いよいよ子宮内膜症シリーズの
最終章です


以前から
書く書く
と言って、
なかなか記事を書かなかった


子宮腺筋症

についてです

その前に
簡単に説明

子宮内膜症とは

生理のたびに
毎月排泄される

子宮内膜細胞
本来の位置以外に
存在する病気です


子宮内膜は
月経の際に
子宮を収縮させたり
炎症を引き起こすための
ホルモンを産生する
のですが


子宮内膜症では
そのホルモンが
沢山産生されるので


生理痛が非常に強くなったり
炎症によって
不妊症を引き起こしたりする
妊娠可能年齢の女性にとっては
かなりイヤな病気の一つです


子宮腺筋症とは
子宮内膜症の
バリエーションの一つで

子宮内膜細胞が
子宮筋層内に存在する疾患です

上の図の
子宮筋内にあたる部分です

さて
この子宮筋腫

非常に厄介なのです!!


1)過多月経や月経困難症の症状が
  他の子宮内膜症よりも
  強く出やすい
2)妊娠を望む場合の
  選択肢が非常に少ない
3)子宮の血流異常があるため
  妊娠しても、流・早産の
  リスクが高い


という3点が
その理由です


その前に


子宮腺筋症には
大きく2つのパターン
があります

タイプ1
子宮筋腫のように
病変部が限局する

タイプ2
子宮筋層全体に病変が存在し
子宮全体が腫大していく

経験上
厄介なのはタイプ2です

子宮筋層全体から
プロスタグランジンが産生されうので
生理を経るたびに
症状がどんどん酷くなりますし
出血も多くなりがちです

さらに
厄介な理由2)の
治療選択肢が限られる

という部分が
他の子宮内膜症と
大きく関連する点です

子宮内膜症の
大きな症状の一つが
不妊症であることは
以前から伝えていました

そのため
卵巣に内膜症が存在するタイプの
チョコレート嚢腫
の場合なんかは

すぐに妊娠を考えておらず
年齢的にも余裕がある場合は

手術で先に
卵巣嚢腫を取る!


という
大きな選択肢を
考慮することができましたが

子宮腺筋症の場合は
病変部が子宮そのものであり
病変の境界もわかりにくい事から

手術で取る!

という選択肢が
選び難いのです

現状
子宮腺筋症の手術を
行っている施設も
少数ありますが

タイプ1の様な
病変部が限局している場合は
比較的手術が行いやすいものの

タイプ2の様に
子宮全体が腫れ上がってしまう場合は
手術が非常に難しいのです


その様な症例には
Flap法と言って
子宮の筋肉部分を大きく切除して
子宮の内膜と
漿膜(外側の皮の部分)
を重ね合わせる様にして
縫合するという方法です

ただやはり
子宮筋層自体を
多く切り取らなければならないので
その後の妊娠の可能性や
妊娠後にもたくさんのリスクを
伴ってしまいます

その事を考えると
やはり妊娠を念頭に置くと
手術を先行させる
というのは
かなり難しいと思います


もともと
若い女性にとって
非常に厄介な子宮内膜症ですが

子宮腺筋症は
特に厄介で


早期発見
する事が
非常に大切な病気です


早めに発見できれば
妊娠を考えるまで
なんとか病気の進行を
抑える様に治療をして

将来の妊娠に備える

事が重要です

将来
何かもっと有効な
治療法が見つかるといいと
本当に思います

さて
これで一旦
子宮内膜症シリーズは
終わりになります

早いもので
もう年末ですね・・

何とか1月に
間に合う様に

あるものを
現在作成中です!

ではみなさん
良いお年を!



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