川越style「TSUI(ツイ)」この靴とつい出かけたくなる 川越のオーダー靴店 | 「小江戸川越STYLE」

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川越の現場で様々なまちづくり活動にも従事しています。
「小江戸川越STYLE」代表:石川真

好きな靴ならあげればいくつもある、家にたくさんある靴の中で、

なぜかいつも決まってこの靴を選んでいる、ついついまたこれを履いていた。

自然と求めて選んでいるような靴がある。

そんな靴が、TSUIの靴なのだと思う。

履いている感触、歩いている心地良さ、靴ともに見る街の風景、靴が暮らしの気持ちに作用して、今日もやっぱりTSUIの靴だった。
つい選んで、つい出かけて、靴と共に川越がもっと楽しくなっていく。

川越のオーダー靴店、「TSUI」さん。

お店があるのは、川越駅東口からアトレマルヒロとmodiに挟まれた三番町通りを東へ行き、川越街道とぶつかる三番町交差点を越えてさらに進む。

川越街道を越えると途端に流れる空気がゆったりとなっていくのが特徴、この細道の先にはあのお店、ここを行った先には・・・と個性的なお店と出会えるエリアに入っていく。

通りを真っ直ぐ行って右手に見える建物にTSUIさんがある。

その建物にはかつて、言わずもがなの川越の人気店「Utakata」さんがあり、川越ではお馴染みの建物。

アパートはさらに奥へと続いて、「ヒヤシンス雑貨店」さんがあって、その奥にチラリと看板が見えている。

この先にも何かが・・・??

心臓の鼓動が一気に高鳴る。

この先に何かが・・・?と進んで行った先に、この場所にこんな素敵なものが!と想像以上のものとの出会い、裏川越ならではのわくわく感は既に始まっていました。

きっと素敵な出会いが待っているはず。

建物と建物の間を歩を進めて行くと、「本当にここに??」という不安が一瞬よぎるのは、他のうらかわのお店に辿り着くのと同じ体験。

しかし、目に入ってきたその空間は、やっぱり想像を超えていました。。。

2016年4月にオープンした、オーダー靴店の「TSUI(ツイ)」さん。


「TSUI(ツイ)」
川越市仙波町2-17-17-103

営業日:基本は土日、祝日
イベント出展等で実店舗はお休みする場合もありますので、ブログにて営業日をご確認のうえご来店ください
ブログ:http://tsuishoes.jp/

OPEN:12:00~19:00

TEL:049-293-8234
E-MAIL:

tsui.tsui.mail@gmail.com
Facebook:

https://www.facebook.com/tsuishoes/
Instagram:

http://instagram.com/tsui_shoemaker

駐車場:すぐ近くに60分200円のコインパーキングがあります。
※クレジットカードご利用いただけます

 

扉を開いて一歩足を踏み入れると、そこは、既存の靴店とは一線を画するような木の温もり溢れる空間。

店内の内装などは出来る限り自分たちでハンドメイドで改修し、自分たちの靴の世界観に合う空間を作り上げていました。靴同様、お店全体を自分達の手で。什器も靴に合うことを第一に考え、これも自分たちで制作したというこだわり。

ここは、靴ブランドTSUIさんにとってのショールームとしての店舗で、ここでオーダーや各種相談を受け付けている場所。靴を製造する自身の工房はまた別の場所にあります。

「TSUI」の靴は、「つい」履きたくなる靴がコンセプト。
「『つい』=『無意識』=『お気に入り』
無意識で、ついいつも履いてしまう、
そんな日常の定番になれる、お気に入りの1足を心をこめてお作りします」。

 

川越で個人の靴屋というお店自体珍しく、さらに靴職人が自分で作った靴を販売しているとなると数少ない。

靴が並んだ棚には様々な色や形のTSUIの靴がずらりと並んでいる。

店内に並んでいる靴は、TSUIで靴をオーダーするためのサンプル靴。

こういう色、こうしたデザインの靴があると、見て触って確かめられるショールームという以上の体験・出逢いの場所で、

「この色がいいな」、「この形にしたい」など想像を膨らませながら実際の形を把握することができる。

TSUIさんの靴のデザインはシンプルで、どんな生活シーンにも合う王道を目指しているのが特徴。

靴製造ではオリジナルの木型を使用し、パターンオーダーで受注生産していて丁寧に1足、1足職人が手作りで靴を作っています。

 

TSUIさんがこうしたお店を構える意味は、靴という特性上、

「自分たちの靴を見てもらえるショールーム」が必要だとずっと願っていたから。

例えば、革製品の雑貨をネットで販売する作家さんは多いですが、「靴」というのはまた別種のもので、見て触って何より試着できた方がいい、というかした方がいい、TSUIの靴を五感で感じられる場所を創るというのが、工房とは別の中心市街地の実店舗へ繋がる発端でした。

また、実店舗があることで、修理などの相談にも気軽に応えることができ、靴にまつわる困ったことがあればお店に行けばいいんだ、という安心感が生まれる。

直接会って相談できる、というのはとても大きなことなのだ。

靴の選び方からお手入れの方法もTSUIの前田さんが丁寧にアドバイスしてくれます。

 

TSUIさんでの靴のオーダーはまず、シューフィッターの資格を持つTSUIの前田さんが足型を計測し、皮見本を見比べながら靴の色を決め、紐やソールの素材を自由に組み合わせと、一つ一つの要望を聴いてくれる。

靴を決める参考になるのが、店内に陳列された数多くのサンプル靴。

サンプルの靴から、「この色にすると、このデザインだとこういう感じになるんだ」と選ぶ手助けになる。

直感でこの色がいい!とすぐに決まる人もいれば、一度家に帰って考えてからじっくり決める人まで、靴作りはまさに十人十色。


(靴の色見本、様々な色の靴を作ることができる)

 

「革靴」というと男性的なイメージがあるかもしれませんが、TSUIの靴は、男性はもちろん、女性が見ても「カッコいい」と思える革靴を目指している。

そして事実、TSUIさんでは女性によるオーダーも多く、自分の靴をこだわって作りたいとやって来る人が多いという。

■サイズ展開

Women's sizes:20cm~25cm
Men's sizes:23cm~28.5cm
■価格 靴の基本代金は、
【短靴】43,500円+税
【ブーツ】49,500円+税
※革のコンビネーションやメダリオン等は有料オプション
TSUIオリジナルの木型をベースに、必要に応じて足に合わせて木型を調整をしていることが、お客様の満足度に繋がっている。
2足目、3足目…とリピーターも増えてきていると言う。

製作期間としては約2ヶ月半(受注の状況により異なります)。

自分用に作る場合でも、ビジネス用・プライベート用と作り分ける人もいて、また、人の贈るためにオーダーする人もいる。

 

さらに踏み込んで、オプションとして、カスタムオーダーで細部にこだわった自分だけの靴を作ることができるのも嬉しい。ここにもTSUIの職人としての腕が注ぎ込まれる。

コンビ、シボ、ハンドステッチ、ギザカット、メダリオン、ベロ上部革変更、ストラップ・・・などなど。


 

こういう細やかな要望に応えることができるのが、個人店の強みでもあります。

 

TSUIさんは、オーダーを書き込んだ個々のオーダーシートをもとに、デザインから底付けまで、全ての製造工程を川越市内ににある工房にて自身で製作しています。

そして。

製作期間を経て、出来上がった靴が渡される日。

待ち焦がれた自分の靴に足を通すと、思わずにんまりと笑顔に。

足元からその笑顔が見えるよう。

また、出来上がった靴を受け取った後も、TSUIさんにTSUIさんの靴を履いて、TSUIさんの靴を見せに来てくれる、履き心地を伝えに来てくれる、靴の相談に来てくれる人も多いのだという。

 

靴が出来上がった後ももちろん、いや、出来上がってからこそ、本当の靴との、TSUIとの関係が始まるのかもしれない。

靴のお手入れなどの相談もTSUIで受付け、店内にはケア用品も揃っています。

また、シューケアセットもあり。
一般的なスムースレザーの靴のお手入れに必要なアイテムが詰まった、スターターセット。イラスト付きの説明書が入っているので、靴磨きに自信がない人でも安心して使うことができます。お手入れ道具以外に、イタリアンレザー付きの靴べらと、道具の収納に便利なコットンバッグ付き。
【セット内容】
①埃落とし用馬毛ブラシ (ドイツ製 / size 15.7cm)
②仕上げ用豚毛ブラシ (ドイツ製 / size 15.7cm)
③ステインリムーバー (日本製 / 60ml)
④リムーバークロス (日本製 / 5枚)
⑤ペネトレイトブラシ (ドイツ製 / 豚毛 / 7cm)
⑥シュークリーム (イタリア製 / 60ml)
⑦グローブクロス (日本製 / 1枚)
⑧靴べら (日本製 / 真鍮)
⑨収納用コットンバッグ (日本製 / 1袋)
⑩お手入れ方法の説明書
計 10点
※シュークリームはお好みに合わせて2種類からお選びいただけます
▪︎M. Mowbray アニリンカーフクリーム 無色
▪︎M. Mowbray デリケートクリーム 無色
(クリームの特徴は店頭にてご説明いたします)
【販売価格】
5,800円(税抜)
セットをご購入の場合、ラッピングは無料にて承っております。

 

TSUIの前田さんは川越、古谷地区の出身。

夫妻は同じ靴の専門学校で靴作りを学び、卒業後は二人は違う靴メーカーにそれぞれ勤務していました。

前田さんは義肢装具を作るメーカーで働き、奥様は紳士靴を作っていて、当時から、女性がカッコイイを思える革靴がもっとあたらいいのに、という思いを抱いていたことが、今の靴作りに影響している。

二人働いていた時から、

「いつかは自分たちのオリジナルのブランドを立ち上げたい」という思いを胸に秘めていました。

まず始めに革小物のブランドを立ち上げ、鬼子母神の手創り市など各地のイベントに出店を重ね、そしてついに、靴のブランド「TSUI」を起こしました。

初めての受注会は、2015年11月のこと、群馬県富岡市での企画展『Art Craft Market』に参加した時のことでした。二日間の開催でしたが、多くの人にTSUIの靴を体験してもらい、好評だった。

2016年5月には、長野県で開催された松本クラフトフェアの同じ事務局が企画している『工芸の五月』というイベントに参加。一ヶ月間という長いスパンの出展で受注会を行っていました。

 

個人のオーダー靴店、という、TSUIさんにある今までの川越にない新しさ。

川越がさらに魅力的になっていくだろうなというわくわく感があります。

この場所にお店を構えたという話しが、まさにTSUIさんらしいです。

この場所は、いや、この場所でなかったら

TSUIさんは誕生していなかったかもしれないというくらい、重要なことでした。

TSUIさんがある奥まった場所にお店を構えるなんて、目立たないし、普通に考えたら難しい。

ここをあえて選んだ理由として、Utakataさんの影響もあったそう。

(かつてのUtakataさん)

TSUIの前田さんは、

「Utakataさんの古道具、古雑貨を好きな方は、TSUIの靴も合うのではないかと思いました」と話します。

二つのお店が同じ並びにあることで、相乗効果が生まれて建物・場の魅力が高まり、ここだけで、うらかわお店巡りができるようでした。

今は、TSUIさんの隣にヒヤシンス雑貨店さんが入って、この組み合わせも楽しい。古雑貨という系譜は息づいています。

(川越style「ヒヤシンス雑貨店」洋書の古書とヨーロッパの蚤の市で集めた古雑貨

https://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12428928501.html

 

今のように、うらかわのお店巡りが定番となったのは、間違いなくお店自身が積極的に発信しているからです。

Utakataさんがお店に来たお客さんにTSUIさんのことを紹介する、

ソコノワさんがTSUIさんのことを紹介する、

紹介で知った人たちが「歩いてすぐなら行ってみよう」とお店を巡っています。

他の街では有り得ないことかもしれませんが、

川越の個人店文化は、個人店の輪で支え合っているところがある。

TSUIさんの店内には、というかTSUIさんの店内にも、と言った方がいいですが、

いろんなお店のショップカードが置いてあり、

TSUIさんに来て、さあ、TSUIの靴を履いて次はどこに行こう、と楽しみが広がります。

 

例えばTSUIさんからほど近く、花屋「d'ici peu」さんや「フォータカハシ」さんへ出かけてみてもいい。

(「d'ici peu(ディシプー)」ここにしかない空間とここでしか出会えない花へ

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11566121588.html

 

川越街道を越えて、ソコノワさんをはじめ、個人店が詰まったあの建物に寄るのも楽しい散策。
 

ちなみに、TSUIの前田夫妻は以前からよくデイリースタンドコポリさんに行っていて、そこでソコノワさんと知り合ってから、いろんな展開が広がったと振り返ります。

川越八幡宮近くにある焼き菓子の野里さんや、花のKONOHAさんにもすぐ辿り着く。

(「やき菓子 野里」自分を大事に。人を大事に。八幡通りにある焼き菓子専門店

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-11573146131.html

歩いて行ける距離の中で、靴や雑貨や食事、花、お菓子といった、それも川越で人気のものばかりが体験できるという奇蹟。

 

TSUIさんは、お店オープン後から川越をはじめ各地のイベントにも出店していて、TSUIの魅力を積極的に発信している。

(「川越ハンドメイドの雑貨市」2016年4月16日、17日

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12151079128.html
 


(「かみ吹丘のウラカミ市」7月24日シボネボルケの林で

http://ameblo.jp/korokoro0105/entry-12184343402.html

 

川越の人は、いい物をいいと選ぶ目を持っていて、

例えば帽子ならKIKONOさんの帽子は、オーダーで自分だけの帽子が作ることができ、

街のあちこちで、

「あ、それKIKONOさんですね。自分もです」と会話が生まれるくらいの浸透度。

既製品ではなく、自分仕様にこだわる人が多いのも川越の特徴かも。

(KIKONOさんの帽子たち)

では、それなら。と思う事があります。

川越で、「あ、その靴TSUIさんですね。自分もです」

なんていう会話があちこちに生まれていて、TSUIの輪が大きく、川越スタイルが広がっているのだ。

 

思うのは、川越人の目というのは、この街に住んでいるからこそ自然と育まれる感性があると思う。

川越は、いい物を使い込んで味が出るのを楽しむ人が多いのは、一番街の蔵造りの町並みが今に残っていることに現れているよう。

価値ある古いものを大事に大事にし、残そうとする、それによって味が出て、たった一つのものになっていく、のを楽しむ。

街の人の感性は、帽子を選ぶ時もそうだし、靴を選ぶ時にだって知らず知らずのうちに発揮されているはず。

だからTSUIは、川越にとって待望のお店なんです。

使い込むほどに味がでる、革靴以上にこの言葉が当てはまるものってなかなかないですよね。

と、前田さんが二つの靴を見せてくれた。

「二つの靴、見比べてください」

見ると、どちらの靴もTSUIに違いなかった。

が、よく見ると・・・明らかに風合いが違う。

一つはお店で置いているサンプルの靴、

そしてもう一つは、長い時間経たもの。

TSUIの靴は、使えば使うほど味わいが生まれ、

育てていくような愛着で接していくうち、靴も応えてくれて生長していく。

靴は、長い時間をかけてその人の使い方でしか生まれない風合いをまとい、世界に一つだけの存在になっていく。

 

「靴は3足以上をきちんとローテーションし、適度にメンテナンスをして履けば、長く履けます」


TSUIの靴を、何年と履いたら一体どんな風合いを醸しているのだろう。

きっと、古道具たちのような雰囲気になっているのかも。

 

一足の靴があることで、生活がちょこっと変わり、

家でもつい見たくなり、つい触りたくなり、
明日への期待が高鳴る。

そして、ついつい履きたくなって、ついつい出かけたくなって、また、今日が始まっていく。

 

さあ、靴を履いてどこ行こう。

 

「TSUI(ツイ)」
川越市仙波町2-17-17-103

営業日:基本は土日、祝日
イベント出展等で実店舗はお休みする場合もありますので、ブログにて営業日をご確認のうえご来店ください
ブログ:http://tsuishoes.jp/

OPEN:12:00~19:00

TEL:049-293-8234
E-MAIL:

tsui.tsui.mail@gmail.com
Facebook:

https://www.facebook.com/tsuishoes/
Instagram:

http://instagram.com/tsui_shoemaker

駐車場:すぐ近くに60分200円のコインパーキングがあります。
※クレジットカードご利用いただけます