鮮人の私。
 今はウリハッキョに通っている私。
 ウリノレをうたっている私。

 「無償化」のために・・・
 アボジのために・・・
 全国の朝鮮学校のために頑張っている私。

 幸せに・・・・・ただ差別なく生きたいと
 心の底から願う「私たち」。


問い』 李真美(高3)

 私たちは生きています。
 トンムと笑い合って
 たまには喧嘩して
 沢山笑って沢山泣いて
 夜になったら眠ります。

 日本に住む他の学生と
 何が違うんでしょう

 間違っていますか?
 私達朝鮮人が
 日本で朝鮮語を学ぶことは

 学びたい
 このあたり前の気持ちを持つことは
 日本では許されないのですか?


キムチ』 金竜貴(高3)

 キムチは料理

 チョゴリは衣装

 朝鮮語は言語

 じゃあ、朝鮮学校は何ですか?


言葉』 李捺希(高3)

 嫌だという言葉
 無理無理という言葉
 北朝鮮は嫌いだからという言葉

 この言葉で少し不安と
 恐怖を持った署名活動

 しかし

 頑張れという言葉
 不公平だという言葉
 応援してるという言葉

 同じ「言葉」でこうも違って
 一歩勇気が出た
 頑張れた署名活動



どうですか?

俺は詩のこととか、よく分かりませんが、正直「素晴らしい」と思いました。

涙腺弱しの中年男、bubkaは思わず・・・

スパイやテロリストに、こんな素晴らしい詩が書けるでしょうか?

もう一度言います。

嫌、何度でも言います。

「朝鮮学校の生徒は普通の生徒です!」

「同じ人間です!」

「差別はやめろ!!」