すみコラム 24
「笑うな(筒井康孝)」を読んで。
もうこうなったら「すみコラム」じゃなくて「読書感想文」のテーマを作ろうかと真剣に悩んで止めました(笑)
かなり前なのですが、筒井康孝先生の「笑うな」を読みました。
筒井康孝先生の作品ですと、「旅のラゴス」を少し前にご紹介しております。そう、「旅のラゴス」が面白すぎて、この「笑うな」を購入したに至ったのであります。
もう、この装丁からしてそそられますよね(笑)
実は、書店にて一目ぼれ購入です。
「笑うな」の初版は1975年の徳間書店さん。その後1980年に新潮文庫さんから出版され、そちらが私の人生のバイブルになりました。
ちなみに、徳間書店さんの装丁は
う~~ん……。今のが好き!!
「旅のラゴス」の時にも書きましたが、筒井先生といえばSF小説の巨匠。「時をかける少女」なんて、時代を超えてリメイクが繰り返されているほどです。しかしそれだけではなく、パロディやスラップスティック(wikiより)な笑いを得意としています。
して、この「笑うな」はその笑いの魅力が詰まりまくっているのです。
普通の日常の風景から始まり、いつの間にか異次元の世界に行っている。しかしその境界線はあいまいで、どこからどこまでがこっちで、いつからそっちになったのかが分からない!
きっとこの装丁の道路標識のようなイラストは、そういう意味なんだと勝手に解釈し納得しています。
また、やはりSF界の大御所ということもあり、完全なパラレルワールドの世界の話もあるなど、どこをとっても飽きないで楽しめる仕掛けがあります。
話はほぼ、ブラックユーモア。ちょっと「うう…」となるようなグロイ場面もあるのですが、淡々と書かれているので、それも笑いにかわってしまうのです。そう、筒井先生の淡々とした文章は、こういうショートショートにぴったりだと、素人ながら評してしまいました。
1話は、数ページの短編から、5ページほどのショートショートなど。
これ一冊で、数冊分の小説を読んだかのような満足感が得られます(笑)
ちなみにこれを手にしたきっかけは、もちろん「旅のラゴス」を読んだからなのですが
かなり古いこの小説が、なぜ大型書店のいい場所に置かれていたかというと(読み終わってから気付いたのですが)少し前のアメトークにて芸人(小説家?)の又吉直樹さん(先生?)が紹介されていたみたいですね。
読書好き芸人の回、見逃した!見たかったな~~!!
たぶん私、三浦さんと趣味が合う(笑)
桐野夏生さんなんて全部読みましたもん(笑)
感動とか、グっとくるとか、人情とか、そんなものはありません。あるのは、少しの日常とたっぷりの違和感。しかしそれが人間の本質なのであって、「笑うな」と言いながら「嘲笑いたまえ」と囁かれているような「見られたくない所を見られてしまった」時のようなバツの悪さが心地よい余韻となる小説です。
読書の秋。
いや、いつだって読書の季節。
気持ちよい夜風にあたりながら、笑いたい時に笑い、後ろめたい気持ちを味わってみてはいかがですか?
「笑うな(筒井康孝)」を読んで。
もうこうなったら「すみコラム」じゃなくて「読書感想文」のテーマを作ろうかと真剣に悩んで止めました(笑)
かなり前なのですが、筒井康孝先生の「笑うな」を読みました。
筒井康孝先生の作品ですと、「旅のラゴス」を少し前にご紹介しております。そう、「旅のラゴス」が面白すぎて、この「笑うな」を購入したに至ったのであります。
もう、この装丁からしてそそられますよね(笑)
実は、書店にて一目ぼれ購入です。
「笑うな」の初版は1975年の徳間書店さん。その後1980年に新潮文庫さんから出版され、そちらが私の人生のバイブルになりました。
ちなみに、徳間書店さんの装丁は
う~~ん……。今のが好き!!
「旅のラゴス」の時にも書きましたが、筒井先生といえばSF小説の巨匠。「時をかける少女」なんて、時代を超えてリメイクが繰り返されているほどです。しかしそれだけではなく、パロディやスラップスティック(wikiより)な笑いを得意としています。
して、この「笑うな」はその笑いの魅力が詰まりまくっているのです。
普通の日常の風景から始まり、いつの間にか異次元の世界に行っている。しかしその境界線はあいまいで、どこからどこまでがこっちで、いつからそっちになったのかが分からない!
きっとこの装丁の道路標識のようなイラストは、そういう意味なんだと勝手に解釈し納得しています。
また、やはりSF界の大御所ということもあり、完全なパラレルワールドの世界の話もあるなど、どこをとっても飽きないで楽しめる仕掛けがあります。
話はほぼ、ブラックユーモア。ちょっと「うう…」となるようなグロイ場面もあるのですが、淡々と書かれているので、それも笑いにかわってしまうのです。そう、筒井先生の淡々とした文章は、こういうショートショートにぴったりだと、素人ながら評してしまいました。
1話は、数ページの短編から、5ページほどのショートショートなど。
これ一冊で、数冊分の小説を読んだかのような満足感が得られます(笑)
ちなみにこれを手にしたきっかけは、もちろん「旅のラゴス」を読んだからなのですが
かなり古いこの小説が、なぜ大型書店のいい場所に置かれていたかというと(読み終わってから気付いたのですが)少し前のアメトークにて芸人(小説家?)の又吉直樹さん(先生?)が紹介されていたみたいですね。
読書好き芸人の回、見逃した!見たかったな~~!!
たぶん私、三浦さんと趣味が合う(笑)
桐野夏生さんなんて全部読みましたもん(笑)
感動とか、グっとくるとか、人情とか、そんなものはありません。あるのは、少しの日常とたっぷりの違和感。しかしそれが人間の本質なのであって、「笑うな」と言いながら「嘲笑いたまえ」と囁かれているような「見られたくない所を見られてしまった」時のようなバツの悪さが心地よい余韻となる小説です。
読書の秋。
いや、いつだって読書の季節。
気持ちよい夜風にあたりながら、笑いたい時に笑い、後ろめたい気持ちを味わってみてはいかがですか?