戸倉の未成隧道7 | トリブログ

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とにもかくにも道が好き。
廃道と隧道、地形図と運転を愛する石井あつこが廃道のことを綴るブログです。
たまに温泉や着物、日常の話もするかも。

戸倉の未成隧道6の続きです。



なんだろう。無機物だというのになんだか生々しい。
子供の頃に読んだ絵本にあったお化けクジラのおなかの中にいるような(ああいうのってなんでか胃の中じゃなくてアバラが見えてる空間なのよね)

そして・・・臭い。
くっせーよ!蝙蝠!!
は!いけませんわ。こんな乱暴な言葉使い(笑)
蝙蝠に罪はない。侵入者の私たちがイケない(汗)
そう、入口付近にいた蝙蝠は奥に避難し、それによって目覚めた奥の蝙蝠たちはさらに奥へ。でも威嚇もしたいのか、私の目前まできてまた奥に行くヤツもちらほら。
いま私の目の前では蝙蝠が盛大にパニックを起こしていて、ばっさばっさと飛び回っている。
そしてその羽ばたきによって地面の積もったアレが舞い上がり、うんざりする臭いを私に届けてくる。

気を取り直して。


放棄されたセントルを見る機会なんて滅多にない、というか、放棄されててもされてなくても見る機会なんてないし、これが生まれて初めてのセントル。の断面。
こんな風に充填して、アーチを巻いていたんだ。


セントルが途切れた先は、まるで自然の洞窟のような穴だった。
あとで振り返ってみれば、ここが一番崩落がひどく、進退に迷うところだったと思う。
(なのに写真がない)
足元も天井も平らなところはなく、また風化したのかもともとなのか、脆い岩塊は手をかけたりするとすぐに崩れた。
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をご覧になった方は、私が崩した石くれを自分の足に直撃させてるのを記憶されているかも。
お持ちでない方、この機会にぜひ!(突然の宣伝w)

崩落を乗り越え、先に進む。足がアレのぬかるみに嵌るわ、いまにもどこか崩れてきそうだわ、なんだかよくわからない居心地の悪さに耐えつつ、
人ひとり分がやっとの隙間を抜けるとそこに




導坑があった。