親の役目 | 極真静岡本通道場ブログ

極真静岡本通道場ブログ

静岡市で一番元気な空手道場!

審査で規定に満たないと判断し、落とした子供の母親からでした。
「発表を見て泣いて帰って来た。落ち込んでしまっている。この子の将来どうしてくれるんですか?」
私はすかさず返事しました。
「そんな根性のないような子なら、空手なんかやめた方がいいですよ。それを言って聞かせて、次で頑張れと、ハッパをかけてあげるのがお母さんの役目でしょう」

大阪の子供の大会でも、審判で手伝っていた高校生の黒帯の女の子が父兄に判定の事でやじられ、ののしられ後で泣いていました。
おそらく、出場料を払っているから文句を言う権利がある、という考え方なんでしょう。
訴え続けて来て少なくはなったが、今でもビデオカメラを片手にガム噛みながら「ローや、ローや」と、この人本当のローキックもらった事あるのか、と思うような母親がまだいる。
本当時代も変わりました。

私の娘は13歳ですが18キロの中学生の障害児で、毎日女房が養護学校に連れて行っています。
でも学校に行くと、もっと重症の子供達も沢山さんいます。
養護学校の文化祭とか行事に参加する度に思うのは、「足るを知る」という言葉。
命があって元気なだけで充分なんだ、という事。
娘がこうなってなかったら、ひょっとしたら私も私の道場の大会も、「勝ったもんが勝ち」になっていたのかも、とよく思います。

元気で空手が出来て、試合にも出られて、もうそれで充分。
そこから先は本人に、そして指導してくれる先生にまかせていたらいいんです。
たかが空手の試合に負けた、審査で落ちたといって、その子のこの先何十年の人生に何の影響があるんでしょう。
逆にそこでこそ「強い心」が育つようエールを送ってやるのが、我々指導者、親の役目ではないでしょうか。


※桑島師範の過去日記から。

黄帯