出版業界が斜陽産業と言われて久しい時代です

 

初版部数も減り

出版件数も年々少なくなり

書店閉店のつぶやきを

毎日のように目にします

 

出版バブルとはいつだったのか?

 

を定義するのは難しいですが

ピークアウトしたのは

2000年少し前くらいみたい

 

昔は、

本が一冊ヒットすれば

連載を一つ持てば

作家生活が大分安定していた

なんて話も聞きますが・・

 

自分はその頃の業界を全く知らないので

解像度の高い意見が言えない

 

ただ一つ

肌で実感しているのは

 

作家で生計を立てていくのは

恐ろしく大変だ

 

ということ

 

文学賞に挑戦していた頃を思い出すと

作家としてデビューまでも

滅茶苦茶大変だったんだけど

(孤独感が半端ない)

 

ようやくデビューしても

 

一人の読者に一冊購入してもらう

作家名を知ってもらう

次の商業出版にこぎつける

 

のがいかに困難かってことを

骨身に沁みて感じています

 

スタバのフラペチーノは

文庫と同じ値段でも

飛ぶように売れるのにね

 

出版バブルの頃は

違った感覚だったのかもしれません

 

自分も、バブルを経験してみたかったなあ

なんて思います

 

辛い時代ですね

 

でも、医療業界については

私も2000年代くらいから知っている訳ですが

こちらも、出版業界と負けず劣らず

・・辛い

 

成長しきった感のある日本では

どの業界も、

先行きは似たり寄ったりかもしれませんね

 

さて、

紙の出版が不況に陥っている中

必ずといって議題に上がるのが

 

電子書籍です

 

出版業界凋落の最大の敵がネットなのですが

こいつを味方にしない限り

未来が見えてこない

そんな、敵でもあり、味方でもあるのが

電子書籍

 

私が出したどの出版物にも

おおよそ電子版が付いております

 

しかし、正直あまり数字が動かず

(コミックは電子書籍がかなり強いみたい)

まあ、書店で話題にならなきゃ

電子でも話題になるはずはないよな

さもありなん

なんて思っておりました

 

そんな認識が覆ったのが

今年の出来事・・

 

Kindle unlimited

というサービス

 

月1000円で

登録書籍読み放題

俗に言うサブスクです

下矢印下矢印下矢印

 

昨年発売されたアンドクターが

今年の1月から3ヶ月間

Kindle unlimitedに登録されました

 

それが、かなり反響が大きく

Amazonのレビュー星数が

登録前の40程度から、

現在210を超えるまでに増えました

 

他の作品の星数を見て頂ければ分かるのですが

自身の作品としては

この星の伸び方は、異常も異常です

夢みたい

 

Amazonのランキングを見たら

文庫ランキング70位くらいに

しばしば顔を出しているのです

 

後日、KADOKAWAさんから

データもいただけるみたいなので

分析するのが楽しみです

 

それにしても

電子書籍、ここまで大きな市場なのか

と思い知らされました

 

そして、

押し寄せるサブスクの波

 

Amazon文庫ランキング100の内

Kindle unlimitedが、実に20作品くらい

占めているんですよね

 

Kindle unlimitedは

Amazonにとって

もはや切り離せないコンテンツの一つなんです

つまり、作家もそこから逃れられない

 

否定的に感じるか

肯定的に感じるか

人それぞれだと思います

 

ただ、今回の件は

自分にとっては嬉しかったです

 

刊行後、初速がつかずに

書店では埋もれてしまった作品が

日の目を見てくれたわけなのだから

 

それに、

自分が書いた作品には

手に取ってさえもらえれば

面白いと思って貰える力があったんだと

再確認させてくれたのが大きかった

 

とまあ

嬉しい気持ちの反面

やっぱ悔しい気持ちもあるんですよ

 

1年かけて作り上げた小説が

無料で読み放題ですから

 

それに、

会社によって判断は異なると思うけど

重版判断は、紙の売上ベースで

下されるものですからね

 

本で出した以上

やはり本で重版して欲しい

 

それが自身の願いではあります

素敵な装丁

本の重さ

ページに印字された活字

それを読者に届けたい

そういう気持ちが強いです

 

だけど、

書籍が売れる・売れないって

刊行1ヶ月が勝負で

そこでチャンスを掴めないと

ほぼノーチャンス

 

そうなると

書店の世界から存在が消えてしまうわけです

まじで苦しい業界

 

新人作家は

名刺(本)すら配らせてくれない

 

そんな苦しい状況を見ると

Kindle unlimitedは

新人にとっては光明ですよね

蜘蛛の糸です

 

初発で転んでもタダでは終わらないぞ

という、出版社の気概も感じます

 

いつ・どこで・なにが話題になるか

わからない時代です

 

新人作家にとっては

読み放題コンテンツも

一つの大きな武器になるかもしれません

 

まあ、

それでもやっぱり

本を購入してもらいたいですけどね💦

 

長々と書きましたが

電子書籍は

書いてるジャンル

作家のキャリア・売れ具合

出版社や書店さん

それぞれの立場で

思う事は千差万別であると思います

 

でも

上手く付き合っていかなければならない

そんな隣人に間違いないですよね

 

話が長くなった

 

というわけで

いよいよ発売が近いです!

初の単行本が皆様の手に届きますように

是非応援よろしくお願いします!