↑ このテーマ [地獄のマタニティライフ]では 




【重症妊娠おそ】について綴っています。



この記事を書こうと思ったきっかけについては  こちら をご覧ください。




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つわりが始まったのは 6週目。



ハネムーンから帰った翌週でした。



計画していたから、ハネムーン中も [きっと妊娠している]と予感はしてました。



お腹を気遣いながら でも 十分に楽しみました。





はじめは、『あ~、とうとうきたな(>_<) 仕方ない』という気持ちでした。



胃がムカムカする。お腹が空くと吐き気がする。



それは一般的な[食べつわり]。常に食べていないと気持ち悪い。



これくらいのつわりは当然覚悟していたし



知識はあるから 友達からもらった [初めてのたまごクラブ]を参考にして



小さなおにぎりや食パンを常に鞄に忍ばせてました。



妊娠の事は まだ当分誰にも言わないでおこう。



初期の初期だし、まだどうなるか分からない。また何かあったら心配をかける。



そんな気持ちから 母親にも友人にも言わず 



主人だけが知る状態。







この週は1日だけ仕事が入っていました。



企業の大規模セミナーMCカラオケ



ラッキーな事に 完全影アナウンスビックリマーク 



この仕事を始めておよそ20年、セミナー司会で一瞬も表に出ず



お客様の目につかない放送席で座ったままのアナウンスなんて数える程!!



通常なら 何千人の前に立ち お客様の視線を感じながら 笑顔でしゃべらなければならないのに



ずっと座ったままで ときどき空腹を満たすためにおやつをつまみながアナウンスできるのだから



本当にラッキーでありがたい仕事でした。



神様もお腹のベビちゃんを応援してくれているビックリマーク心からそう思いました。





7週目には 吐かないまでも 『オエッ』っと" 空嘔吐 " するようになりましたショック!


この週も1日だけ仕事が入っていました。



今回は ジュエリー展示会にてステージでの司会。



タレントさんとステージで絡むのは とても気を使うので どっと疲れますガーン



有り難かったのは 待ち時間(実質 休憩時間)が多かった事。



なんとか ステージで空嘔吐しないように 何度も おやつをつまむ事ができました。



もちろん、控室で一人の時は 『オエッ』ってしてましたけど・・・・





8週目には ご指名で頂いた4日間の仕事が入っている。



ある企業のプライベートショー。



ステージで新商品を紹介するナレーターの仕事ですカラオケ



迷ったけど せっかくのご指名だし と受けた仕事。



原稿を覚えなくてはビックリマーク 当然まだ事務所にも妊娠の事は話していない。



会社員でもなく、毎日仕事がある訳でもなく、現場での実績が信用につながるこの仕事。



[体調が悪い]は通用しないし、ましてや妊娠している なんて知られたらこの仕事を降ろされるのは確実!!


妊娠した なんて知られてはいけない!甘えは通じないビックリマーク


気持ち悪かったけど まだ吐くわけじゃないし 一生懸命原稿を覚えて



リハーサルに挑みましたビックリマーク


・・・・いつものように 原稿はバッチリ頭に入っているv(^-^)v



本番も問題なしビックリマーク



家に一人でいるよりも 外に出た方が少しは気がまぎれる・・・



まだそんな時期だったから 現場で ナレーター仲間に会うのも楽しみでした。




でも、確実に疲れやすくなってる。マタニティワッペンを付けて電車に乗っても



席を譲ってもらえる確率は50%。



やりきれない気持ちと 自分の身体が心配なのと 仕事を無事終えなければいけない



という責任感で いつもよりかなりナーヴァスになっていましたむかっ



バックヤードでは 『オエッ』と 空嘔吐をして



ステージでは笑顔でマイクを持ち



そんな事を一日10回以上繰り返し なんとか3日間の本番を終えましたあせる






休日もはさまず次の日も セミナー司会。



この頃には 胃のムカムカ感、吐気 に加えて あらゆる匂いが気になり始めていました。



会場内のお客様はほとんどが男性。



そう、特に男性の体臭が とにかく鼻につくのです。



それは、ただ『気持ち悪い』というだけではなくムカムカと胃液がこみ上げて今にも吐きそう!!


でも、吐くわけにはいかない!この仕事は オーディションで取った仕事。



今後 年に何度か開催されるセミナーでレギュラーとして使っていただける



という条件でうけたオーディション。



クライアントにしてみれば そんなオーディションで選んだMCがいきなり妊娠! だなんて



クレームになってしまう。。。。



なんて悲しい、虚しい仕事なんだろう(ノ_・。)と切なくもなりました。



でも、現場では ステージでは誰も助けてくれない。一人で戦わなくてはならない。



そんなことは承知の上でこの仕事を20年も続けてきたはず!



自分を奮い立たせました。



男性の体臭、女性の香水、帰りの電車内のお酒の臭い、、、



帰りの電車では マタニティワッペンを付けて優先席の前に立ちました。



座っているのは20歳前後の学生らしき男の子三人組。



三人ともわたしのマタニティワッペンを見て三人で目を合わせニヤリ。



一瞬の沈黙の後 笑いあう三人。



そのまま優先席に座ったまま 楽しそうに話し続けました。



その後およそ40分間 込み合う車内の優先席の前で立って帰った私。



何度も「譲っていただけませんか?」という言葉が口から出かけましたが



お酒を飲んでいるようだったので いろいろな状況を想像し 最後まで吊革にぶら下がるようにして



最寄駅まで立っていました。



目まいがする。心臓がどきどきする。



これは ただつわりで気持ち悪いだけではないみたい。



誰も気づいてくれない悲しさ 優先席なのに!!という怒り



なぜわたしはおなかのベビちゃんにこんな辛い思いをさせてまで仕事をしているんだろう



という憤り。



もちろん仕事は大事だけど これでベビちゃんにまた何かあったら一生後悔してもしきれない。



いったいわたしは何をやっているんだろう。。。。



今のわたしにとって一番大事なものはなに?… その答えは簡単なのに!



たとえば 仕事をキャンセルして事務所の信頼をなくす



この業界から干される



今まで20年間頑張って築きあげてきたものがたった一日で崩れる



としても



ベビちゃんの命に比べれば そんなものはどうってことはない。



なぜそんな簡単なことに気付かなかったんだろう。。。。



なぜそこまでして 今日の仕事にしがみつく必要あったのか?!



色んな感情がこみ上げて 意識がもうろうとする。。。。






やっと最寄駅に着き 倒れこむようにトイレに入りました。



初めて吐いたのはその時でした。







それから 1,2日後の事です。



つわりがどんどん悪化し



『これはおかしい!!これはただのつわりではない!!』と思い始めたのは。



そこから つわりを通り越し【重症妊娠おそ】になってしまったわたしの



地獄の日々が始まったのです。



  【重症妊娠悪阻】について 妊娠8週目~   に 続く。