昨日もご紹介した


「ひとりでは生きられないのも芸のうち」




私が一番共感したのは


共同体の作法


という章なのですが、この中から是非ご紹介したい健康に関する話題を




アメリカのペンシルバニア州にロゼトというイタリア移民が建設した町があり、1950年代に心臓病による住民の死亡率が周囲の町の半分ほどだった


興味を持った医学者たちが疫学的な調査をおこなったが、周辺住民との差異は認められなかった。食生活も喫煙率も同じなのに、なぜかロゼトの住民は心臓病にかかる率が有意に低い


 調査チームは結局、その理由を「住民の連帯感が強い」ということ以外に見出せなかった。





(毎日新聞 2006年6月)




その後、「キャデラックを乗り回したり、ラスベガスに旅行する人も出始め」その連帯感が時代とともに失われると、70年代にはついにロゼトの優位性は失われたそうです。






アメリカでカウンセラーをしていらっしゃるミミネコさんのブログを拝見していると、後述の理論はもっともだなと思わざるをえません。日本人のミミネコはんが、なぜアメリカの、なぜあれ程までにディープな側面を取り扱い続けていらっしゃるのかは、誰が何と言おうとミミネコはんが、在野のマザーテレサだからなのですが、そのうち、情熱大陸か、プロフェッショナルから取材依頼があるでしょう。いやはや、大変なお役目を持った方です




さて、内田樹さんが興味深いと感じた健康についてのあるデータ、コラムの締めの部分をどうぞ



ハーバード大学の公衆衛生学の研究者は「他人との比較や、富を求めて過重労働になるストレスと、社会の結束が崩れることが健康を損なう原因」であると述べている。
(中略)

ロゼトの事例が教えてくれるのは、たとえジャンクフードを食い、煙草を吸い、酒を飲んでも、「周囲からの支援と尊敬」のうちにいれば、人間はあまり病気にならないということである。
逆から言えば、「周囲からの支援と尊敬」が欠如した状態に置かれると、どれほど生理学的・生化学的に健康な生き方をしていても、それはあまり人間の生命力を高める役に立たないということである。

(中略)

だから、あなたが生きる上でもっとも大切なのは「隣人があなたに向ける笑顔」なのである。
あなた自身を愛するように隣人を愛しなさいというのはそういうことである。
あなたが隣人を愛することによって隣人は生きながらえており、隣人があなたを愛してくれるおかげで、あなたはかろうじて生きることができる。
 人間は自分が欲するものを他人から与えられることでしか手に入れることができないのである。







如何ですか?
昨日も登場しましたが、最後の言葉はスピーカーズコーナーで主張してこようかな




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