五行思想というのは
木火土金水の五つの元素に万物を当てはめて考えるもので
臓器、穀物、方角、季節、味、音などあらゆるものが
このどれかに配当されています
鍼灸や漢方はこれに臓器を当てはめた五臓と、陰陽、虚実などで
現在の症状と、治療法を考えていきます
これを証といいます
この証、身体の状態だけではなく行動にも反映されます
証は、生まれ持っての体質がベースになるのですが
生活習慣や年齢、環境によって変化します
この証によって食べ物の嗜好や行動傾向もわかるのです
五臓の配当は
木 → 肝
火 → 心
土 → 脾
金 → 肺
水 → 腎
となっており、これらが互いに
生かしあったり (相生)
打ち消しあったり (相克)
してバランスをとっています
私の先生は「人を雇うなら肝鬱脾虚(かんうつひきょ)」
と、おっしゃっていました
肝鬱の方は、生真面目、イライラしやすい、勘がいい
脾虚の方は、慎重、洞察力に優れ、思慮深く真面目
つまり適度に思慮深くて、適度にイライラしてくれる肝鬱脾虚の方は
暴走もせず、仕事もきちんとこなし、締め切りも守ってくれる
雇用主にとっては最高の条件をもった人材だというわけです