漢方に「母子同服」という考え方があります
子供の症状に合わせた漢方薬を母親にも飲んでもらう、というもの
おおおおおっ
有名なのは赤ちゃんの疳(かん)の虫
自分の思いを言葉で伝えられない赤ちゃんは、不具合を表現する手段として泣きます
この泣き方が激しいのが疳の虫です。一般的には「気難しい子」「扱いにくい子」というイメージの強い疳の虫の赤ちゃんですが、漢方ではお母さんを安心させなければ赤ちゃんだけ治療してもダメなことを知っていたんですね。
ただ、最近では母子同服を処方する先生は稀なようです。
私も一例しか聞いたことがありません。
なぜお母さんにも同じ薬が必要なのかは、お母さんが育児に疲れていて精神的に余裕がないと、赤ちゃんへの対応と、授乳中の場合はオッパイの出にも影響してしまう。
イライラしたお母さんの対応に不満を持った赤ちゃんは泣き叫ぶ。お母さんは、それを聞いてもっとイライラしてしまう、という悪循環に陥る、と言うのですね。
これを読んでも、ほとんど赤ちゃんのため、というよりも、お母さんのための処方になりそうです
赤ちゃんは、母親にイライラしないで!笑って!優しくして!と訴えて泣いている。
母親にはそれがわからない。
病気に限らず、子供が問題を起こしたり、偏った考え方によってイジメや引きこもりなどになる場合、やはり本人の性質と、それ以上に母親(庇護者)の考え方がそもそも偏っていて、子供はそれをそっくり踏襲しているのがわかります
小学校くらいの子供の言うことが学歴や権威主義に偏っていたりしたら、「あれは親がああ言っているんだろうね、きっと」と誰もが考えます。
ところが、当の親自体がそのことに気づいていない場合があります。
常に子供には「職業に貴賎はない、学歴がなくとも立派な職人さんはたくさんいる」などと言いながら、専門学校に進んだ親戚のお兄さんについて「今時男の子が大学も出てないんじゃねえ」と漏らす、とか
当然、小さな子供は母親の本音の方を判断基準として心に刻みます。
そして無意識にクラスの中で、学歴のある親の子供とそうでない子供への対応を変えたりします
ここまでわかりやすい例はともかく、このようにして子供は母親自身にも気づかれなかった本音を行動に表していきます
母親自身が抱える
夫への不満
人間関係で受けた傷
祖父母との葛藤
これらが子供たちの身体に病気として現れてくることは、疳の虫の例からも充分に納得できます。
今回は子供、として7歳くらいまで年齢という前提で話を進めてきましたが、もちろん母親の影響はそこで終わるわけではありません。
上の権力学歴重視の子供が、もし高校卒業後に専門学校へ進んだとしたら、母親は具合を悪くするか怒り狂うでしょう。
その母親を見て、今では頭では「学歴より手に職」と思いながら、深層には「学歴第一」と刷り込まれている子供は自分の常識と心に引き裂かれて大変に苦しむでしょう。
母親への不信も募ります。
同時に本当は母親の願望を知っていた自分に対して罪悪感も抱くかもしれません。
子供の心の病と言われるものの多くは、こうした母親自身の内面での不一致が原因だと思われます
母親(庇護者)をはじめとして、教師など子供の成長に関わる大人のボディー・マインド・スピリットが一致していないことの功罪は大きいです
これを思うと自ずと身が引き締まります。
「親になった私も子供と一緒に成長して行きたいです」なんて言ってる場合じゃない
次回、では親としてどうすれば良いのか?の巻
期待せずにお待ち下さい
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