ホリスティック医療においては、必ず身体、精神、霊性といって身体(からだ)と精神(こころ)の他に必ず霊性(いのち)というのが加わります


霊性を「いのち」、と言い換えると、その意図が多少はっきりしますが、それでもまだオカルトの世界の言葉のようにも思えますよね


ホリスティックを標榜する限り、私も所属する日本ホリスティック医学協会(会長、帯津良一医学博士)の、この霊性を加えた人体まるごとの理念や、定義をほぼ必ず踏襲していると思います


帯津先生は、ご自身でも気功とホメオパシーで普段のセルフケアをなさっている、ホリスティック医療の日本における先駆者であり、実践という意味でも第一人者


帯津先生によると
身体性にはたらきかける方法は、西洋医学の外科的療法など

精神性にはたらきかける方法は、カウンセリング、イメージ療法、瞑想などの各種心理療法

また、霊性にはたらきかけるのが、漢方、鍼灸、気功、食事療法、ホメオパシー、アロマセラピー、音楽療法、ビワ葉温灸、各種健康食品など



そして、霊性というのは「生命場のポテンシャルエネルギー」ひらたくいうなら「生命力」と表現されています。霊性と精神性の区別は曖昧に思えますが、確かに生命力は精神性とは別のものでしょう



この分類、各療法のもっとも根源的な側面を拾い上げて分けてあるという意味で非常にうまく出来ているのです


鍼灸でも、筋肉に直接作用させる方法なら身体性に、施術中の会話は精神性にも作用する、という反論もありそうです


西洋医学のお医者さんだって、食事指導は霊性に、悩みを聞けば精神性に作用させられるでしょう


でも、鍼灸が効く仕組みというのは、科学的に実証されている範囲では、白血球の増加など免疫力を向上させることによって治癒に導く、鍼を異物と判断した身体が炎症反応(治癒反応)を起こす、などの段階に留まっているのが現状です


つまり、髪の毛より細い鍼で身体に反応が起きるなんて不思議だよね。という観点から見ても、科学的に立証できた範囲での観点から見ても、鍼灸は生命力を上げるんじゃないの?というカテゴライズになる


同じく西洋医学的手法である手術など、科学・物理療法は誰が見ても、身体にはたらきかける(手術が生命力を下げるという認識を支持すれば、マイナスの方向で霊性にもはたらくけど…)


そして、瞑想は、霊性カテゴリーのように思えるけれど、呼吸や想念をコントロールするテクニックですから、やはり精神性にはたらくという分類ができるわけです


ですから二次的作用を考慮せず、客観的な作用機序を元にするという意味では、分類は非常にうまく行われているし、カテゴリーの設定は体の働きに心の動きを加味した「心身両面から」のアプローチだけではどうしても不十分だということになるのです


帯津先生は、医療に代替も補完もない、とおっしゃっています。これを西洋医学者に比べて社会的地位の低い代替医療者側が、地位の向上だと歓迎する風潮があります


しかし私は、ホリスティック医療がわざわざ身体性、精神性、霊性に各手法を分けた意味と、医療には代替などないという真意こそが、大切なのではないかと思うのです



医療現場には、患者さんのポテンシャルをあげることができる、あらゆる可能性が提示されるべきであるし、施術する側は、持てる技術や手法に関わらず、患者さんの身体、精神、霊性全てに作用させなければならない


私はそう解釈しているのですか、深読みしすぎでしょうか?





鍼灸・マッサージ


ホリスティックケア・プアマナ






ホリスティックケアで身体とお話し-logo