最近腟の中がかゆいです

おりものに白い塊が・・

前もカンジダになった事が・・


婦人科の外来診療をやっていると
非常に多く遭遇する訴えが

腟のカユミ

です

原因の多くは

細菌性膣炎

といって
腟の中に様々な菌が
繁殖してしまう事が原因です

病気の成り立ちについては
結構前の記事で解説しました

http://ameblo.jp/kyusan0225/entry-11683138061.html
↑カンジダ性膣炎や細菌性膣炎の本当の原因とは

要約すると
カンジダや細菌性膣炎の原因菌は
もともと皆さんの腟周囲に
住んでいる菌達が

本来増殖できない
腟内に住み着いてしまう事が原因なのです

体が健康な状態だと
腟内に乳酸菌の仲間が
住み着いていて
他の菌が入り込むのを
自然にブロックしているのですが

体調不良や生活習慣の乱れによって
このブロック機能が
崩れてしまうのが
細菌性膣炎の原因です


産婦人科を受診して
細菌性膣炎の診断を受けると

主に腟内の洗浄と
抗菌薬の投与が行われ

薬の効果によって
腟内に増えた菌が
減少するため
一見症状が軽快した様に思えます

その後
腟内に乳酸菌が
ちゃんと増えてくれれば

悩み事は解決出来るのですが

そもそも
乳酸菌が上手く生活出来ない様な
自身の体調や生活習慣が改善しない限り

乳酸菌が増えるのは
難しい事も多く
結局根本的な解決にならない事も
しばしばあります

しかしながら
抗菌薬によって
一時的に症状が良くなるため

患者さん達は
症状がまた悪化したら
抗菌薬を使用すれば良いや
と思い、
症状が増悪→抗菌薬
のサイクルを繰り返し

何度も何度も抗菌薬を使用しているうちに
段々薬に耐性を持った菌が増えてきて
薬の効果が得られなくなり
難治性の細菌性膣炎になってしまうケースも
結構多いのです

腟内環境そのものが
悪化してしまう状況ですね・・

ちなみに
難治性の膣炎になると
かなり治療は厄介です


 使える薬の種類が少ない・・


「かゆみを我慢するだけなら
なんとかなるから良いや」


と思っている方々もいるやもしれませんが

カユミを我慢すれば
それで良い訳では無く

例えば妊娠したときなんかは
腟内に繁殖した菌が
赤ちゃんへの感染の原因になって

早産を繰り返す例も

結構多いので
日常良く目にする疾患であっても
細菌性膣炎の治療っていうのは
根本的な所をキチンと改善する事を
ちゃんと目標にした方が良いのです


さて
この様に腟内環境というのは
女性の健康や
妊娠にとって
大変重要な因子の一つであるのですが

最近の知見で
腟内環境腸内環境
かなり密接な関係がある事が
明らかになってきています

早産例の女性の
腸内環境が
正常妊娠女性のそれと
大きく異なる事が
様々な研究から明らかになってきました

腸内環境と感染

そんなに密接な関係があるの?


疑問に思われる方も
多々いらっしゃるかと思います


実は腸内環境と
免疫というのは
もの凄く深い関係性があるのです


私達人間の体というのは
秀逸な免疫の仕組みによって
様々な外敵から身を守っています

そして
日常最も外敵に接触する事が多いのが

皮膚

消化管
です

凄く昔に解説しましたが
人間の体は
ちくわの様な構造になっています


口から肛門を結ぶ消化管は
実は体外に当たりますので
様々な外敵と接触する故

しっかりとした
免疫システムが必要になります

つまり

腸内環境は
体の免疫を司るのに
非常に重要な訳です


体に毎日ビフィズス菌を
腸内に到達する乳酸菌を摂ろう!


様々な媒体で
乳酸菌の摂取が勧められていますが
この様な理由があるからなのです

さらに
腸内環境や腟内環境の改善に
ラクトフェリン
なる物質が注目されています

サプリメントに詳しい方等は
ご存知なのかもしれませんが

最近この
ラクトフェリンを腟内に投与する事で
難治性の膣炎を改善したり
早産を予防しよう!
という試みがされてきています

ただ先ほど説明した様に
もしかしたら
わざわざ腟内にラクトフェリンを入れなくても
キチンと腸内環境を整える事で

腟内の環境改善だけでなく
体全体の健康を維持出来るかもしれません

繰り返す細菌性膣炎に悩むあなた・・

まずは腸内環境を
整えてみると良いかもしれませんよ

突如
細菌性膣炎について
マニアックな話をしました

皆さん
良いGWをお過ごし下さいませ

更新頻度・・



すみません・・




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